先日アンサンブルの練習で久しぶりに午前中練習をしました。
今回のアンサンブルは、過去にほぼ同じメンバーで行なったものを一つと新しい短めの曲を一つやるという感じでそこまで重たい内容では無かったですが、先日の記事にあったような挫折に近い経験からすると良いリハビリにもなったかなという内容でした。
年明けのオーケストラの練習からの反省を生かして今回気を付けた事は
・スコアを読み他パートとの繋がりを視覚でも理解する
・力んで大きな音を出そうとしない
という所です。
まず、初めに視覚的に曲を理解するということに関して、これは日頃楽器を取り出さなくても出来る事なので可能な限りやった方が良いです。
慣れた人は譜面を眺めただけでも曲が頭に浮かぶそうですが、私はそのレベルまで達していません。
まずは自分のパートを追いながら、曲を聴きます。
実はこの音源を聴きながら譜面を追うという行為は、慣れるまで意外と陥りがちなドツボがあります。
それは曲を聴いているのに自分のパートを追うのに必死になる事です。
まず最初の問題点として、自分のパートに意識が偏り過ぎるという事は周りの音への注意も薄れているという事です。
パズルで手に持ったピースをガン見してどんなに細かい情報を得たとしても、はめるべき場所を見つけられなければ意味を為さないですよね?
簡単に言うとそういう事です。
聴いて学ぶにも段階があって、自分の受け持ちのパートを明確に理解する=ピースの形を整える段階と、自分のパートの役割を理解する段階=ピースをあてはめる段階があります。
実際の合奏においては、「他のパートが持ってきたピースに合わせて自分のピースの形を整える」というような状況になるので明確には段階分けは出来ませんが、個人の理解においてはその辺りを明確に区別して「今は自分のパートの動きの確認」、「今は周りが何をしているかの確認」というように決めておきましょう。
他のパートも鳴る中で自分のパートの音を拾い上げるのは、かなり神経を使いますし、全体の動きに心を配るのもまた別の神経の使い方をします。
明確な目的を決めずに二兎を追って一兎も得られないというようにはならないようにしましょう。
そういった段階分けをしてからスコアを読みながら曲を聴くことで、理解度も上がるはずです。
もう一点の力まない様に注意する事。
これに関しては中々日頃からでは出来ません。
まず問題として、個人練で力みを克服しようとしてもうまくいかない可能性があるんですよね。
何が問題化というと、個人練は当然自分の音しか聴こえないわけで、逆に大きな音を出そうと躍起になる事もないんです。
ところが合奏では他のパートの音も重なりますし、かなり自分のが聴きづらくなります。
結果として無意識レベルで自分の耳にも届くような音を鳴らそうとして力んでしまうんです。
同じような条件の再現が出来ないので何が問題かというと、個人練では上手く行ってしまうのです。
「今日の練習で上手く行かなかった部分をもう一度弾いてみよう」と弾いてみると上手く行ってしまうのです。
状況を再現しようと思って力んでみても、感覚としてはその時くらい力んでいるのにちゃんと鳴るのです。
これもある種の無意識の力なのでしょう。
それだけ合奏の時に余分な力が入っているという事です。
曲聴きより頻繁に練習出来ずとも、やる時は耳よりも手の感触を意識する事で、なんとか対策は講じています。
結果、オーケストラよりも人数が少ないアンサンブルなら、全体の把握もしやすいですし、必死に音量を出さずとも成立するため、手ごたえとしては好感触です。
また今週はオーケストラの練習があります。
前回の調子の悪さを覆せるように頑張ります。