先日あらためて感じた事があります。
それは「なんでキルギスの医者は患者さんに詳しい説明をしないのか」ということ。
ある脳性麻痺児の患者を数日見て来て、母親とも少し関係が築けてきたかな~って思った日でした。
母親が突然「この子は歩くようになるの?」と質問してきました。
その子の状態はというと、かなりシビアな状態です。
自分の乏しい知識の範囲での見解ですが、その子は一人で座る事はおろか、寝返りも難しいと予想される患者さんでした。すでに3才。
ふいに質問されて戸惑いましたが、「医者はどう言ってるの?」と逆に質問してみました。
すると医者は「わからない」と言っていたと。
それを聞いてどう言ってよいか悩みましたが、「私は難しいと思う」、「だけど、まだ小さいからわからないよ」と答えました。
自分が言った事が正しかったのかどうか、今も悩んでます。
日本だとネットなどでも多くの情報が手に入るし、日本の医者は正しい情報・予後予測を伝える事が多いだろうから、親も子供の病気に詳しくなるし、育てていくための準備もできます。
これは自分の考えですが、言いにくい情報であっても正確な情報は家族には伝えるべきだと思っています。
障害者申請をして必要な福祉用具やリハ用具の購入できる。
二次的な障害の予防の取り組む事ができる。(変形や呼吸・循環器へ対応。もちろん限界はあります)
などなど。
だけどこれは日本の場合なんですけどね。
キルギスではベビーカーをあまり見ません。
病院内だからなのか、経済的な問題なのかわかりませんが。
母親たちの多くは抱いて来室されます。
子供がまだ小さいからいいですが、体重が増加したら結構大変です。
つまり家族の負担が増加します。
その結果、外出する機会が減少したりする可能性もあると思います。
リハビリテーションという学問は、患者さんの家族背景も含めて考えるものだと思います。
家族の負担が増えないような方法を考えるのも、自分たちの大切な仕事であると思います。
家族に大きな負担がかからない、継続してもらえるレベルや量に配慮したホームエクササイズを考えるのも重要なことです。
なんか話はずいぶんと逸れましたね。
医者には、もうすこし正確な情報や予後予測を伝えて欲しい。
それによって自分たちがアドバイスできる事も多くなる場合もあります。
10日間の入院が終われば、それでもう関係ないの!?
10日間の入院で何が変わるというの!?
困っている患者さん&家族がいる現実に目を向けて欲しいな。