前回の記事では私なりに鬼滅の刃の魅力を抽象化して、そして同じポイントで魅力を感じた作品としてDARKER THAN BLACKという作品を挙げました。今回はせっかくなのでこの作品の紹介をしたいと思います。 

 

 一応前回記事にも注意書きしておきましたが、私がフォーカスした魅力ポイントにあえて注意を払わずにこの作品の良さを見出したい方はこちらの記事だけ読めば大丈夫です。 

 

DARKER THAN BLACK 

 

 この作品の舞台は現代の東京。現実とも酷似した世界観ですが大きな違いは本編の10年前に起きた事件です。 

 

 ゲートの出現。東京と南米に突如として物理法則が歪んだ直径10㎞に及ぶ異常領域が発生したのです。 

 

 ゲートの出現と共に空は未知の何かに覆われて消失、夜空に浮かぶ星空は偽りの星に塗りつぶされます。 

 

 そして、時を同じくして契約者と呼ばれる感情が希薄化した異能力者やドールと呼ばれる完全に感情が消失しているが特殊な霊体を使役する存在が現れ始めます。 

 

 ゲート内で発見される未知の超科学的技術、良心の呵責なく冷徹にかつ有用な能力を持つ為、軍事、諜報活動に大きな影響力を与える契約者。 

 

 それらを巡って様々な組織が暗躍し、巻き起こる事件を描いている。というのがこの作品の概要です。 

 

 

 作品の雰囲気としてはその名通り暗い、そして何よりハードボイルド。息をのむ展開は、比較的暗い展開が苦手な私ですら引き込む魅力を持っています。 

 

  

 

 そもそも私は大まかなジャンルとしてバトル物、さらに言えばこういった能力バトル系が好きなのでそこから入ったクチですが、実際この作品は他にも数多魅力があります。 

 

 まず最初に思い浮かぶのは星空です。この作品自体は2007年制作なのでそこまで新しいわけではありません。しかし、グラフィックとは別問題での物語と絡む中で描かれる星の演出がとても印象的で美しいのです。 

 

 一話一話の重さも魅力だと思います。この作品は今の所2期制作され、1期は2クールありました。 

 

 特に1期の前半は2話で1エピソードを綴っているため、その1エピソードが丁寧に濃く描かれていました。 

 

 余談ですが私はこの作品を完結した後に鑑賞したので一気に見れたはずなのですが、初見の時そのあまりの重さに1エピソード見終わったら一旦間を置かないと次のエピソードを見れないほどでした(笑) 

 

 因みに1期と2期ではストーリーの作り方の傾向が変わったのか2期に関しては反対に次が気になって間を置かずに全て見てしまいました。 

 

 そして何より魅力的なのが登場人物とその描写です。物語の中心は感情が希薄化した契約者、消失したドールが中心となる物語であり、確かにその中には冷酷さや虚無感が大きく存在しているのですが、そういった物とは裏腹に感情に訴えてくる物があります。 

 

 これは私が無粋な言葉で飾るより見ていただいた方が良いでしょう。前述の星の描写とも相まって一見暗い物語の魅力が深まっているという事だけお伝えしておきます。 

 

 

 以上がDARKER THAN BLACKの概要です。是非鑑賞してもらって私が一見繋がりの低いこの作品と鬼滅の刃にどんな共通項を見出したのか、感じ取ってもらえれば幸いです。 

 

 ※1余談ですが、この作品は1期と2期の雰囲気の差から2期の評価が大きく割れています。私は前述の通り片や1エピソードを受け止めながら、片や疾走感を感じながら一気に鑑賞し、両方楽しめましたが、人によっては合わないという意見もあるようです 

 

 ※2(※1)の前評判を知った上で見れば多少受け止めやすいかと思いますのでそういった認識で鑑賞してください。