ドクターイエローが引退するというのが話題になっていますが、

誰が、そんな名前で呼び始めたのか。

いつから、そんな名前で呼ばれるようになったのか。

ちょっと調べて見ましたけど、わかりませんねぇ。

 

国鉄内部の呼び方だったり、

マニアさんの符丁だったりは、詳しくありませんが、

多分初めて知ったのは、一回り下のいとこの絵本かなんかでしょう。

だとすると、一般的になったのは1970年代の後半以降のはずです。


それより少し前の1970年代前半、

小学校5年か6年の頃、

ちょっとした思い出があります。

ドクターイエローなどという呼称が、

まだあまり一般的でない頃、

少なくとも普通に乗り物好きの小学生には、

そんな名前が、いや存在すら知れ渡っていない頃の話です。

 

 

京都に住んでいた私は、ある日、黄色い新幹線を目撃しました。

確かに見ました。

いわゆる団子っ鼻のゼロ系というやつです。

それが何かはもちろん分かりませんが、

学校に行って、クラスメートに得意げに話しました。

 

「黄色い新幹線があるんやで」

 

私が期待した反応は、

「おおそれはすごい!」

「もっと詳しく教えてくれ!」

というものでしたが、

 

実際の反応は、

「あほか、そんなん、うそやろ」

「新幹線は白と青ということを知らんのか」

「おまえ、新幹線に乗ったことないんやろ」

 

と、散々なものでした。

もちろん、新幹線は家族で京都→新大阪をわざわざ

乗りに行ったこともあります。普通の新幹線の配色も知っています。

ただ、珍しいやつもおる、という事実を共有したかっただけなのです。

 

結局、黄色い新幹線の存在は誰からも信じてもらえず、

「正しいことを伝えても、人は必ずしも受け入れるとは限らない」

とう経験をした小学生は、

「正しいと思うことは、自分の中で信念として持ち続けることだけが許される」

ということを学び、

ひねくれた人生に向けてまっしぐらに歩むのでした。

 

先日東京に行った際、ドクターイエローが停まっていて、

写真を撮りました。

もちろん私が昔見たやつではない新型ですが、

引退とのことだから、もう見納めなんだろうな。