● スパーリングとアドレナリン 

 

 今回の記事は、武術とか格闘技に興味があるがまだ体験してない人に「戦うとこんなことがあるぞ」という一例を示し、心構えに役立ててもらおうという目的で書いています。 

 

 素人がいきなり試合をすると結構大変だという事を理解して頂ければと思います。 

 

 ことの始まりは先日、大学時代の先輩から呑みに誘われたことに端を発します。 

 

 その先輩はシステマをしており、私は空手、武術談義が好きな事もあってちょくちょく習った事の情報共有や実験をしていました。 

 

 昨年の11月にもスパーリングと称して結構な殴り合いをしたのですが、そういった実験ではない今あるお互いの技術の確認の場を設けようという話にはなっていました。 

 

 その辺り、フィクションの武術も大好きなので「どちらかがスパーリングを提案したら断らない」という中二病的取り決めもありました(笑) 

 

 呑みに誘われた時点で「今日はスパーリングしそうだな」という感覚はあったので、ちょっと覚悟を決めて向かったら案の定「この後スパーリングな」という事でした。 

 

 そんな流れで夜の公園に出向きスパーリングをしました。 

 

 前回のスパーリングは顔無し急所無しでそれ以外は全力という感じでしたが、今回は顔、急所はソフトタッチで相手に隙を知らせるのは可、威力は抑えめというルールで行いました。 

 

 前回は一分を3ラウンドで行いましたが、今回は二分を二ラウンドという事で始めました。 

 

 まだまだ未熟なりに前回のスパーリングではほぼ一方的にぼこぼこだったのに対し、今回はそれなりには気圧されずに動けたかなという所がありました。 

 

 ただ、その辺りの自分の動きの反省点はさておき、大変だったのがスパーリング後でした。 

 

 血の気は引くし息は上がるし頭痛がするし、という事でめちゃめちゃ大変だったのです。 

 

 酒が回ったのかと言えばその可能性もありますが、スパーリング前の飲酒量としては前回の方が呑んでいたのですが今回ほど酷い症状は出ませんでした。 

 

 この体調不良の原因としては恐らくアドレナリンの過剰分泌とその状態に慣れていない事によるショック状態の様な物だと思います。 

 

 このブログではよく闘争か逃走反応の話を出しますが正にそれで、皮膚や粘膜の血管は収縮し心臓や運動に使う筋肉への血管は広がり血流が上がる、これは運動器官の働きを強める他に身体の表面が傷ついても出血が抑えられる効果があります。 

 

 こういったアドレナリンの働きは本来パフォーマンスの向上に役立つ筈ですが、日頃こういった一瞬の高ストレスに慣れていないと強く反応が出過ぎてしまうのです。 

 

 特にまだスパーリングの最中は身体を動かすのでリアルタイムでアドレナリンの消費が進みますが、二分経って一旦インターバルがあるとその間に消費しきれないアドレナリンが身体を巡り続け、調子が悪くなるのです。 

 

 いやはや素人が急に戦い始めるとこのような弊害が起こるのだなという事がよく分かりました。 

 

 スパーリングという名目で威力を抑えてこれです。 

 

 実際に試合に参加する人は勿論プロの格闘家はこんな大変な事をするのかという事が実感できました。 

 

 こういったスパーリングでも戦う経験を重ねていけば、アドレナリンへの抵抗性は出てくるのでしょうが、初心者のうちは必ず次の日は充分な休息を取れるように予定を組んだ上でスパーリングや試合の予定は組むべきだと思います。 

 

 楽しく格闘技を続けるために、徐々に徐々に体を慣らしていきましょう。