【古銭独言】二束三文・二足三文はお得? | 珍銭無双 穴古玄人のブログ

珍銭無双 穴古玄人のブログ

こんにちは!穴古玄人(あなごげんじん)です。
古銭収集コレクションのお部屋です。
江戸期発行の寛永銭をメインテーマにして、
数々の珍銭紹介から古銭収集研究に関連する周辺まで、
勝手気ままにやっていきます。

実際には商品価値があっても、

売値が安す過ぎる物を、

二束三文または二足三文と言います。

貨幣単位が江戸期ですが、現在でも

使われる場合があります。

 

ネット検索での語源・由来を調べてみると、

元々は金剛草履の立派な草履が、

安値で売られていたとのことです。

それが、やがて物の投げ売りで、

二束三文と変化したようです。

 

これは、売り手側が、何が何でも金銭にしたい焦りが、

背景に感じられます。

 

たとえば一円ネットオークションは、

一瞬二束三文かと思われますが。

買い手の欲求心理をついた価格設定です。

競争参加者を多く誘い込む手法で、嵌り込むと

予定外の高額になることもあります。

 

 

さて、古銭のネットオークションでの安売りですが、

あまりの安さに飛びつくと、本当に二束三文となります。

その実例から、注意点を列挙します。

 

1.真贋不詳

本物であれば、数万円以上もするのですが、

「真贋不詳につき未鑑定です」については、

特に皇朝十二銭・試鋳貨・金銀銭などは、慎重な判断が要ります。

 

2.説明不充分

「画像で判断できる方が入札してください」については、

画像に現れない部分、たとえばクラック・傷・歪・色合い

・補修などを、問合せ確認することが肝要です。

 

3.華美表記・誇張表記

古銭の場合には不適切な華美の表記があります。

「未使用」「トーン」「未洗い」などは、近代コインで用いますが、

鋳造貨幣ではまず疑って掛ることです。

 

4.疑問符のついた表示

寛永銭の場合よく散見する表示例は、つぎのようなものがあります。

「島屋文?」「母銭?」「珍品?」表記などの

疑問符がついた希少珍品です。

 

この場合、有名品は念入りに分類譜と照合確認してください。

また母銭は画像だけでは、判断できない場合があります。

特に金質・母仕立て(穿内鑢掛け)・銭体特性などを、

精査・鑑識しなければなりません。

不明点があれば、問合せも必要かもしれません。

 

いずれにしても、二束三文のなった商品は、

大きな痛手の出費となります。

自信が持てないもの、確信が得られないものへの、

入札は避けた方が賢明なようです。

 

買い手の心理をうまくついた、

こころを惑わす魅力的なコトバに誘われ、

「安物買いの銭失い」になりませんように、

ご注意を!