このブログは昨年の5月からスタートし、丸一年とはいきませんが、季節が巡り別れと出会いの時期となりました。
昨年はコロナの影響もあってか、身近で大きな人の入れ替わりは無かったのですが、今年はそこそこ人の流れがありました。
前回の記事の空手の先輩もそうですし、今度は全く別件ですが大学時代の後輩が地方へ転勤という事で、逆に考えると広い範囲で変化が起き始めているのかなという印象があります。
と、いう訳でしばらく会えなくなるので、その大学時代の後輩と久しぶりに差し呑みをしてきました。
その後輩は私が大学4年生の時の1年生で、楽器は違いますが、代表という役職においては直属の後輩になります。
大学の管弦楽部の様な人数の多い組織というものは、古い慣習を変えるのがかなり難しく、私が入学したころは代表を務められるのは男だけという不文律の様な物がありました。
まぁこれに関しては、良くも悪くもかつての代表像として、「ずっと部活に居るのが楽しい人」の様な物があり、好き好んで部室に入り浸る様な人が男ばかりだったという、傾向を条件と勘違いされてしまった節があるように思えます。
因みに私は代表を務める前から部室に居るタイプでしたし、実際代表の任期中はうるう年だったので366日間の間、350日くらいは部室に顔を出していました(笑)
実際、楽器を弾くのが大好きでしたし、部員と話をするのも好きだったので、それが全く苦で無かったわけですが、そういった人材は私が最後だったようです。
娯楽も増えましたし、バイトや学生の本分である勉強等、部活以外にやる事が多い人も増えてきていたため、アイコンにはなれど実務的な意味は少ない男しか代表を務められない不文律を、私が最高学年だった時に取り払ったのです。
そして、当時90年近い管弦楽部の歴史で一度たりとも存在しなかった女性代表が誕生したのです。
そして、件の後輩はその一つ下の代の代表となります。
一つ大きな歴史が動いた後は、新しい状況に適応しきれずに失敗する事も多いため、その後の代も簡単に前例を参考に、という訳には行かず中々苦労していた様だったので、当時まだ卒業したてで学生気分の抜けていなかった私が(笑)その後輩に色々と代表の心得の様な物を教え込んだんですよね。
その結果なのか、元々の資質なのか、彼はある意味で私や歴代の代表以上に立派な代表として任期を全うしました。
前述した異常に部活に入り浸るような不要な部分はそぎ落とし、歴代の代表の良い所だけきれいに受け継いだ様な存在でした。
結構歴代の代表は熱い部活愛で障害をねじ伏せる様なタイプの人ばかりで、それを見ると「なるほど男にしか務まらない」という印象がつくのも仕方ない感じでした。
しかし、その後輩は、日頃そういった歴代代表の様なめちゃくちゃなパワーは一切見えず物静かなのですが、一皮むくと誰よりも部活愛に満ちて、熱い思いを持ちながらクレバーに立ち回るタイプの男でした。
後輩ながらに代表としての立ち振る舞いは尊敬に値するなと感じる存在でした。
…とここまでが前説明です
正直この辺りの話は呑みの時にはほとんどしませんでした(笑)
実際は近況報告や、地方に転勤したあと戻ってくる余地があるのかといった話や、彼が立ち上げたオーケストラの今後といった内容をのんびりと語り合いました。
ただ、やはりそういった、スッと思い出が出てくる後輩を持てたのは幸いだったと思いますし、また、そういった事に思いを馳せたくなる季節だなあと感じるプチ送別会でした。
また、彼は公務員なのですが、今後そのうち公務員も副業解禁になるだろうなあという話にもなり、そうなったらNPOでも立ち上げて、音楽に何か貢献できる事業をしたいなという話でも盛り上がりました。
波乱万丈な過去を乗り越えた仲間と未来についての話に花を咲かせる
なんとも贅沢なひと時でした。