11日目。
この日はここ数ヶ月『美術とジャズとNY』のテーマで、
友人と一緒に月一で続けていたクラブハウスをやる予定。
日本では土曜日の夜9時から・・・つまりNYは朝7時。
いつもはワイン片手に、でもこの日はコーヒー片手に
2年ぶりにニューヨークに戻ってきて感じたことや空気感をたくさん伝えたくて。
このブログにはシリーズで書いていますが、それを1時間くらいでまとめた感じかな。
NYに住んでいたことがある方や、現在NYに住んでいる方も参加してくれて
楽しい時間になりました
そういえばお土産も自分のものも一切買い物していなかったことに突然気づく
友人からZabar’s(ゼイバーズ)のミニトートバッグを頼まれたんだった
『2年ぶりにニューヨークに行ってまいりました!その4』で、
大好きなお店Zabar’sについては後ほど詳しく書き加えたいと意思表示していたはず.....
そう本当に大好きなお店なのです
1934年オープンってことは88年目!
ブロードウェイ西80丁目で
最初は4畳半(22 foot wide)くらいの小さなお店から始め、
いまや約2000平米!
創業者のルイ・ゼイバーズは“クオリティー”にこだわる人で、
コーヒーも自分で焙煎し、
魚やそれをスモークする燻製場も、
自分で足を運びチェックをして納得したものしか使わなかったらしいです。
そしてルイが3人の息子たちに教え込んだことは
“Respect the customer (お客様を大切にしなさい)”
“Never ever stint on quality (品質を絶対に落とすな)”
“Offer fair value (適正な価格を提供しなさい)”
“Keep searching for the new and wonderful (常に新しくて素晴らしいものに目を向け続けなさい)“
すばらしい〜〜
これって音楽の世界でも同じことが言えると思う...
きっとどの世界でも同じだよね
ルイは49歳で亡くなってしまい、
長男であるソウルは大学を辞め21歳という若さで後を継ぎました。
父親の教えを守り母リリアン(1995年に亡くなるまで)と弟(次男のスタンリー)と一緒に店を続けてきたそうです。
末の弟のイーライは経営の考え方が合わず、イーストサイドのマディソン東80丁目に1973年からお店を出しています。
ちょうどセントラルパークを挟んで対角線上。
行ったことがあるけれど私はやっぱりZabar’sの方が好きだなあ
庶民的なのがいい
もう25年くらい前だけれど、初めてお店に入った時に、
驚くほどのオリーブとチーズの種類、
スモークサーモン、ハム、パン、デリ(出来和えのおかず)に目を見張った
特にスモークサーモンは世界一だと思う!
私は北海道出身でサーモンにはうるさい(笑)のだけど、ほんとうに絶品
オーダーしてからお兄さんが切ってくれるのだけど、待っている間に必ず一枚試食をくれる。
だいたいお腹を空かせて行くので、これがまた嬉しい
先日2年ぶりに行ったら、いつものお兄さんの白髪が増えていて...。
初めて会った時のことを考えると、もう何十年も経っているんだから当たり前か。
でも感慨深かった。その分私も歳取ってるんだよね
サンクスギビングの前日で、他のお客さんが「明日は休み?」と聞いたら、
「まさか!366日休みなんてないよ」って。
ルイさんが言っていた「お客様を大切に」という姿勢が自然に染み付いているお店。
高齢のおじいちゃんやおばあちゃんは買い物にくると、話が長くて終わらなくなる人が多い。
そういう人たちのことを「忙しいからまた後でね」なんて放り出さない。
彼らが話し終わるまでニコニコ相槌をうちながら聞いてあげる。
決して作業の手は休めないけど。
ここに来るとホッとする。
人間らしい温かい繋がりがあるから
だからZabar’sが大好きなのです
ずっと変わらないでいてほしいなあ。。
ここのトートバッグは丈夫で、楽譜も沢山すっぽり入るので長年ずっと愛用しています。
友人にはこれよりも2回りくらい小さいミニ版をお土産に。
そしてもう一つ好きなお店Fairway(フェアウェイ)まで歩き、
大好物のオーガニックピーナッツバターを購入。
小腹が空くとクラッカーやバナナにつけて食べるのです
美味しいんだ
小さめのコンテーナーに幾つかにわけて購入。
こぼれないようにガムテープをしっかりと貼り付けて日本に持って帰ってきました。
夜は先日のクリスマスソングレコーディングの打ち上げ
本当に嬉しいことがあった時に行く特別な場所”Tavern On The Green(タバーン・オン・ザ・グリーン)”はセントラルパーク内(西66丁目あたり)にあるレストラン・バー。
こちらもなんとZabar’sと同じ年1934年のオープン!
著名人が数多く訪れていますが、
ジョンレノンが生前、息子さんのお誕生日のお祝いはいつもこちらだったらしい。
でも2009年に倒産し閉店。
そして2014年に再オープン!
私の一枚目のCDのリリース記念が2014年12月、ここでお祝いしてもらいました
嬉しかったなあ
格別に美味しいレストランではないと思うのだけど、
それでも他の場所にはない不思議な魅力がある
きっとセントラルパークの魔法だね
だから特別なお祝いの時に来たくなるんだよね。
今日も楽しい1日が終わった。
あと残り1日で帰国。。
(次回最終章に続く)