カタールW杯に挑む日本代表が11月1日に発表予定。26人枠に入るメンバーを考えていく。

 

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ゴールキーパー

 

 GKは3名が濃厚。ベテラン枠と若手枠も埋まっており、サプライズはなさそう。

 

ゴールキーパーの登録人数は3名となる可能性が高い。直近のドイツ遠征での招集メンバーは以下の4名。

  • 川島永嗣(RCストラスブール/フランス)
  • 権田修一(清水エスパルス)
  • シュミット・ダニエル(シント=トロイデン/ベルギー)
  • 谷晃生(湘南ベルマーレ)

ゴールキーパーでサプライズ招集があるとすれば、「経験を積むための若手」か「チームを支えるベテラン」の枠だが、前者は谷、後者は川島が条件を満たしている。東京五輪メンバーに入った大迫や鈴木、Jリーグで健在ぶりをアピールしているベテランの西川や東口などがメンバー入りする可能性は極めて低いと考えてよいだろう。となると、「上記の4名から誰が落ちるか」ということに論点は絞られる。

 

 権田とシュミットは当確。正守護神争いは横一線に。

 

メンバー入りの可能性が高いのは権田とシュミットだ。権田はポルティモネンセで出場機会を得られない時期もあったが、清水エスパルスでJリーグに復帰して以降は代表での出場機会を増やした。森保監督の信頼は厚く、直近1年ではほとんどの試合に先発。派手なセーブは少ないが、堅実なプレーと守備陣の統率力が売りだ。

 

不動の存在になりつつあった権田が負傷離脱した9月のエクアドル戦で存在感を見せつけたのがシュミット・ダニエルだ。PKストップに加え、手足の長さを活かしたセービング、ビルドアップのスキルの高さも随所で見せて猛アピール。特に上背を活かしたハイボール処理とビルドアップのスキルは能力の上では権田を上回っており、守備陣との連携構築が順調に進めば本大会でのスタメン出場もありうる。

 

 コロナ禍の今大会では第3GKも緊急出場の可能性が。そうなると、川島の試合勘は懸念材料に。

 

そうなると、ベテランの川島か若手の谷か…という選択になるが、ここは非常に悩ましい。

 

39歳の川島は所属するRCストラスブールで完全に控えメンバーであり、昨季のリーグ戦は1試合のみ、今季のリーグ戦はいまだ出場機会がない。平常時のW杯であれば「第3GKはほぼ出場機会がないのでムードメーカーであれば大丈夫」という考え方もできるが、いまだにコロナウイルスが蔓延している状況では、第1・第2GKが一気に離脱する可能性も十分にありうる。明るい性格でチームの盛り上げ役としては最適だが、試合勘を失っている点は軽視できない。

 

一方で21歳の谷は湘南ベルマーレの正守護神であり、試合勘という点では問題ない。東京五輪でも好パフォーマンスを見せ、E-1サッカー選手権2022での出来も悪くなかった。Jリーグにおいては、今季は際立ったプレーは少ないものの、昨季は降格目前だったチームを獅子奮迅のセーブで救った実績もある。

 

チームの雰囲気づくりを大切にする森保監督は川島を選ぶような気もするが、個人的には谷を推す。将来性だけでなく、緊急出場となった場合の試合勘という点も含めて…だ。

 

 Jリーグで際立った活躍を見せる大迫は今後の代表定着に期待。

 

なお、直近のJリーグでのパフォーマンスだけを見るなら、サンフレッチェ広島の大迫敬介の活躍は際立っている。セービングに加えて左足のフィード精度は魅力的。上背がないためハイボール処理には課題が残るが、これからの10年で谷と切磋琢磨してほしい存在だ。