先週は仙台でG7財務大臣・中央銀行総裁会議が超厳重なセキュリティの下(2回も検問と出くわしましたよw)行われ。今週26日27日にG7伊勢志摩サミットが行われました。

 そして一昨日の夕方オバマさんが広島の地を訪問。

一応その時のスピーチの日本語訳全文を載せます。100行以上あるので長いですw読むのが面倒な方は翻訳の後に【要約】を6項にまとめて書いてますので飛ばしてそちらをどうぞ

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71年前の明るく晴れ渡った朝、空から死神が舞い降り、世界は一変しました。閃光と炎の壁がこの街を破壊し、人類が自らを破滅に導く手段を手にしたことがはっきりと示されたのです。

なぜ私たちはここ、広島に来たのでしょうか?

私たちは、それほど遠くないある過去に恐ろしい力が解き放たれたことに思いをはせるため、ここにやって来ました。

私たちは、10万人を超える日本の男性、女性、そして子供、数多くの朝鮮の人々、12人のアメリカ人捕虜を含む死者を悼むため、ここにやって来ました。

彼らの魂が、私たちに語りかけています。彼らは、自分たちが一体何者なのか、そして自分たちがどうなったのかを振り返るため、内省するようにに求めています。

広島だけが際立って戦争という事実ではありません。遺物を見れば、暴力的な衝突は人類の歴史が始まった頃からあったことがわかります。フリント(編注・岩石の一種)から刃を、木から槍を作るようになった私たちの初期の祖先は、それらの道具を狩りのためだけでなく、自分たち人類に対しても使ったのです。

どの大陸でも、文明の歴史は戦争で満ちています。戦争は食糧不足、あるいは富への渇望から引き起こされ、民族主義者の熱狂や宗教的な熱意でやむなく起きてしまいます。

多くの帝国が勃興と衰退を繰り返しました。多くの人間が隷属と解放を繰り返しました。そして、それぞれの歴史の節目で、罪のない多くの人たちが、数えきれないほどの犠牲者を生んだこと、そして時が経つに連れて自分たちの名前が忘れ去られたことに苦しめられました。

広島と長崎で残酷な終焉へと行き着いた第二次世界大戦は、最も裕福で、もっとも強大な国家たちの間で戦われました。そうした国の文明は、世界に大都市と優れた芸術をもたらしました。そうした国の頭脳たちは、正義、調和、真実に関する先進的な思想を持っていました。にもかかわらず、支配欲あるいは征服欲といった衝動と同じ衝動から、戦争が生まれたのです。そのような衝動が、極めて単純な部族間同士の衝突を引き起こし、新たな能力によって増幅され、新たな制限のないお決まりのパターンを生んでしまったのです。

数年の間に、およそ6000万人もの人たちが亡くなりました。男性、女性、子供、私たちと何ら違いのない人たちがです。射殺され、撲殺され、行進させられて殺され、爆撃で殺され、獄中で殺され、餓死させられ、毒ガスで殺されました。世界中に、この戦争を記録する場所が数多くあります。それは勇気や勇敢な行動を綴った記念碑、言葉では言い表せないような卑劣な行為の名残でもある墓地や空っぽの収容所といったものです。

しかし、この空に立ち上ったキノコ雲の映像を見た時、私たちは人間の中核に矛盾があることを非常にくっきりとした形で思い起こすのです。

私たちの思考、想像力、言語、道具を作る能力、そして人間の本質と切り離して自分たちを定めたり、自分たちの意志に応じてそうした本質を曲げたりする能力といったものを私たちが人類として際立たせること――まさにそうしたことも類を見ない破滅をもたらすような能力を私たちに与えられることによって、どれだけ悲劇をもたらす誘発剤となってしまうか。

