● ブレットトレイン事前考察
今回はエンタメ回、気になる映画のお話です。
その映画の名前はブレットトレイン
ブラットピット主演のアクションコメディサスペンス映画です。
なぜこの作品が気になっているかというと原作の小説が好きだからです。
その小説の名前はマリアビートル
伊坂幸太郎の「殺し屋シリーズ」と呼ばれる作品群の2作目になります。
なぜ2作目?と思う方もいらっしゃるでしょうし、そもそもどうしてハリウッドで映画化?と思う方もいるのではないでしょうか。
私はその辺りが気になったので軽く調べてみたのですが、どうやらそもそもアメリカでの翻訳は2作目のマリアビートルしかされていないようです。
なぜかと問われれば、私の私見でしかないですが、そもそもの原作のシリーズが割と日本人の気質を持った人が読むことで初めて共感やリアルなイメージが浮かぶであろう作品なので、外国ウケが怪しいからなのではないかと思われます。
その中で、唯一マリアビートルだけがプロットやポイントだけ取り出せば外国ウケしそうな内容かなという作品なのです。
複数の殺し屋が出てくるとか、その殺し屋たちが激烈に不運だったり、凸凹コンビだったりと個性的であるとか、新幹線が目的地に着くまでの時間制限の中で、各勢力の情勢が思いもよらない事で目まぐるしく変わっていくこととか、そういった要素をあとはアメリカ人好みに味付けすれば通用しそうかなという印象です。
案の定CMなどで入ってくる情報を見る限り、原作にはない爆発シーンや極彩色の新幹線の内装など、アメリカンナイズされた世界観に大幅に改変されているようです。
そもそも原作が日本を舞台にした日本の裏社会を描いた作品で、日本人しか登場しないにも関わらず、映画ではほとんどの登場人物が日本人ではありません。
一番面白いと思った改変としては、兄弟や時には双子にも間違われると表現されている二人組の殺し屋が白人と黒人の凸凹コンビに代わってたりするのです。
あとは原作のボスキャラに相当する人物が性別すら変えられていたりもしますし、よくこの状況で原作者の名前まで出して宣伝できるなというような印象です。
ただ、私はこの作品に関してとても「観たい!!」と思っているんですね。
そもそもでいうと私は漫画からのアニメ化ですら声のイメージが違うと受け付けないタイプだったりします。
自分の頭の中で描いているものとの齟齬に耐えられないんですね。
これは自分でも結構厄介なことだと思っていて、作品を楽しむ幅を狭めるのであまり良くないのですが、心から湧いてくるものなのでコントロールが効かないのが難点です。
そういったタイプの私がこのブレットトレインに興味をひかれているというのはなかなかすごいことだと思います。
自分なりの分析としては、これだけ違うと一周して別作品として楽しめる領域に入っているのではないかと思います(笑)
なんというか、私がマリアビートルを読んだ時に感じた「日本人的などす黒さ、ねちっこく、陰湿な敵に対する絶望感と怒り」というような要素、私の中でマリアビートル(グラスホッパーを含む)作品の構成要素の半分以上はこの「日本人的などす黒い悪」であり、それが恐らく全て取り払われた抜け殻にアメリカ人が何を詰め込むのかに興味が湧くのです。
カリフォルニアロールを見て「これがアメリカにウケる寿司だってよw」とネタにする感じに近いかもしれません。
今の所得られている情報ではマリアビートルの良さの半分以上を台無しにしていますが、ひょっとしたら見に行くと想像以上にうまく原作の良さを残しながらアメリカンナイズしているのかもしれない、いや、想像通り原作の良さは無くなっているが一つの映画としてはきっと面白いかも…いろいろな可能性があってワクワクしています。
今の所の予測としては、「原作の再現として考えたらゴミくず以下だがハリウッド映画としては100点以上」という感じです。
すぐには見に行けませんが、早く観に行って答え合わせがしたいです。