その後も、約2年間、月2回のペースで鍼治療を続けていましたが、
ある日、先生が脈を診て、
「胃が全然働いていません。食欲はありますか?」と言われたのです。
確かに昔から胃の調子は良くはなかったけれど、その時には、とりわけて胃の痛みとか、気になるような症状は全く感じていなかったので、・・どういう意味なんだろう・・ぐらいで大して気にも止めませんでした。
ところが、それから約1年後、たまたまやった胃の内視鏡検査で、胃の中に赤い血の塊のようなものが見つかって、それを調べたらアミロイドだったのです。
アミロイドーシスの診断のためには必ず生検が必要ですが、その中で、胃や十二指腸生検は、比較的安全性が高いので、学会の文章でも推奨されていますが、
多くの場合、内視鏡で覘いただけでは、胃にアミロイドが付いているかどうかは、わかりません。表面上では何も無いのです。
なので、生検の際には、胃と十二指腸で、一般的に溜まりやすいとされている場所を何箇所かつまんできて、調べるそうです。
アミロイドは、初めは胃の粘膜と胃壁の間?に溜まっていくので、胃カメラで覗いても見えないことが多いのですが、私の場合は、もう収まりきれずに、胃壁を突き破って、外(胃カメラで見える胃壁の方)に出てきて固まっていた訳ですね。
ここまでは胃の話でしたが、この中国の鍼灸師の診断は、心臓においても立証されることとなりました。
「心臓と胃に問題あり」と言われてから、ALと分かって治療できるまで約4年間。
その間に、いろいろな奇怪な症状が次々に出てきましたが、初診の半年前くらいには、はっきりと心臓の自覚症状も出てきて、
やっと今の病院の初診で、心エコーを撮った時には、心臓に水(心嚢水)が溜まっていました。
まだ、続きがあります。
治療が始まって何年かたった頃、入院中に、たまたま同室になった方に心アミロイドーシスの患者さんが、診断前、私と同じような肩の痛みと胸骨、肋骨の腫れがあったと言われたので、驚きました。
やはり肋骨、胸骨の腫れや肩の痛みは、心臓と無関係ではなさそうです。
さて、このセッションのテーマである「病気は表現です」と言う言葉ですが、
これは、今までお話ししてきた中国人医師が言われた言葉です。
これは、私の『病気への捉え方』にも関連しています。