久しぶり…ポバヤシです


なんかアメブロにログインできない状況が続いてまして…


なんとかまた再開できるようになりました。


たのむぜ…アメブロ。
「じゃ、旅…じゃなかった、仕事行ってくるよ」

もぅ魔王はいないんだった
僕が倒した事で世界は平和になったが
…僕はサラリーマンになった。

「ちょっと待ってアナタ!このゴミついでにお願い!!」
妻は元賢者…
ったく!たまにはルーラで送ってくれたっていいじゃないか

今は宝箱じゃなくてデスクの引き出しをあける

通らない企画書を何度も作る…

妻は保育園で働き
昼間は園児たちをラリホーで眠らせる
園児がケガをしてもホイミで直して父兄同士のイザコザを未然に防ぐ…

妻はやり手だ‥

剣を取られた勇者は
なんの役にも立たない
国の扱いはヒドすぎる!

いっそ妻に頼んでふんぞり返ってオデコのポッチ触ってる政治家連中にメダパニでもかけてやろぅか!!


馴染みの居酒屋で深酒に酔う元勇者‥
足元もおぼつかず
倒れ込むよぅに布団にもぐり‥悲しみのふちに眠りにつく
仲間達との冒険の日々‥
皆に慕われて讃えられたあの頃‥
輝かしいあの頃の夢を見ている勇者…












「ザメハ。」



「ふぁっ‥。」


「ほらチャチャと朝食すましちゃて~遅刻したら大変よ~(皆勤手当てもバカにできないんだから)」


今日も僕の戦いは始まる。


.
「この案が使えないとはどういうことですか?!」

会議室の長く弧を描きムダにスタイリッシュなデスクに
両手を力強く置いて
いつもより少し強い口調で佐々木先輩は発言した‥

「しかしササキクン、時代は今、新しい物を求めているのだよ。」
「そうだともそんな事は余所にまかせておけばイイじゃないか」
「君のような若い社員にはもっと独創的で斬新な考えを出してほしいのだよ」

上役達は佐々木先輩の考えを受け入れる気はサラサラないようだ
だとしても 独創的で斬新な案を上げた所でその体制が変わるとも僕は思わない

「だから私はさらに裏をかいて現代日本が忘れてしまった古き良き日本を再現しようと思っているんです!他がする前に!!」
「君がそう言うからといって日本国民がすべてそう思っているとはかぎらないだろう?」

上役の一人 森下が何重にも重なったアゴを引いてほくそ笑んで可能性の話をしてきた
可能性の話をしだしたら「もしも」「たとえば」がついて100%なんてならない会議の意味はなくなってしまう

M字に後退し後ろからも攻めてきた薄い頭と
首から後頭部にかけて貯えられた贅肉が森下の上役らしさと息苦しさを増している

「可能性だけならこの案件が成功する可能性だって否めないハズです!!」

先輩の言うとおりだ
ちなみに僕に発言権は ない。

「とは言え、君も生でその時代を味わっているワケでもないし私達でさえ体験した事のない時代だ」
「そうだとも、それをどう再現するつもりかね?」

役職名はダテではない一番の問題点をナイフで刺すように突いてくる
ムダに肥えてるだけではないようだ

「数ある資料と現代の情報網を駆使して呼びかけ生の声を集めるんです、きっとどこかに受け継がれた古き良き日本があるハズです!」
「それこそ可能性の話じゃないのかね!?」

上役の一人がデスクを叩きながら指を指す

コストを嫌う企業は成功率の低い物に投資をしない
失敗を回避することはつまりコスト削減だ‥


「ササキクン‥そろそろこの案件は忘れて新しい考えに気持ちをもってはどうだね…」
森下がはちきれそうなボタンの上で手を組み溜め息まじりに続けた
「今、時代はコスト削減 時間短縮 を突き詰めてその中で良いものを いかに快適に過ごせるかを競っている
空気を汚染する古びた自動車もなくなり、今や車にはタイヤさえも必要ない
世界中がパイプで繋がり地球の裏側まで2時間半だ
今や海外旅行は地球の外の事だよ
それに比べて君の案は
ムダムダムダのオンパレード‥時間はかかる 手もかかる
ましてやそれを知る時代の日本人は存在しない!
いったい誰が喜ぶのかね!?
この辺が潮時なんじゃないのかね ササキクン」

グッと唇を噛んだ先輩の両肩がゆっくりとさがった‥

でもいつかきっと再現させてみせたい

日本国民が忘れてしまったという


『オフクロノアジ』