みなさんこんばんはにっこり


今日の記事は読書記録です。

随分前に買ったものの、読み忘れていた本です。

こちら💁‍♀️


流行った本なので、

すでに読んだという方もいらっしゃるかもしれません。



タイトルがルターの名言なので、

当時気になって買ったと記憶しています。

装丁もかわいいしりんごラブラブ



この本は、

字も大きいですし、

読みやすい内容でしたので、

サラリと読めると思います。



自分の病気に関する本を読むことも増えましたが、

基本的にはジャンルを問わず、読書は好きです。



あまりネタバレしてもなんなので、

少しだけ紹介すると、


中心となる登場人物は、

主人公、橘修二と彼の仲間のインド人オム(カレー屋)。そして、運命的な出会いをしたリンゴという6歳の女の子。の3人です。


作中、彼らを取り巻く様々な人間が登場します。



私の感想は、


帯にあるように「号泣」はしなかったし、どこか現実離れしているという感覚は否めなかったけれど、実際、こういう境遇の人は、いなくもないんだろうな…という印象を持ちました。

ともかく、前向きな気持ちにはなりました。


というものです。



登場人物らが抱える問題は、どれもみな過酷なものでしたが、彼らは皆、自分の頭で考え、仲間と助け合い、お互いを理解し合いながら、自分達の力で未来を切り開いていました。

読者としては、そこが面白かったです。



また、作品からは、


物事というものは、1つの偏った視点だけで見ると不幸や不遇な出来事であっても、別の視点からそれを見た時、それが必ずしもそうとは限らない。それどころか、幸福な一面が隠れていることすらある。それは、10人いれば10人なりの真実が存在するからなのだ。


というメッセージも伝わってきて、それも人がバランス良く生きていくには、大切な考え方だと思いました。


そして、こういう健全な思考がもてずに、自分の視点のみに執着すること自体が、まさに病的な思考の歪みなのだということにつながっていくのだろうな、と思いました。




いじめに遭い、父親は冤罪で逮捕され…と誰も彼もみんな訴えてやりたいと思って当然の主人公。

しかしこの主人公は、実に前向きで健全な思考の持ち主だったように思います。



彼は物語の終盤で、

たとえ明日、

世界が滅びても今日、僕は精一杯生きる。

と言っています。


これは、

生きている以上、うまくいかないことは、人それぞれ、みんな何かしら大なり小なり抱えているけれど、それでも…だからこそ、

かけがえのない仲間と共に、「今日」を精一杯生きることが大切なのだ。

という、読者へのメッセージなのだと思います。




ちなみに、


作品中には「アンパンマンのマーチ」が出てきます。「アンパンマンのマーチ」は、幼児番組の主題歌にしては歌詞の内容が重いのですが、これは、アンパンマンの作者である やなせたかしさんが作詞していることに大いに関係しているようです。

彼は特攻隊で弟を亡くしているのです。

自分よりも器量のいい弟が特攻隊に志願し、命を落としたことを思って、この歌詞は作られたと言われています。


このように、「アンパンマンのマーチ」は、生と死の意味について、我々に問うているのです。


実に深いです。


そして3番には、

いつかは終わりが訪れる命なら、その瞬間を迎えるときまで楽しく生きていこうじゃないか!

という内容の歌詞が出てきます。

やなせたかしさんのこの考え方は、鬱の沼に沈み切って、「生きていること自体が辛い!」と思っていた頃の私にはとても理解できなかったと思いますが、(頭ではわかっていても心ではわからない状態。本なんてとても読めない。しぬことばかりかんがえて、ただ横になっているだけ。)色々と頭の中が整理されてきた今は、建設的で素敵な考え方だと思えるようになりました。


まさに、諸行無常です。


だからTVでは、2番の歌詞が流れるんですね。

うーん、奥深い…




ちなみにアンパンマンの原型は、あんなにかわいくなくて、もっと渋いおじさんなんですよね 笑

お腹を空かせた人にアンパンを配るおじさんだったんです。

配給的な…


これが

イケメンじゃないし、お腹も出てるし、マントも焦げている。

「格好悪い、汚れたヒーロー」を描きたかったそうです。



こうなった


だいぶ変わったね…

画像はネットからお借りしました。



なにが君のしあわせ なにをして よろこぶ


わからないまま おわる そんなのはいやだ!



その通り!


何が自分の幸せかがわからないまま


人生終わるだなんて、


そんなのはいやだ!です。


真っ平御免です!



自分の人生を


自分にとっての幸せを実現するために、


一生懸命生きる。



当たり前のことが、


わかりやすい言葉で書かれていた本でした。



ちなみに、アンパンマンの幸せは、

今も昔も「困っている人を助けること」。


幸せの形は、人それぞれです。


自己犠牲無くして真の正義は成し遂げられない。

というのは、やなせたかしさんのお考え。

顔が濡れて力が出ないのも、弱点がたくさんあるのも「弱いヒーロー」が描きたかった やなせたかしさんの信念。

弱点だらけで弱くたって、誰かのヒーローにはなれるし、正義も貫けるんだよ。

仲間も集まってくるんだよ。


勇気もらえるなぁ…笑い泣き




途中からアンパンマンの世界に行ってしまいましたが、「たとえ明日、世界が滅びても…」の話に戻りますと、



誰もがみんな、

辛いこと、苦しいこと、悲しいこと、どうしようもないことを抱えて生きている。

この物語では、主人公が事実と思って苦しんできたことすら事実ではなかったけれど。


でも、その渦中にいつまでもとどまり続けて、その恨みがましい呪縛の檻の中だけで生きていくか、

そこから脱却して、それを抱えながらも新たな世界の中で生きる喜びを見出していくかには、大きな差がある。

自分の幸せのために、今日を精一杯生きよ!



この作品には、そんなメッセージが込められていると思いました。



https://youtu.be/3qSiSWTJkzw