移植をやった人と、やれなかった人では、明らかに移植をやった方がいいのね。

で、もともと平均生存期間というのは、昔、MPとかをやっていた時代は、全体で診断されてから4年から6年だった。それが、『オートの移植をやって1年以上生存し、かつ血液学的寛解に到達した患者さんの生存期間は10年を超えている』と。

まだ、生存期間が何年というのは、半分の人が死なないと言えない訳(笑)で、まだ、そこまで到達していないということは、みんな元気ってことだよ。

 

 それはアメリカでもそうだし、あなたたち、見てても、多分死にそうにないと思いますよ。最初は肝心なのね。100日以上生存している患者さんの生存期間は8、5年となのに、全体の平均が、4、6年になっているのは、もう初診でここにきた時点でもう余命数ヶ月という人も結構いるからなんだよね。

 

「何か質問は?」と聞かれて、私は、ずっと気になっていたことを訊いてみました。

 

質問:たぶん、古い情報だと思うんですけれど、ネットで『移植をしてもしなくいても、そんなに生存力は変わらない』ということが書いてあったんですけれども?

 

主治医:「確かに、海外のジャーナルにオートの移植をやらなくても、ある程度経てば、差がないという意見もあるの。」

 

オリーブ:「では、それはそれで合っている?ということ?ですか?」

 

主治医「うん、合っている。それは間違いじゃないんだ。ただ、自分が(今まで治療を)やってきたことからすると、移植をやった方が明らかに、格段に、ぐっと良くなっているので。

 

 それは、おそらく1回で多量に薬を使って、血をほとんどゼロにして(幹細胞を)戻す時にG-CGFというのを白血球を増やすために大量に使うから、その時に入れた細胞が心筋の細胞になっているんじゃないかと。そういう意味で、再生医療的な部分もあるんじゃないかと。特に心臓の人に関してね。

 

 だから、やられた人やらない人に関しては、心臓に関して差があるんですよ。腎臓とか消化管の人にどのくらい再生になるかというのは、わからないね。」

 

オリーブ「じゃあ、やはり出来ない人だと、みんなが出来るけど、私は出来いないっていう悲観的な気持ちになる人が、何人かいらっしゃるんですけれど、」

 

主治医:その辺も、出来るから必ずしも良いわけじゃなくて、出来なくても良い人もいるし、まだやる必要もない人もいるんですよ。いろんな人がいる。全員が違うというわけではないけれど、いくつかの選択肢があるということだね。