4~5年前のある朝



ベムの友達の足が突然無くなりました。





朝 眼覚めたら。



ひざから下が両足無い。



だから立つことも出来ない。



歩けない。



トイレにいけない。






でも



目には見える。



足はある。



でも足は無い。






本人の意識では動かない。




感覚的には無いんです。











ハイジの本編を見たことがありますか?





低燃費なハイジハイジの方じゃなくて



昔 やってたアルプスの少女のハイジハイジ





クララという車いすの少女が出てきます。



都会に住んでいてお父様はお仕事か何か?で



ロッテンマイヤさんという家庭教師?お手伝いさん?と



暮らしています。






ハイジのお家(アルプスのオンジの家)にクララが来て



ちょっとしたきっかけで彼女は歩けるようになります。





「クララが立った~クララが立った~γ(▽´ )ツヾ( `▽)ゞ」



ハイジの名セリフですね。






本当はクララは歩けたんですね。



足の何かの病気ではなく



心身的なものだったことを物語っています。



ストレスがなくなったら歩けたのです。






これは解離性障害の運動障害に属するもので



精神的問題で足が動かなくなるという心から来る病です。





彼も同じです。






8年間の不登校から脱して



新しい学校で毎日頑張っていました。






毎日しっかり通って生徒会にも入って



とにかく今までになく体も心も忙しく



たくさん考え脳みそをフル回転させました。




彼は好きなことは天才的に知っています。



いわゆるこだわりというか…知的に遅れがない自閉症の特徴です。



そしてすべてがいつも誰とでも敬語でした。



だから先生からも頼られました。





でも知らない事は知らない。




でも知らないことを知らないと言いたくない言えない。



知らない自分が許せない。



これも特徴です。





だから背伸びしてものすごく頑張っていました。


体も心もついていけなくなっているのに



ついて行こうという気持ちだけは強く持っていました。


頼られているし友達も期待している…




しかし足がある日突然動かなくなりました。






これは心が体に出したサイン。




もうダメ~~~って。


学校にいけないよ~~~って。


限界です~~~~って。



休憩してください~~~って。




そのまま彼は家から出ることはなくなり



以前の生活に戻りました。





それでも時々ベムは連絡をしたり



遊びに行ったりしていました。





気が付くと彼は普通にまた歩いていました。






単位制の補修という形でぎりぎりで高校を卒業して



彼は大学にも受かりました。



そしてなんと!親元から離れて一人暮らし。



本人の希望です。





しかしそれも2か月程で終了しました。



そこからまたしばらく自分を見つめる生活をしていました。




休憩すると元気になります。




1年ほどしたら車の免許を取り





バイクで外に出る機会が増えました。





彼はバイトを始めました。





でもなぜかとてもきついバイトを選んでいました。





彼はここでもNOがなかなか言えなくて



期待をされて がんばりすぎていました。




「がんばりすぎだよ。


 ムリしちゃいけないよ。」




このとき、ベムの声を素直に聞くことも



自分を振り返ることも彼は出来ました。



そこのバイトはやめました。





彼は確実に成長していました。



しばらくのんびりした生活をして





今、彼はコンビニでバイトしています。



一人暮らしです。




でも、週末は親が来てくれて一緒の時間を過ごします。





バイクでどこまででも行きます。



期待されて押しつぶされるのではなくて



自分の将来の夢を持つようになりました。




そこに向かって働くこともできています。






誰でも必ず成長しますチューリップ赤



それには家族の支えが必要ですチューリップピンク






しかし正しい支えでなければ残念なことに


人生をつぶしてしまう可能性があります。






本人が決めて行動した結果の失敗は成功の元で



明らかに間違った道、人様に迷惑になることじゃないことは



親の責任になるうちはさせてあげて、



その中から失敗も経験して



成長していきます。





「大丈夫だよ」



「大好きだよ」




親のその一言がとても大切で



いつも見守ってくれているという安心感を



出来るだけ小さいうちに付けることが大きく影響すると感じますチューリップ黄







彼のお父さんはお医者様で、おじいさんもお医者様で



お母さんの家系も医者関係です。





彼は医者になるという大きな期待の上で



生まれてからの数年育ちました。






ご両親が離婚しても時々会うお父さんとおじいちゃん



お母さんの方の家族は



不登校の彼をひどく詰り、馬鹿にしました。





でもお母さんだけはすべてを受け入れ、



不登校でも愛情をたくさんもらって育ちました。




彼の話す宇宙の話や地球外生命体の話を



4時間でも5時間でも聞いてくれたそうです。





彼が高校になって急に頑張ったのは



お父さんおじいさん達を見返したい一心でした。




おそらく思春期になってそういう心が芽生えたのでしょう。








大学に入って一人暮らしをするといったとき



お母さんは「心配で」と私に涙を見せました。



「でも本人がやるっていうからやらせてみようと思います」



お母さんは強くて優しい方でしたクローバー




そして2か月後帰ってきたままアパートに戻れない彼を



責めませんでした。



アパートの契約も 本人が納得するまで切りませんでした。





今、彼は働いて一人で生活しています。



コンビニのアルバイトを真面目にこなしています。



大きな夢に向かって。







「親の期待」…




それは子供の人生をつぶしてしまう時があります。



私もベムには何か期待して押し付けていたから



あのようになってしまった時期があったのではないかと思って



自分を責めています。







親の勝手な期待…



それは時によってすごく恐ろしモノなのかもしれません。




寄り添っていればおのずと彼らの夢が見えてくるのに…








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