目覚めると腹痛はどことなく軽くなっているような感じがした。

しかし何かが今までと違う!

どうも胸くそ悪い!胸くそ悪い!胸くそ悪い!胸くそ悪い!

胸焼けが酷い‼‼

ムカムカしてかなり気持ち悪い。

そして他にも身体に変化が。

二日間ほとんど食べてない&下痢で大量放出したにもかかわらず、腹部が膨張している!

どう考えてもおかしい。

「グルルルルル~」、「キュルルルル~」と音が頻回に聞こえるようになる。

この時ある一枚の写真が俺の脳裏をよぎった。

それは小学生の時だっただろうか、アフリカ大陸の子供達の写真だ。

四肢は極度に細いのに、なぜか腹部だけは膨張していたあの写真だ!

かなり昔の事ではあるが、あれは病気であるって事を学校の先生から聞いたいた事は覚えていた。

容易に決めつける事は出来ないし、あそこまで状態は悪くないにしろ、俺の体内でなにかが起きているのは確かだろう。


しばらくして、お母さんといとこの女の子が部屋に入って来たわけ。

お腹はボチボチであるが、膨張感があること。胸焼けが酷いことを説明する。

何か食べる?と聞かれたが食欲は無い。

「何か出来る事はない?」と心配してくれた。

何かあるかなぁと考えた末、エネルギーを少しは摂らないといけないと思い、フルーツジュースとヨーグルトの買い物をお願いした。

2人が買い物から帰ってきて、少しは食べるように促されたので、その前にトイレに行った。

そしてトイレから戻って来ると、目の前には信じられない絶望が!!

どっかで見たことあるんだよなぁ。

しかも前回よりはるかに多いしよぉ…。

本気なん⁉

俺を待ち構えていたのは、ショットグラスにたっぷり注がれている茶色い液体。

そう、ウオッカ・気持ちお茶!

無理、無理、無理! 絶対無理!

まったくもって飲みたくない!

しかし当然のように勧めてくるお母さん。

「身体に良いから、身体に良いから」って連呼されても…。

お母さんの眼光は強く、まったく譲る気はないみたいだし、どうしたらいいんだよぉ!!

もちろん親切心からの行動である事は十分理解できる。

でもよぉ。でもよぉ。

俺はやっぱりダメだ…。

押しに弱い…。

この時ほど、「NO」と言える日本人になりたいと思った事はなかった。

飲まないと事態は前進しない。しかたなく飲む事にした。

ショットグラス一気飲みです。

さてここで問題です!
この後俺はどうなったでしょう?
photo:01


(キルギスのデパートにある噴水です)

当然、トイレでリバースです!

あったりまえじゃん!!

二日間ほとんど食べてなく、身体が衰弱している状態で、ただでさえ劇物であるウオッカなんか体内に入れたら、そんなもんキルギス人だってリバースするにきまっている!・・・・おそらく。

トイレから戻って来ると、お母さんが部屋で待っていた。

リバースした事、少しはお腹の中に入った事を伝えると、どことなく満足したような笑顔で部屋からでて行った。

「これで悪く病原菌を殺してくれるから大丈夫!」とでも思ったんだろうけど、正直俺には理解に苦しむ。

もしウオッカで死滅する病原菌なら初日に飲んだウオッカで、少しは良くなるはずでしょ⁉

日本での医療は西洋医学がほとんどだし、自分自身が西洋医学の中で仕事をしているから、こういった民間療法的なものには馴染みがないし、なんとなく信じきれない部分がある…。

この後食べたヨーグルトは多く食べることは出来なかったけど、久しぶりに美味しいと思えるものだった。



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