この時期になると<食べたいのに手に入らないある果物>が思い出されて悩ましい。 木を持っている人にとっては<どうってことない>果物だろう。
でも、周りを見回してもどこにも無いのだ。 それは<なつめ>の木。
子供の頃、庭に大きなナツメの木があった。
父がブランコを作ってくれた横に伸びた枝があった。
その木に登って、熟れたナツメを食べたものだ。
上の方の 陽がよく当っているところには ひときわ大きくて良い色に実った実があって、それが食べたくて仕方がなかった。
手の届かないその実が、台風が来ると大風で落ちてくる。
台風が過ぎた後の庭は ナツメや梨の実が落ちていて、子供には嬉しいおやつだった。
田舎の土地を売った時、二束三文の売値の大半を占めたのは、その大きなナツメの木の値段だった。 ナツメがここまで大きくなるのには長い時間が必要なのだそうだ。
山も土地も何にも惜しくは無かったが、ただ あのナツメの木だけは惜しかった。
どこかにナツメを譲ってくれる人は居ないものか・・・と思うが、どこにもそんな木が無い。 売っているのもドライばかりで、生のナツメはドコにも売っていない。
田舎のナツメの木を売った時、その子供を持ってきて、実家の庭に植えた。
しかし、その木に実がなるのは当分期待できない。
ネットで調べていると、台湾には<ナツメ狩>があるそうだ。
来年はナツメ狩りに台湾の田舎へ行こうかと本気で考えている。
それより、日本のどこかに無いものかなァ。ナツメ狩・・・・・・