物質的な進歩、あるいは社会的な革新によって、どれだけ私たちはこうした真実が見えなくなってしまうのか。

より高い信念という名の下、どれだけ安易に私たちは暴力を正当化してしまうようになるのか。

どの偉大な宗教も、愛や平和、正義への道を約束します。にもかかわらず、信仰こそ殺人許可証であると主張する信者たちから免れられないのです。

国家は犠牲と協力で人々が団結するストーリーをこしらえ、優れた功績を認めるようになります。しかし、自分たちとは違う人々を抑圧し、人間性を奪うため、こうしたものと同様のストーリーが頻繁に利用されたのです。

科学によって、私たちは海を越えて交信したり雲の上を飛行したりできるようになり、あるいは病気を治したり宇宙を理解したりすることができるようになりました。しかし一方で、そうした発見はより効率的な殺人マシンへと変貌しうるのです。

現代の戦争が、こうした現実を教えてくれます。広島が、こうした現実を教えてくれます。

技術の進歩が、人間社会に同等の進歩をもたらさないのなら、私たち人間に破滅をもたらすこともあります。原子の分裂へとつながった科学的な変革には、道徳的な変革も求められます。

だからこそ、私たちはこの場所に来るのです。

私たちは、この街の中心に立ち、勇気を奮い起こして爆弾が投下された瞬間を想像します。

私たちは、目の当たりにしたものに混乱した子どもたちの恐怖に思いを馳せようとします。

私たちは、声なき叫び声に耳を傾けます。

私たちは、あの悲惨な戦争が、それ以前に起きた戦争が、それ以後に起きた戦争が進展していく中で殺されたすべての罪なき人々を追悼します。

言葉だけでは、こうした苦しみに言葉に表すことはできません。しかし私たちは、歴史を直視するために共同責任を負います。そして、こうした苦しみを二度と繰り返さないためにどうやってやり方を変えなければならないのかを自らに問わなければなりません。

いつの日か、証言する被爆者の声が私たちのもとに届かなくなるでしょう。しかし、1945年8月6日の朝の記憶を決して薄れさせてはなりません。その記憶があれば、私たちは現状肯定と戦えるのです。その記憶があれば、私たちの道徳的な想像力をかき立てるのです。その記憶があれば、変化できるのです。

あの運命の日以来、私たちは自らに希望をもたらす選択をしてきました。

アメリカと日本は同盟関係だけでなく、友好関係を構築しました。それは私たち人間が戦争を通じて獲得しうるものよりも、はるかに多くのものを勝ち取ったのです。

国、または国民が解放を求めています。そして戦争を避けるための様々な制度や条約もできました。

制約をかけ、交代させ、ひいては核兵器を廃絶へと導くためのものであります。それにもかかわらず、世界中で目にする国家間の攻撃的な行動、テロ、腐敗、残虐行為、抑圧は、「私たちのやることに終わりはないのだ」ということを示しています。

私たちは、人類が悪事をおこなう能力を廃絶することはできないかもしれません。私たちは、自分自身を守るための道具を持たなければならないからです。しかし我が国を含む核保有国は、(他国から攻撃を受けるから核を持たなければいけないという)「恐怖の論理」から逃れる勇気を持つべきです。

私が生きている間にこの目的は達成できないかもしれません。しかし、その可能性を追い求めていきたいと思います。このような破壊をもたらすような核兵器の保有を減らし、この「死の道具」が狂信的な者たちに渡らないようにしなくてはなりません。

それだけでは十分ではありません。世界では、原始的な道具であっても、非常に大きな破壊をもたらすことがあります。私たちの心を変えなくてはなりません。戦争に対する考え方を変える必要があります。紛争を外交的手段で解決することが必要です。紛争を終わらせる努力をしなければなりません。

平和的な協力をしていくことが重要です。暴力的な競争をするべきではありません。私たちは、築きあげていかなければなりません。破壊をしてはならないのです。なによりも、私たちは互いのつながりを再び認識する必要があります。同じ人類の一員としての繋がりを再び確認する必要があります。つながりこそが人類を独自のものにしています。

