今回は私が読んだ本の感想をお伝えします。テーマは「苫米地式コーチング」

「速読」です。なかなか興味深い切り口なので新しい考え方の種にはなりやすいと思います。

 

 年収が10倍になる速読トレーニング 

 

・全体のテーマ

 この書籍の特徴は速読と銘打っているのに最終的に提示される目標が速読を超えた先にある所だと思います。

 

 これは著者の苫米地英人氏が多数の書籍を出版しながらもテーマはほぼ一貫していて、違う切り口から読者に働きかけようとしているのかなと思いました。

 

 その一貫したテーマこそが「苫米地式コーチング」の理念を広く紹介することなのだと現時点で私は認識しているのですが、裏を返せばそれだけ多分野に応用の効くテーマだとも言えます。そしてこの本ではそれが速読を通じて伝えられています。

 

・構成

 私はこの本を電子書籍で読んだのですが、電子書籍のメリットとして今何%の所まで読んでいるかが分かるという点があります。

 

 そしてこの書籍では導入から具体的な速読技術の紹介は49%読むだけで理解出来てしまうという驚きの構成になっています。

 

 厳密にいうとこの書籍で重要視される速読法の要点の最後の1ピースを埋める訓練は、そこまでで紹介された技術が揺らがないほど定着してからでないと効果が落ちてしまうリスクがあるため、その部分だけ後ろに分けて紹介されています。

 

 考えようによってはこの書籍は半分で十分機能するにも関わらず、その倍の情報量が記されているという認識でも大げさでは無いのです。

 

・私なりの要点

 内容に関して書きすぎるのは良くないですが、流石に全く触れずにいては読みたいという気持ちも起きないと思いますので私なりに現時点でこの書籍を読んで感じた要点を書き留めておきます。

 

①物を言うのは情報量

 速読というのは既存の技術においてもここで紹介される技術においても、読み手の持つ情報量によって得られる効果が大きく変わります。

 

 読んだことのない本を読むにあたって、事前にその分野に関する知識を持っているかどうかで理解の早さと深さに違いがあるのは想像しやすいかと思います。

 

 例えるなら、ある漫画の設定資料集の様な物があったとして、先にその漫画を読まずに資料集だけ読んでも情報量に対して理解が進まないようなものです。

 

②技術の前に早く読む意識付け

 これも当たり前だと言えば当たり前ですが、意外と抜けがちなポイントだと思います。特に今の世の中手を伸ばせばすぐスマホをいじれたり、気が散る要素は溢れかえっています。

 

 しかしそれは裏を返せば早く読もうという意思を持って集中して読んだ時に出る効果も実感しやすいと言うことだと思います。

 

 まず始めにそこで早く読める実感があればその先のステップへの足がかりにもなりますし、その意識付けは読書以外にも応用が効きます。基礎にして奥義かも知れません。

 

③速読を目標にしてはいけない

 ある意味この本の真の意図ととも言えると思います。私は他の速読メソット本を読んだことが無いので安易な比較は出来ませんが、先にも述べた通りこの書籍が半分程度で技術と訓練法を書ききってしまっているのはそういう事だと思います。

 

 本が早く読める事は何かを得るための通過点でしか有りません。たくさん物語を読んで感動にひたるのか、様々な論説を読んで知識を深めるのか、必ず本を読んだ先に得たい結果があります。

 

 後の結果を掴むためには速読の技術を修得することなど道半ばでしか無いと考えましょう。そう考えることで認識としてはハードルも下がると思います。ただ通り過ぎるだけの場所ですから。

 

 ・終わりに

  この書籍はすぐに効果が望めるメリットと隠されたメリットがあって、しかも表向きのメリットですらかなり効果的だと思います。まずは半分まで読んですぐに訓練するの大いに有りだと思います。

 興味が湧いた方は是非読んでみてください。損することは決して有りませんよ。