およそ7ヶ月ぶりのオーケストラの本番を完遂してきました!今回はその演奏会の振り返りについてのお話です。
まず最初に感じたのは朝が早い(笑)練習で朝コマの事も有るには有るのですが、こういった緊張感を持って朝早く起きるという感覚は久しく感じていなかったので懐かしくもあり、緊張感もありといった気分でした。
そして会場に到着してセッティング、ここでコロナ以前との違いを大きく感じたのは特に管楽器におけるソーシャルディスタンスの確保の観点から大きく配置が変わった事でした。
今回演奏会を行ったホールは横浜みなとみらいホールの大ホールです。本来なら舞台の広さとしては申し分無いのですが、結果としてかなりキツく感じました。
平常時、管楽器というのは舞台の中央にある程度は寄っている物です。弦楽器の人数が多く、コントラバスも10人位いる状態なら管楽器とかなり近くなるというのはよくあるのですが、6人しか居ないのに真後ろにチューバがいるというのは初めての感覚でした。
ただ、比較的曲の内容的には低音が強めのプログラムだったので後ろにチューバがいるというのは弾く分には安心感があって良かったです。音響的にはコントラバスの音は壁際から広がると言われているので正しいかは分かりませんが(笑)
実際このように間隔が広くなるとお互いの音が聴こえづらくなってアンサンブルはしにくくなるという事はあります。余談ですが普通の団体は日頃の練習は音響を気にすると言うよりはまず人数が入る練習会場を探す事が優先になっています。
ただでさえ、ホールに行っただけでも響きや音の飛びが違うので感覚の調整が難しいのですが、コロナにおけるソーシャルディスタンス問題は演奏における技量の要求度にも影響が大きいことが分かりました。
配置を完了させてからはステージリハーサルです。感覚としてここの内容はコロナ以前のものと変わった気はしませんが、単純に久しぶりだからなのかプログラムが重いからなのか、リハーサル中の体力が昔より持たないような気はしました。集中力または体力が落ちている?
いずれにせよ、ステージリハーサルでようやく本物のパイプオルガンの音を聴けました!やはり素晴らしい。大地のように安心感有る雄大な低音から天界から降り注ぐ澄み渡ったまでがバランス良く重なり合って得も言われぬ感動を味わうことが出来ました。
今回の演奏会はYou Tubeでの配信も有りましたが、やはりどうあがいてもパイプオルガンの音が最も影響を受けていて、やはり本物を生で聴く事を超えることは出来ないことを改めて実感しました。
そして本番です。体感としては本番そのものの感覚は、流石に先に挙げた距離感問題はありますが演奏上は他に大きな変化は無いかなといった感想です。
しかし、演奏中の喜びは本番から遠のいて久しく忘れていた感覚でしたがやはり良いものでした。
そして、ネタ的な本番あるあるなのですが、何故か演奏会の日は「ステリハでミスった所は上手くいって、変に良い出来だった部分を本番でトチる」といった、ジンクスめいたものが有るのですがそれも久しぶりに体験しました(笑)
この謎ジンクスもおそらく無意識的な働きが作用するようですが、それはまた別で記事が書けそうなのでまた別の機会にお伝えします。
無事終演して演奏の満足感は感じられたものの、コロナ禍を感じるところとしては公式な打ち上げが出来なかったのが少し残念でした。
やはり、達成感が高いほど打ち上げでお互いを労い交流を深めることは大事だなと感じました。
幸い私は演奏会を聴きに来てくれた母校の仲間と軽い打ち上げ的なものを行い、演奏会の感想をもらったりすることが出来ました。
正直な所、舞台上で聴くのも感動だったパイプオルガンがやはり客席で聴くと格別に違うという話が衝撃的でした。
舞台上でも聴いたことがある人の言葉なので信頼度は高く、そういえばまだ観客として聴いた事が無かった事を思い出し、他の演奏会も行ってみたいなという気持ちが強くなりました。
コロナ禍を経て初の演奏会を通して、今まで通り出来た部分と変わってしまった部分は多く有ることを実感しました。変わった事全てが悪いことでは無いので今後いかに時代に合わせて過去のやり方と現状のやり方を上手く融合させるかが鍵だなと感じました。