ビル·エヴァンスの『ワルツ·フォー·デビー』を家で録音しました! | ジャズヴォーカリスト高田恵美のブログ

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一度きりの人生を前を向いて生きていくために

『ワルツ·フォー·デビー』はビル•エヴァンスが1956年に当時2歳の姪っ子のデビィちゃんのために書いた曲。 

 

歌詞はジーン·リース。

リースは母国カナダで新聞記者をしていましたが、

アメリカ移住後に音楽評論家や作詞家としてのキャリアをスタートしたようです。

アントニオ·カルロス·ジョビンの名曲の一つ『Corcovado』に『Quiet Nights of Quiet Stars』と英詞をつけたのもリース。これもとても美しい歌詞です!

『ワルツ·フォー·デビー』に詞をつけたのは1964年で、

ジョニー·ハートマンの録音が一番最初と言われています。

 

あまりにも有名な曲で、何度も何度も耳にしたことがあったのですが、なぜか一度も「歌ってみよう」と思ったことがありませんでした。

ところが昨年の夏、『タイム·リメンバード』というビル·エヴァンスの壮絶な人生と美しい音楽を捉えたドキュメンタリー映画を観に行った時、『ワルツ·フォー·デビー』が流れてくると涙が溢れて止まらなくなりました。

それ以来すっかりこの曲の虜になり歌い続けています。

 

いつかは成長して旅立っていく子に対する切ない思いに溢れています。 

心にしみる大好きな曲です。 

 

このたび初めてGarageBandを使い自宅で録音をし、自分で撮った思い入れのある写真たちを使いiMovieでビデオを作りました。 一番不得意でなかなか手が出せなかった分野への挑戦です。

 

 

YouTubeにアップしました!

ほんとうは自分の歌っている姿を出すとライブ感が出ると思うのですが、

実は一ヶ月ほど前から原因不明のまぶたの腫れが続いていて、

メイクもできず人様の前に出せる顔ではないのです😓 

写真は美しいのでどうかお楽しみください!

 

そして高田恵美による日本語訳をつけました。

 

日本語訳を字幕のようにつけたかったのですが、そこまでの機能はなく残念…。

YouTubeビデオの説明のところにも書きましたが、

このブログの最後でご確認いただけます。

 

今後このプロジェックトを続けてみたいと思っています。

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高田恵美による日本語訳です↓ 

 

Waltz For Debby - Music by Bill Evans / Lyrics by Gene Lees /Piano by Chiemi Nakai / Vocals by Emi Takada

 

僕の大好きなあの子は 

夢のような自分だけの世界に 

暮らしているんだ 

そこにはね 

人形やピエロたち 

王子さま 

そして大きな紫色のクマさんのぬいぐるみが 

一緒に住んでいるんだよ 

 

大人が心配事に疲れ切って 

眉をひそめて生きていることになんて 

彼女は全く気がつかないんだ 

 

太陽の光をいっぱい浴びて 

あの子は踊っている 

僕たちには聴こえない音楽に合わせて 

彼女の頭の片隅に流れている 

金で紡がれた歌に合わせて 

踊っているんだよ 

 

でも気がつくと 

あの子はあっという間に 

大きくなって 

いつの日か 

人形たちや王子さま 

年老いてぼろぼろになったクマさん 

みんなを置いて 

出ていってしまうんだろうな 

あの子が旅立つ時

みんなが涙を流すんだ 

「バイバイ」って

消え入るような声で

ささやきながら 

 

みんな 

寂しくなるね 

 

でもね 

僕もきっと 

とても寂しくなるんだ

 

© Emi Takada

 

そうそう、最後にもうひとつ

私の最新アルバム『ホワイ·ディド·アイ·チューズ·ユー』のジャケットを

仲良しのベーシストの友人が初めて見た時

「あっ、ワルツ·フォー·デビーみたいね!」って。

なるほど確かに...目

全く意識していなかった..

でもなんだかうれしい音譜