前回に引き続きエンタメ回、そして抽象化して楽しみやすい創作物のジャンルについてのお話です。  

  

 前回紹介した百鬼村は、根底には妖怪や都市伝説といった現代のホラーという要素が流れていますが、その中に怪異を力づくで押し戻すクション要素コメディ要素もある作品です。  

  

 実をいうとこういったジャンルは珍しいものでもなく、先駆者は意外と多かったりします。  

  

 現代のホラーという流れで行くのならばゲゲゲの鬼太郎が有名かつ思いつく限りで一番古い気もしますし、私が子供の頃は地獄先生ぬ~べ~がアニメ化されていました。  

  

 日常に潜む非日常という意味で、身近にも感じられるという楽しさがあるのかもしれませんね。  

  

 そういった意外と層の厚い作品群の中で、百鬼村と並んで私が好きな作品をあと二つ紹介しようと思います。  

  

 一つは奇異太郎君シリーズ  

  

 

 

 私が読んでいたのは百鬼村とほぼ同時期でした。  

  

 これは百鬼村と比べるとアクション要素を減らしてコメディ要素にあてたような作品で、怖いものが苦手で百鬼村も厳しいという方にも確実に楽しんでいただける作品です。  

  

 元々は霊感青年奇異太郎君が日常で遭遇する都市伝説を、サクサクと軽くあしらっていく話が先に連載されていて、その後にその奇異太郎君が少年期、田舎で過ごした妖怪や魑魅魍魎との日々を描いた作品です。  

  

 現在でも連載中でかなりボリュームがあるので飽きないという点でもおすすめです。  

 

 次におすすめしたい作品はレッツゴー怪奇組です。 

 

 

 この作品も百鬼村を基準にするのなら、アクション要素が減って、奇異太郎君シリーズより少しホラーにも割り振った様な感じです。 

 

 ガタイの割に人の6倍はビビりだという主人公の目の前に、世に怪奇を蔓延させ人々を脅かし慌てふためかすことを生業とする組織怪奇組の組長メチャ子が現れます。 

 

 先代の後を継いだメチャ子は人を恐怖に陥れるだけの才覚は持っていますが、その才覚故に恐怖という感情が理解できないという問題があり、いまいち驚かし方が的外れになってしまうという悩みを抱えていました。 

 

 廃業を考えていたメチャ子が、人の6倍は怖がりである主人公を通して恐怖を学び、組を再興させようという事で物語が進むのです。 

 

 ちょっとレトロな画風と雰囲気がクセになる作品です。 

 

 と、前回と今回の記事で3つの作品を紹介しましたが、私個人的な楽しみ方として非常に良いなと感じるポイントは、世界観を混ぜやすいという事だったりするんですよね。 

 

 作品のテーマとしてもホラーとコメディ部分は共通していますし、百鬼村以外の2作品も荒事に違和感があるタイプでもないので、二次創作でアクションシーンがあっても面白そうです。 

 

 何より普通の日常に潜む恐怖を描く側面も強いので、舞台は大きく考えれば日本で共通、各々の住む場所が違うだけと考えれば、休日に遠出をする回にするだけで簡単にクロスオーバーが出来上がりです。 

 

 過去の記事で物語をクロスオーバーさせて二次創作するというのは、抽象化の訓練になるという話をしましたが、意外と怪奇物、幽霊物等が入門としては良かったりするんですよね。 

 

 幽霊等の恐怖は読者も共感できる常識等の共通認識が必要であり、結果として世界観が今私たちが存在する現代社会の事が多いためです。 

 

 これでアクション系に寄り過ぎたりすると、国家が公認する退魔組織などが出てきてしまって難易度が上がったりするのですが、そこを矛盾せずにくみ上げるのもまた一興でしょう。 

 

 前回と今回紹介した三作品はそういった意味ではクロスオーバーを考えるのもやりやすく、楽しいと思います。 

 

 抽象化の訓練がてら作品を超えたキャラの交流を考えてみては?