営業少林寺第二十一房 | アムライズのブログ

営業少林寺第二十一房

ピピッピピッピピッピピッピピッ・・・

(ビービービービービービービー・・・)

(ジリリリリリリリリリリリリリ・・・)





三つの目覚ましが同時になる。





ここ数日の間、



朝方まで仕事をする日々が続いているその男には、



たった一つの目覚しだけでは、到底足りなかった。



夢さえ見ることを許されない、



わずか1~2時間だけの深い眠りを、



強制的に解除された男は、



恐ろしい程不機嫌な顔を浮かべながら、



必要不可欠ではあるが、



忌々しく、



憎しみさ覚える、目覚ましに目を向ける。



それは、



午前7時を指しており、



冷酷に、そして生々しく、



再活動の時間であることを告げていた。



「7時かよ・・・。」



男が呟いたその言葉には、



不機嫌と怠惰、そして諦めが入り混じったような、



複雑な表情を覗かせている。



8%程度しか機能していないであろう脳をフルに使い、



脱力した身体を無理やり引きおこした男は、



小さなユニットバスに向かった。



いかにも一人暮らしらい、



少し汚れたバスルームにいるという事実によって、



そして、



熱いシャワーを浴びることによって、



人工的に脳と身体に現実を知らしめるためだ。





シャワーを浴び終わった男の脳と身体は、



活動限界の30%くらいまでは、



回復させただろうか。



それでも30%。



少なくとも50%にまでは、



もっていきたいところだ。



しかしながら、



そうもいってられない。



時間という、



無慈悲な概念は、



容赦なくリミットに近づいている。





「ま、なんとかなるさ・・・。」



男は心の中でそうつぶやきながら、



今日もまた、



家を出るのである。