私たち人類は、過去で過ちを犯しましたが、その過去から学ぶことができます。選択をすることができます。子供達に対して、別の道もあるのだと語ることができます。

人類の共通性、戦争が起こらない世界、残虐性を容易く受け入れない世界を作っていくことができます。物語は、被爆者の方たちが語ってくださっています。原爆を落としたパイロットに会った女性がいました。殺されたそのアメリカ人の家族に会った人たちもいました。アメリカの犠牲も、日本の犠牲も、同じ意味を持っています

アメリカという国の物語は、簡単な言葉で始まります。すべての人類は平等である。そして、生まれもった権利がある。生命の自由、幸福を希求する権利です。しかし、それを現実のものとするのはアメリカ国内であっても、アメリカ人であっても決して簡単ではありません。

しかしその物語は、真実であるということが非常に重要です。努力を怠ってはならない理想であり、すべての国に必要なものです。すべての人がやっていくべきことです。すべての人命は、かけがえのないものです。私たちは「一つの家族の一部である」という考え方です。これこそが、私たちが伝えていかなくてはならない物語です。

だからこそ私たちは、広島に来たのです。そして、私たちが愛している人たちのことを考えます。たとえば、朝起きてすぐの子供達の笑顔、愛する人とのキッチンテーブルを挟んだ優しい触れ合い、両親からの優しい抱擁、そういった素晴らしい瞬間が71年前のこの場所にもあったのだということを考えることができます。

亡くなった方々は、私たちとの全く変わらない人たちです。多くの人々がそういったことが理解できると思います。もはやこれ以上、私たちは戦争は望んでいません。科学をもっと、人生を充実させることに使ってほしいと考えています。

国家や国家のリーダーが選択をするとき、また反省するとき、そのための知恵が広島から得られるでしょう。

世界はこの広島によって一変しました。しかし今日、広島の子供達は平和な日々を生きています。なんと貴重なことでしょうか。この生活は、守る価値があります。それを全ての子供達に広げていく必要があります。この未来こそ、私たちが選択する未来です。未来において広島と長崎は、核戦争の夜明けではなく、私たちの道義的な目覚めの地として知られることでしょう。

・・・・・・・・・・・・・・ここまで

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【要約】

・71年前に原爆がここに投下され、今自分たちは亡くなった日本人と米兵の追悼のために来ましたよ。
・戦争だったからねしょうがないね 太古の昔から争いはなくならないしね。
・でも原爆のきのこ雲見て人類は「やべぇ」って考えたんだよね 繰り返しちゃいけないってね。
・それに日米はその後同盟友好関係を築いていい感じになったよね これが希望だよ。
・全世界の国々が核で威嚇しあわずに日米みたいに仲良くなれればいいな って無理なの知ってるけど言い続けるよ。
・世界はこの広島の地から学んでいこうよ。

 

といった感じです。

↑日本のテレビ全局だけでなく、米国民放各社、ケーブルテレビ3社があっちでは深夜(早朝?)にも関わらずライブ中継してたようです。たぶんライブは日米だけかなと(他の国に関しては調べてませんw)。

 この予定より長かったスピーチの後、安倍さんもスピーチをしてなかなかいいこと言ってましたが今回はこのオバマさんのスピーチと広島訪問の特集なので割愛w

 

 さて個人的な感想としては核兵器廃絶を唱え続けているオバマさんだからこそ言える内容だなぁと。ただそれが理想論だということをスピーチで語ってるあたりがその辺の理想主義者と違うところ。大国の代表ゆえに今ある平和が核兵器保有国同士の三すくみ四すくみによってもたらされていることも重々承知しているジレンマですね。

 あくまで個人の憶測ですが、今回の広島訪問は日本政府や役人の水面下での活動があったのは当然ですが、オバマさん個人の意思もあったんじゃないかなと推測。竹田恒泰さんがオバマさん大統領就任時の来日の際、その手の話があったのに民主党政権下で断ったというまことしやかな話もありましたし。今回の献花や被爆者の方々を抱擁していた表情や姿は政治家とはいえ「やらされている」感はまったく感じとれませんでした。

 

 

