フェスティバル先生! | 固茹日記

固茹日記

はーどぼいるどな俺がお届けするロマンティック活劇的日常

2004年10月19日付

台風23号のTOKAGEタソ接近中で
あぁまた台風かぁと3人に1人は
書いてそうな本日の日記の出だし(パクリ)
で、登場のKazmaタソ@カルシウム不足
だゴ━━━━(# ゜Д゜)━━━━ルァ!!

えぇ、本日は特に書くことが無いので
どえりゃー昔の話なんぞしてですね、
えぇ皆さんのご機嫌を伺っていこうかな
なんて思ってるわけですが。


かれこれ15年近くも前の話しになる。

**********

当時俺は、高校一年生。
サカリがついて甚だ遺憾なお年頃。
俺は9月にカナダへと留学した。
はい!それは女性問題による海外逃亡ですか?
という愚問はしないでください。

(|| ゜Д゜)

俺は学校での英語の成績は良かったものの
とてもとても聴き喋りが出来るレベルではなく、
無論授業は全くちんぷんかんぷん状態であった。

向こうの学校は基本的に選択科目制で
英語や数学などの必須授業のほかは
4科目くらい自分で選べたわけだ。

俺はスクールカウンセラーが勝手に選んでくれた
コースを取っていたわけだ。
たしか、art(美術),woodwork(木工),
drafting(設計図描き)だった。
つか、俺は音楽大好きなので当然音楽を
とろうと思っていたのだが、
とても俺の英語力ではそんな自分の思いを
伝えられるはずも無く、結局言うがままに
それらを選択していた。
え?俺将来自分で設計した芸術感溢れる
ログハウスでもおったてて住めということですか?

WoodworkとDraftingの先生は同じ先生で
そうだなぁ。ベンゲル監督似の
ロマンスグレーでかっこいい感じの先生だった。
名前はなんだっけな…忘れた。

んでだ。
その先生は、いぶし銀なのだが、
まず生徒たちに手本を示すわけだ。
軽く説明したあと、
自分で実演してみせる。
どっかの教授っぽい見た目とは裏腹に
彼は一流の職人であった。

そんな彼には口癖があった。
何かを説明するときに、必ず

フェスティバール!
というのだ。
というか、語学能力の貧弱な俺には
フェスティバール!
としか、聞こえなかったのだ。

俺は自分の能力を中途半端に信頼していたためか
フェスティバール!
に対して一切の疑問は抱かなかった。

あぁこの先生きっと

祭り 好き 
なんだろうな。と。
そうだよなぁ。
職人だもんな。
職人といえば江戸っ子だ。
(この際、江戸で無かろうと、たとえ
カナダであっても江戸っ子なのである。)
江戸っ子といえば祭り好きだもんな。
それにてやんでぃなんだ。

頭脳明晰な俺がたまに犯す過ち。
そう、きっと当時から俺の脳みそは
八兵衛菌にやられていたのだ。

フェスティバール!

木材を電鋸で円に切り
旋盤に取り付けまわしながら刃をあてろ!

フェスティバール!

製図で大切なのはいかに正確に
自分以外の人たちが見てもわかりやすく描くかだ!

滞在日数も重なり、環境適応能力が優れている俺は
2~3ヶ月もするとヒアリングにおいては
授業内容を把握するまでになっていた。

だのに、

フェスティバール!

だけは、最初からずっと
お祭りのフェスティバール!だったのだ。


ある日俺は、勇気を振り絞って
先生に聞いてみた。
先生は祭り(フェスティバル)好きですか?

先生は「なぬ?!」という目を俺に
向けただけだった。

リアクション薄っ!

明確な返事も貰えず俺は途方に暮れていた。

別の授業で数学の先生が
あ、この数学の先生は俺の見聞の範囲で誰に
にているかと問われれば、
そう!加藤茶。しかもハゲズラ&牛乳瓶メガネで
ハラマキ&モモヒキの格好した加藤茶!
にスーツを着せた感じ。いいやつだった。
この先生が問題の解き方を他の生徒に
教えるとき、こういった。

First of all!

まずはじめに…。



俺の脳内に戦慄が走る。




_| ̄|○


ふぁーすとおぶおーる
早く言うと
ファストヴォール



_| ̄|○

フェスティバール!



ただの聞き間違いかヨっ!


祭ちゃうやんか!
まずはじめに!って先生は言ってたんだろうが
目を瞑って歯食いしばれ>俺。

俺が留学当初抱いた最大の疑問。

技術の先生@見た目はいぶし銀は
祭りが大好き、フェスティバール!先生。

ただ単に、
俺の八兵衛的な間違いであった。

よかった。授業中に

よっ!江戸っ子!
といわなくて。
まぁ言ったところで伝わらないだろうが。

しかしまぁそれに気づかせてくれたのが
数学の先生@加藤茶系であったことは
甚だ遺憾ではある。

**********

あれから倍近い歳を重ねてしまった。

しかし俺は未だ八兵衛菌の呪縛から
逃れられないでいる………。

八兵衛菌…それは
人にうっかりを与えるウィルスである。
一度感染すると完治は不可能である。