● 久しぶりのオーケストラ本番その1

 

 先日久しぶりのオーケストラの演奏会がありました。

 

 ここ最近は空手一色なこともあってあまり演奏関連のことに注力出来ていませんでしたが、なかなか実りもある演奏会だったと思うので備忘録がてら振り返ってみようと思います。

 

 久しぶりの、と言っても前回の演奏会は別の団体で1月にやっているのでべらぼうに空白期間があったわけではないのですが、大学卒業後の演奏会ペースで考えると中々間が空いた感覚はありました。

 

 大学のほうの母校の演奏会だったのですが、個人レベルで珍しいことがありました。

 

 それは降り番があったことです。

 

 降り番とは何かというと、簡単に言うと私視点からみて演奏しない曲があることですね。

 

 何用語なのかはいまいちよく分かりませんが、演奏する曲に参加することを「乗る」参加してないことを「降りる」というのです。

 

 オーケストラに関していえば、管楽器が1人1パートであるため、人数オーバーが起きやすく、曲ごとに参加者を変えて全員乗れるようにするという事が多いです。

 

 他にも、私が所属していた大学オーケストラでは弦楽器の一年生は初心者も多いため、曲を全部練習しきれないよりは集中して完成度を高めるという意味で降り番が発生することが多かったです。

 

 しかし、以前の記事で軽く触れましたが、オーケストラは1人1パートの管楽器に対して平均で10人ずつくらいの人手が必要なので基本技術面が考慮されなければ全乗りの場合がほとんどなんですよね。

 

 ましてやコントラバスを大学卒業後も続けるには馬鹿でかい楽器を個人管理するというハードルもあるので、より人手が足りないものです。

 

 私は大学の一年目は経験者という事で降り番の制度を知らずに全乗りで演奏会に臨んだのでそれ以来ずっと母校の演奏会では全乗りだったのが、先日の本番で初めて降り番が生まれたのです。

 

 というか今までのオーケストラ人生でも3回くらいしか降り番はありませんでしたね。

 

 そうなった背景にはコロナにも関わらず、現役部員のコントラバスパートが歴代最大規模にまで増えたことと、比較的小規模の曲があったので、その曲は現役だけで行うことになったためです。

 

 今まで入部から干支が一周するくらい演奏会に参加していた私が初めて体験した降り番は中々新鮮なものでした。

 

 ステージリハーサルの段階では客席に回って全体を聴きました。

 

 普段は舞台上でしか聞けないコントラバスの音を客席で聴き、想像以上に現役だけで響いている事が確認できた時は頼もしさと共に一抹の寂しさも感じました。

 

 出来るなら全部乗りたいという思いもあったものの、今の空手にウェイトが大分乗っている身としては降り番があって良かったという思いもありました。

 

 空手の身体使いがそれなりに身についてきた上での楽器の演奏というものもなかなか発見がありましたが、そこらへんの話はまた次回に回します。