Day 3 


ストーンヘンジとバース


ロンドンからバスで2時間くらいの日帰りバスツアーに参加しました。


バスの出発時間ギリギリに到着して、運転手さんに「ストーンヘンジ行き?」と聞くと、「それだけか?」と言われ、慌てて「ストーンヘンジとバース」と言うと「乗れ」と言われてバスに乗る。


私の名前も確認してないのに。合言葉みたい。



私が参加者の最終だったみたいで、運転手さんが頭数を数えて、「全員集合したが、まだガイドが来てない」と言った。


「は?」ガイドさんがいないって?


出発時間から10分経ってガイドさんが登場。体調が悪いらしく、声が出ないので、あまり大きな声で喋りませんと言われた。辛いよね、同業者として気の毒に思った。


バスが走り出して、私は音楽を聴きながら外の景色を眺める。


都会を出るとどこまでいっても、真っ平らな平地が続く。


時々、牛や羊の群れがいたり、レンガの建物がある。


360度見渡しても、山もなく、森もなく、坂道もなく地平線が続く。




平和とは、平らなことだ。


アップダウンはいらない。


退屈かもしれない。


でも平坦な地平線の彼方に何かがある。


そうするとストーンヘンジが突然見えた。




見えてからかなりの距離がある。


古代の人々は、巡礼のようにここを目指したのだろう。


近づくと、かなり巨大な岩たち。


バスがパーキングに泊まり、そこからシャトルバスに乗って近づく。


ここから自由行動になる。


え? 


知らなかった。


ガイド付きツアーなので、てっきりガイドさんが説明しながらグループで歩き回るのだと思っていたら、入り口で、オーディオガイドを渡され、2時間でバスに戻ってきてくださいと言われた。


みんなバラバラに歩き出す。


私もルートに沿って、岩の周りをゆっくり回って歩いた。


 

鳥が岩の上から、人間たちを見下ろしている。
鳥の視点で眺めてみたい。


あちこちのポイントに音声ガイドの番号があり、巨大な博物館の中を歩いているみたいだった。日本語があったので、日本語と英語の両方を聞いた。


くる直前にNHKでストーンヘンジの特集をやっていて、それで大体の知識は仕入れていた。


時々、小学校の遠足らしいグループがいて、こっそりと側に寄り盗み聞きをしてみた。




古代人みたいな布を被っている。


子供たちがストーンヘンジについて調べてきたことを他の子供たちに向けて発表していて、賑やかで音声ガイドよりおもしろかった。


先生は時々質問するが、ほとんどは子供たちが議論をしていた。



「なぜここにストーンヘンジを立てたか?」の説明を大きな声で読み上げてる。




先生、ピカチュウのファン?



古代の人々はどうしてストーンヘンジを建てたのか?


どうやって岩を運んだのか?


ここで何をしていたのか?


岩の配置にはどんな意味があるのか?


子供たちが議論をしているのをこっそり聞いていると、とてもわかりやすかった。


こうやって議論する力をつけていくのだな。


帰りにお土産屋さんで、買い物した後、少し時間が余ってちょうどお昼時間だったので、ホットドッグを買ってバスに乗る。ガイドさんがホットドッグが美味しいって言ってたよなー


これが後ほど悲劇を生むとは知らず。。。



私はお腹が空くと落ち着かないので、つい目の前の物に貪りつく癖がある。もう少し、後先の事を考えて、落ち着きたいものだ。



少しくらい空腹でも死にゃしないのに。


でもそう思える現代人の私たちは恵まれている。


古代の人たちは、作物が取れなかった冬は厳しかったそうだ。


だから必死になって、種を蒔く正確なタイミングを知る方法を探り、儀式をして天に祈り、冬に備えた。


私は、方角をしる感覚すら失ってしまった。


せめて味覚を大切にして、一つ一つの食事を大切にいただこう。


毎日、苦労しないで食事に恵まれていることに感謝しよう。



ストーンヘンジよ、いつまでもそこに立っていておくれ。



今度は夏至か冬至の太陽を見に来るよ。



バース編はまた後ほど。