私がタイでSRS(性別適合手術)を受けた時、

1人のFtM()の方が、
病室にお見舞いに来てくれました。

その人も同じくSRS(性別適合手術)を受けに来た方で、
つまり「似た境遇の者同士、話してみよう」てヤツです。

シンパシー(共感)を感じるのか、
まったく初対面でも親近感が湧くので、話も弾み、

お互いの境遇を(当たり障りなく)話したり、
お互いの手術の話をしたり、したような?

extraordinary_ordinary

そんなワケで、短い面会でも中身の濃い会話で、
お互いの為人(ひととなり)がほんのり分かったのだけど、

そのFtM()さん、
ものすごく普通なんです…!

見た目はわりと地味なんですが(←失礼)、
まとう雰囲気がどこにでも居そうな"働く男性"で、

私の中の"男性社会で生きてきた部分"が、
「こいつは同属性(男)だ」と伝えてくるんですよね。

わりとありがちだと思うけど、
トランス初心者さんはイメージ(または理想)の男性像・女性像になりがちで、

それがだんだん小慣れて来て、
自分なりに軌道修正していくものだけど。

この人はそういう意味で自然体なのです。

当時はその雰囲気をなんとなくでしか理解できなかったけど、
そのFtM()さん、ものすごいベテランさんだったようです。


そんなワケで、その時から私の中で、
"それ"が1つの理想形になりました。

つまり女性が自然と「同属性・仲間」だと感じてしまう普通さ。

(違和感を抱かない)安心感。
内面的な丸み。

FtM()とMtF()で、
目指す方向性は正反対だけど、
目指す先を見た気がしました。

もちろん、目指す先ってのは、
人それぞれ違うもの。

私も、男性時代に培った"男性の良いところ"は、
引き続き残して、うまく女性としても活かしていきたいので、

純度100%の女性を目指してるワケでもないですしね。

ただ、(見た目ではなく)心の有り様として、
すごく参考になった経験でした。