ゑ | 星名あむこと、パウエルの日記
文「え?皆さんにですか?」
何やら新聞を持ち、パタパタと羽ばたく文に三枚の手紙を渡す。
ブライル「あぁ、頼む」
コクっと深く頷き、早く行く様に促す。

文「わかりました、それでは!」
手紙をポケットに突っ込むと雲の中に走り、飛び込んだ。

文「十分でもどりますから~!!」
笑顔で落下していく文が手を筒の様にしてブライルに叫ぶ。

ブライル「相も変わらずで何よりだ」

傷だらけの身体を起こし、衣玖の腕をはずかしそうにくいっと引いた。
衣玖「あぁ、すみません。気が付かなかったです」
衣玖はウフフと笑うとブライルの腕を引き、ベッドから立たせてやった。
ブライル「悪いな…迷惑ばかりだ」
衣玖の肩に腕をかけながら耳元でそっと呟く様に話しかけた。
衣玖「気にしないでください、世話焼きも楽しいですから」
困ってる人や怪我してる人にはやっぱり世話を焼いて仕舞うものである。

ブライルは衣玖の肩を借りながらピョコピョコと跳ねる様に外へ出て、下界を見下ろした。

ブライル「…あいつは何をしてる…」

ブライルの向ける視線の先には黒い尻尾を生やした青年の姿だった。
一緒にいるのはみすちーだろう。
うまい事仲直りが出来た様だ。

死ねば死ぬほど龍の力が強くなっていく龍牙にとって死は恐ろしいものでは無くなっていた。

龍牙は恒例の如く見た目が変わっていた。
目は海の様な深い青から、元の黒い色に戻った。髪は若干青みがかかった黒。髪は前より少し縮んだ様に思える。


何やら仲良しに森の中を散歩している。
多分龍牙のリハビリだろう。
時折脇腹を押さえ、痛そうにしている。まだ痛みは残っている様だ。

湖の畔の岩に座り休憩している所に文が手紙を届ける。

龍牙「…彼奴からか、、。……クソッタレが…」
微妙に笑みを浮かべながら手紙を破くとそれを纏めて飲み込んだ。





ブライル「夕貴はもうピンピンしているのか。流石だな」

足を刺され深い傷を負った夕貴だったが、神の子とだけあって既に完治している。
こいし達に振り回されてヘトヘトになっている夕貴の元に手紙が届く。
夕貴「…ふぅん、直接渡せばいいのに………へぇ、面白いじゃない?」
手紙を読み終えるとそれをその場クシャクシャにした。


文「最後の一枚は霊夢さん宛ですか、、」
博麗神社に向かい、スピードを上げて両手から雲を引く。

何と言う事でしょう!博麗神社は萃香達の働きによりすっかり元通りに!!
綺麗に並べられた真新しい石畳は何とも風情を感じさせます。
あんなに荒れていた神社の境内はスッカリ掃除され、瓦礫も再利用されました。

今回のかかった費用はたった五升。
また博麗神社を貧乏スパイラルに陥れた。

文「れーーいーーむーーさーーん!!!」
境内に落ちた桜の花びらを掃除している霊夢に手紙を振りながら近づく。
霊夢はまた面倒臭いのが来たと思いながらも箒を桜の木に立掛け、腕を組んだ。
文「お手紙ですよ、霊夢さん!!」
霊夢の前に降り立ち、手紙を手渡す。
受け取ったそばから中身を確かめる霊夢を後ろ目に天界に足早ならず羽早に戻る。

霊夢「……馬鹿ね」

文「おっわりましたぁ~!」

ブライル「あぁ、感謝する。…これでいい、全ては整った」
ニヤリと笑みを溢すとヨロヨロと危なっかしい足付きで屋内へ戻って行った。







ブライル「ただの成り上がりの疫病神が、、。地上に引きずり下ろしてやる」