保健室の先生の計らいで

私だけでカウンセリングを受けることに

なりました。

 

 

 

 

 

 

スクールカウンセラーは若い男性でした。

息子はきっと話しやすいと

感じただろうなという

印象を持ちました。

 

 

 

「息子さんと先にお話ししました。

まずは息子さんのご様子ですが・・」

 

 

 

息子が学校で感じている『つらさ』や

家庭で感じている『つらさ』は

同様のもので、特に学校で問題が

起こっているのではないこと

 

 

気持ちの余裕がなくなっていることで

感情面の不安定があること

 

 

お母さんを助けたいという気持ちが強いこと

 

 

同年齢より少し精神面の成長が早く

物事の見方や感じ方が

大人びているため

学校の雰囲気や決まりごとに

不満を感じている様子があること

 

 

本人はまだ感じきれていないつらさがあって

それが体調不良の原因になっていると

考えられること

 

 

安心できる環境を作る必要があること

 

 

父親が直接息子に向けた

人格を否定するような

言葉に傷ついていて

それをやめてほしいと

話したこと

 

 

カウンセリングで話せたことは

とても勇気のある行動であること

 

 

などの説明をうけました。

 

 

 

 

 

息子のことを詳しく見てくださっていました。

 

 

 

家庭では把握できなかった息子の思いに

学校が気づいて対応して下さったこと、

 

 

それを家庭に知らせていただいたこと

本当にありがたかったです。

 

 

 

 

 

「ご家庭の話を

お母さんからもお話しいただけますか?」

 

 

日ごろの夫の状態と

家庭での言動について

話しました。

 

 

 

 

 

 

 

「お母さんはどう感じられていますか?」

 

 

 

感情を感じないようにして

頑張っていた私にとって

一番苦手な質問でした。

 

 

 

「緊張の毎日です」

 

 

 

「これまでに誰かに相談したことがありますか?」

 

 

 

10年ほど前に

職場のカウンセリングで

夫の言動について

どんなサポートをしたらいいか

相談していました。

 

 

 

娘4歳、

幼稚園のクラス替えで環境が変わり

スクールバスに乗りたくない、

幼稚園に行きたくないと言い出し

朝の支度が大変だったころ、

 

 

 

息子1歳

職場の保育施設に

通いだした頃でした。

 

 

 

その時のカウンセラーに

 

・夫の言動を改善するのは難しいこと

・子どもたちの成長に良くない影響があること

・すぐに逃げることが必要であること

・このままの生活を続けてはいけないこと

・子供たちの心に負担がかかっている

 

などのアドバイスを受けていました。

 

 

 

この時の私は

カウンセラーの言っている意味を

深く考えることはなく

理解しようとしていませんでした。

 

 

 

突飛なアドバイスだな。

そんなわけないよね。

私が、がんばったら大丈夫!

 

 

 

そんな根拠のない自信を持っていました。

 

 

 

そして、その生活を

改善できないまま

10年以上もの月日が経過してしまいました。

 

 

 

 

 

 

「お母さん、落ち着いて聞いてほしいのですが」

 

 

 

カウンセラーの声に緊張感がありました。

 

 

 

「お母さん、それはDVを受けているんですよ」

 

 

 

「えっ?」

 

 

呆然としている私にも理解できるように

丁寧に説明してくださいます。

 

 

 

「お父様がお母さんにされていたことは

DVに当たります。

そして、それを長年にわたり息子さんが

見て感じられていること

これは心理的虐待といって

面前DVになってしまうんです」

 

 

 

 

父親の言動がよくないことは

理解していたつもりでした。

 

 

 

でも、それを見せている私も

面前DVに加担しているというのです。

 

 

 

「今後のことは保健室の先生と

相談されてください。」

 

 

 

頭が混乱して、

理解が追いつきませんでした。

 

 

 

DVってなに?

面前DVってどういうこと?

 

 

 

思考が追いつかないまま

カウンセリングは終わりました。