(個人としてはいい人♪)

 これで世界や社会が変わるということはありませんが、被爆者の方々や一部の日本人の方々は充実感を覚えるに十分なセレモニーだったと思いますし、ノーベル平和賞受賞歴を持つオバマ大統領の面目躍如といった感じでした。

 しかし( ;∀;)イイハナシダナーはここまでです。米国は早朝だというのにこのライブととも関連するスレが乱立w

 It's apology!(謝罪やんけ!)とかパールハーバーがどうだとか日本によるアジアへの蛮行だとか、しまいにゃ「日本が謝罪を強要した」とかwもちろんそれに反論が重なって・・・つまり大荒れしてましたw 逆に「謝罪していない!するべき!」というのもチラホラ、さらにShut up chink!(うっせーよ中華野郎)とたしなめられるほど中華系バレバレの日本下げコメントも結構見受けましたし色んな人が入り乱れて大荒れしてました。

 ただ日本国内も含めネット内での論点がズレてるんですよねぇ。どっちが良い悪いの過去の話ではなく、この先の未来のためのセレモニーだったのに・・・

 

 

 

 

 さてテロこそ起きなかったものの、一部のメディアでしか伝えておりませんがサミット&オバマさん広島訪問反対デモも通常運行で行われていましたw

 このデモの進行を邪魔したのが反対の反対デモ。つまりカウンターデモを行ったのが在特会のメンバーの女性が主導する市民団体「行動する保守運動」。「サミットやめろ!オバマは帰れ!」という反対派に対して「目の前の頭のおかしい人たちにだまされないでください。オバマ大統領を歓迎しないなんて、日本人とは思えない」と、↑写真のデモ隊を糾弾し一蹴していたそうです。在持会もいろいろです。

 

 

 そして奇妙な事件がひとつ。大韓航空機が27日、羽田空港で機体から煙を出し滑走路上に停止。トラブルにより滑走路が閉鎖され一時便が混乱しました。

 乗客300人あまりが全員脱出。専門家によると燃料が漏れだして引火した?とか?憶測ばかりで目下調査中だそうです。

 日本のネット内では「大韓航空だからしゃーない」「韓国の会社だし」と揶揄する書き込みばかりでしたが、いやいやそんなことよりとんでもない確率なんですけど。

 ある航空会社の機体が飛ぶ直前に乗客全員避難するほどの出火。それがサミット開催国でしかも開催中に偶然に起きる確率はおそらく宝くじ以上の天文学的数字だと思います。なにかしら意図があって仕組まれたというのなら話は別ですが。

 別に大韓航空だからって韓国人や日本人とは限りません。他の外国人が関与してる可能性だってあるかもしれません。近いところで言えば北朝鮮の工作員だったり、当然isisがらみの可能性だって。本来もっと大事に至るはずだったのをイーサン・ハント、あるいはジャック・バウアーもしくはジェームズ・三木が未然に防いでくれたのかもw

 というのは冗談とはいえ不可解なことには替りはありません。

 

 

 ということで多少のトラブルはあったものの一応は無事終了した今回のサミット&オバマ大統領の広島訪問。綺麗に収まって良かったと思います。ただ自分自信なんの感情も沸かなかったのですが、27日、全てが終わり各首脳陣も自国への帰路についた頃。夜になってから行われた原爆資料館の志賀賢治館長の記者会見でオバマ大統領が「原爆の子の像」のモデルとして知られている佐々木禎子さんの折り鶴を見て、自身で折った4羽の折り鶴を小中学生に手渡し寄贈したと説明されました。

 世界一の大国の大統領がたった4羽の手作りの折り鶴寄贈というロマンチックな行為についつい「このニガーめ泣かせやがって!」という気分にさせられましたよぉ。

 

 安倍さんは翌日28日スリランカの首脳と一日中会談&協議という相変わらずの鬼畜なスケジュールに対して、帰ってからも株を上げるオバマさん。働きまくる日本と美味しいトコを持っていく米国の縮図のようなオチでしたw