今回は「生きる上で何を重視するか」やそのバランスのとり方のお話です。
ワークライフバランスという言葉が浸透してきて久しい世の中になってきましたが、皆さんはバランス取れていますか?
なんとなくな感覚ではあるのですが、私はこの単語自体が誤解を招きやすいなと思っています。というか、軽くネットで検索した限りでもパッと頭に入り易い説明は出てこない為、世間一般でも言葉だけが独り歩きしている印象です。
一応定義としては仕事と生活の調和という物があるのですが、ワークライフバランスという言葉の浸透度合いと比べて定義を知っている人は少ない印象があります。
ワークライフバランスという言葉を見ると印象として仕事と生活が対立関係にあるように感じませんか?仕事と生活が5:5が正しいとか趣味を充実させたいから仕事3生活7だみたいな感じにも捉えられます。
でもそう考えてしまうと、実はおかしなことになってしまうのです。仕事によって糧を得る事は生活に繋がる訳で、明確に切って離すことは出来ません。
さらに言えば仕事と生活の二者のバランスと捉えるのなら、生活の要素の中に趣味や食事、休息や人間関係といった様々な要素が内包されているわけで、それらを総合してようやく仕事に対抗できるような印象にもなってしまいます。
結構この誤解は危険です。単語のイメージから仕事の重要度が高いと無意識レベルで認識してしまうと、思考も仕事を重視する方向に変化します。
調子が悪いのに休む事への罪悪感が先行してしまったり、成果が上がらない時や、想定程ではなかったときに感じるストレスが強くなったり、ともすればせっかくの休日や趣味の時間にも仕事のことが頭をよぎって心から楽しめないという事にもなりえます。
調和を求めるはずの単語がきちんとした理解が無いと偏りを助長しかねないというのは皮肉ですね。
もし「ワークライフバランスを適正な物にしたい」と思うならば、まず定義をあやふやにしない事なのですが、前述の通りネット上では定義の文言は共通していてもその説明がサイトによってまちまちです。
そこで私がおススメしたい考え方は生きるという大きなゲシュタルトの中から要素を取り出す。という事です。
仕事対生活という二元論ではなく、生きる上で自分自身が大切にしたいことを挙げて、優劣をつけずに並べてみるという事です。
趣味、娯楽、食事、睡眠、家族、友達、欲しい物、やりたいこと、仕事、etc.
趣味も私で言えばオーケストラ、空手、読書等多岐に渡って考えた方が良いです。
そうすると、仕事が数ある生きる上で大切な要素のうちの一つになります。二元論で五割を占める要素から一割以下に下がる訳ですね。
大事なのは大切な要素という事です。どれかに優先順位をつけるのではなく、横並びだという認識を持たないと結果として結局目の前に提示される課題が多い仕事ばかりに目が行って肥大化してきます。
全ての要素に目を配れる意識を持つ事で視座の高さも自然と身につきます。
とりあえず多ければ多いほど豊かな人間だと思って好きなこと、必要な事を同列の物として大量に書き出してみましょう。
そしてそれらの要素との向き合い方、管理の仕方は様々有るのでまた別で記事にしていきます。お楽しみに。