さて、前回の記事では弟子入りを果たす前の稽古だけで終わってしまったので、ようやく弟子入りの話をしようと思います。 

 

 基本的に私が所属する空手は、本部に道場を構えたり、というよりは割とフレキシブルに、空いている場所に集まって稽古というスタンスです。 

 

 これもある種古い沖縄の空手の考え方と言えるらしいです。 

 

 道場をしっかりと構えて、神棚を祀ってというのは、本土の武道的な考えが入ってからの物で元々沖縄の方には無かったそうです。 

 

 師弟、仲間の関係が強固であれば場所は問わないという印象ですね。 

 

 勿論、道場をしっかり構えてそこで礼を学ぶ、というスタンスも素晴らしいものですが、時には場所を転々とする方が機能的な面もあるので、今のところ元のスタイルで行なっているという感じですね。 

 

 なぜそんな話をしたかというと 

 

 入門式…会場の時間の関係で稽古中に出来なかったんですね(笑) 

 

 その後小規模で懇親会があるという事で、入門式はそこでという事になりました。 

 

 正直助かったと思いましたね(笑) 

 

 当初の予定通りだと、師範の稽古という事で集まった会員約50名の前で入門のあいさつをしなくてはいけないので若干恐怖すら覚えていたんですね。 

 

 それと比べれば時世も鑑みてだいぶ縮小された規模の懇親会ならばだいぶマシだと思っていました。 

 

 結果やはり緊張はしましたが、まあそれも良い思い出です。 

 

 私は入会してから一年経たないうちくらいの入会だったので、その段階ではあまり師範から認識はされていなかったとは思いますが、その時ばかりはしっかりと話が出来て良かったです。 

 

 過去の記事でも触れましたが、私は今の会派の空手の認知自体は10年近く前からあり、しかし、一歩踏み出す事は出来ていませんでした。 

 

 そこから、なかなか劇的な縁があって半年ほどで弟子にまでなるというのは、本当に人生分からないものだなという思いと共に、いつからでも自分を変化させる事が出来るのだなと、感慨深さを感じました。 

 

 その後は呑みながらの話の中で、空手と武器術のつながりの話や、武器に最適な材質の話等興味深い話も聞けました。 

 

 中々面白かったのが「胡散臭い空手家の武器術」という話でした。 

 

 先輩の一人が以前「俺は○○流の三段でサイとトンファを習った」という人に会ったという話だったのですが、そもそもその流派が耳なじみがない。 

 

 隠れた流派なのかもしれませんが果たして…という感じでしたが、師範曰く「武器術で二つしかやってないなら、両方近間なのは変ではないかという話でした。 

 

 確かに、この会派の空手でも武器術はサイと棒を使います。 

 

 近間と遠間で学ばないとあまり効果が芳しくは無さそうだという事です。 

 

 勿論本当に隠れた一流の空手の可能性もありますが、そもそもそれなら、変な感じで吹聴することもないだろう、という事もあってまあ師範の言う通りな気がするなといった感じでした。 

 

 その後も和やかに時は流れ、懇親会は解散となりました。 

 

 今回の入門で今まで溶け込み切れていなかった一門に、以前よりも溶け込めた気がします。 

 

 これから日々精進を重ね、個人でも、団体としても成長が出来るよう努めます!