何度も言うようだが
俺はウェスタンやらカウボーイやら
インディアンが好きである。
そんな俺の車はKLUGER Vの赤。
外面はとても俺好みだ。
んが、内装に限って言えば
とても俺のワイルドなハートを
ずっきゅんばっきゅんしてくれない。
というわけで、
まるでいたいけな少女をひきとって
俺好みにそだてあげてやるぜ
のごとく、少しずつ中をいじっていくことにした。
第一弾として、
シートの首元に注目した。
よく４駆のヘッドレスにバンダナを
巻いている輩がいるが、それでは芸が無い。
というより、むしろなんか臭ってきそうな気配満載だ。
俺は首のところに、
まるで荒野を駆け巡るカウボーイのように
▼こんな感じで赤いバンダナを装着してみた。
ぐれいと。
なんかとっても
気分はウエスタンラリアット。
ちょっと満足した俺は
今度はテンガロンハットでもつけてやろうかと企む。
るんるるんるるん。
そりゃ鼻歌も飛び出るわな。
るんるるんるるん。
一旦車を離れた俺。
るんるるんるるん。
再び車に近づく。
いやんな悪夢が待っているとも知らずに…。
るんるる…
ハッ!
俺のるんるるんな鼻歌はいつしか
ルールルルー…と夜明けのスキャットbyゆきさおり
へと変貌を遂げていた。
し、しまった。
な、なぜこんな重大な事に気づかなかったんだ。
不覚。深く不覚だ。
俯角から眺めてみる。
おぅのぅ。
俺の車。シートの色はグレーである。
白と黒の中間。灰色。
GLAY。俺はお唄が上手いがシートはGLAY。下手。（無関係）
グレーのシートに赤いバンダナ。
これがなにを意味するか。
では、ご覧いただこう。
どうだ？
ん？わからない？
これは、どう見ても。
だれがいかように見ても。
お地蔵様やないかー！
大変遺憾だ。甚だ遺憾だ。遺憾ざきだ。
折角ダイソーで買ってきたバンダナ。
ウェスタン仕様にするためのバンダナが、
いくら時代劇も好きな俺とは言え、これは屈辱。
駐車中に誰かが間違えて大福でもお供えしたら
どうすんじゃいと。
しかし俺は考えた。
車に地蔵が２体も積まれてるとは
なんたる安全な車だと。
モノは考えようだ。
とはいえ、俺の車内ウェスタン化計画は
挫折したわけではない。
次なる目標はシートをスウェード生地で
覆っちまうぞ作戦だ。
カウボーイへの道はまだまだ
はじまったばかりだ…。