ペテロの葬列 上・下 宮部みゆき 文春文庫(2013/12/20)





看板に偽りありって言われそうな気がする今日この頃です…

ようやく積み本を崩し始めました。手始めに宮部みゆきを読もうと手に取ったのがこの本。
シリーズ3作目だそうな。
前の2冊のタイトルは見覚えがあったので大丈夫だろうと思って読み始めたんだけど、全然大丈夫じゃなかった。全然読んだことなかった驚き
気づいた時には手遅れで、もう物語に引き込まれていたのでそのまま最後まで読んでしまった。
結果、最大のネタバレを自分でしてしまった!
って感じ…かな…

ラストの辺り、女は怖いな〜と思った…
女性が書いてるからこそですかね。
男性が書くと、もう少し女性に対する幻想とかありそうな気がして笑
最後まで菜穂子という女性はふわふわして掴みどころがなかったなあ…
2人がこうなることは、なんとなく予想がついたけど、まさかと驚きもしたけれど納得もした。ヒントはちゃんと提示されていた。ママ友とのランチの割に華美な装いであることに対する違和感はこういうことだったんだな、と。
女は怖いね…
でも反面、杉村も悪いと思うんだよね。
だっていろいろと自己完結している人だと思うから。いろんなこと、奥さんに相談してないよね。
ある意味自分勝手な人間だ。
良かれと思ってしたことかもしれないけど、優しいのはいいことだけど、時には相手を傷つけることだってあるよね。
だから裏切ってもいい、とは思わないけど。

この小説の中で私が1番嫌いなのは井手かな。
エリート意識が強くて、人を見下してる人。
私はどうにもこういうタイプの人が苦手です。
あのあとこの人はどうなったんでしょうか。
この小説の中では誰も断罪されず、すっきりとした終わり方ではないです。読み終わった後なんとなくモヤっとします。少なくとも私はそうでした。
モヤっとしていろいろ考えてしまう小説です。