お疲れ様です。

 

頼んでもいないのに、ブログのサイドバーに広告がつく。いつだかネタにしたポーラのアイクリームを公式サイトで購入してから、ポーラの広告がついている件。個人情報筒抜けである。せやのに、また公式サイトでBAの春夏ベースをポチろうとしている。

 

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20代の終わりから30代の8年程、ずっとベースはBAだった。ある日、コスメカウンターにズラリと並んだ某国の爆買い民が、諭吉ファンデを12個ずつとか、まとめ買いをされているのを見た。勿論、当時は他のカウンターでも、家電量販店とかでも似たことはあったのだろうが、在庫を全て搔っ攫っていくような群れに、初めて遭遇し、ドンびいてしまった。世が艶重視めになったこともあり、しばし疎遠になっていたのだが、寄る年波をBAのバイオアクティブ理論であやふやにしたくて。頼むよ、へいピンク音符へいピンク音符ポーラ。

 

破壊のまじない

 

江戸出張の帰り、広島支社の友人と同じ新幹線だった。彼女の綴る個性的な文章が凄く好きだし、独自の空気感がちょっと変で、何かおしゃれで逢えると嬉しい人である。いつものように、本社やそれぞれの職場の方々について、何様やねんびっくりマーク目線で評論していた。

 

ひらめき「○○さんて、大器晩成されたね。」

白玉「うん、色々気配りの方だし、凄くええ方で有能な方やよね。」

ひらめき「めちゃくちゃ内股だけどね。(キリッ)

 

私は、ふくんだばかりの熱い静岡茶を、ぶはっダッシュとしそうになるのを我慢するのに難儀をした。内股て。それが有能であることとどんな関係があんねんびっくりマークであるが、「有能だけど内股」というのは、有無を言わせぬパワーワードである。「あー、内股やねんな・・・」と思って、その後が続かないというか。○○さんの有能さも人格も、彼方へと滅却せしむるセオリー無用な説得力がある。

 

彼女に、1ミリの悪意もなく、ただ事実を述べているだけなのだが、それ故に更に「そんな関係ないことを」というおもろみと、「思いがけず、○○さんの実像の1面を活写している」という納得とをもたらす才能に嫉妬した。

 

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先に新幹線を降り、ホームからババァとは思えぬ派手なバイバイの儀式で見送り、出張報告の為職場へ戻った。余韻薄れぬまま車内の出来事を同僚に共有し、内股の他にどんな事象が暴力的説得力を持ちうるかについて、色々検討してみた。結果、「有能だが、小指の爪だけのびている」はどうはてなマークに相成った。

 

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小指の爪だけがのびている。そんな男性って時々遭遇する。なぜ小指の爪だけのばす必要があるのかはてなマーク「鼻、耳、などの穴をほじるためであろう」という意見がでた。そんな説は個人的には採りたくはない。そんなことのために爪をのばし、その爪を人目にさらしてかまへんやなんて信じられへんから。なにかの願掛けの類ではないだろうか。それか、どんな仕事か想像もつかぬが、小指の爪が長くないと支障のある仕事に就いてみえるとか。

 

せやけど、「小指の爪だけがのびている」は、内股と同じく、有能さや人格を滅却せしむる力に満ちている。人の持つ全ての長所を、木端微塵にしような威力がある。

 

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なんでやの。内股や小指の爪だけのびていることが、悪いわけではない。が、それは言うなれば、ちょっとした隙なのだ、たぶん。有能でええひと、そんな完璧めいた人がふと見せる、その人らしさであり、生のにおいなのだ。

 

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習慣や個性。いくらバリバリ稼いでも、どれだけ素敵な恋愛をしても、失くしたり偽ったりできない、身に沁みついたベーシックな部分。そんなが脚や小指の爪に出るのではないか。そんな愛すべき小さな隙は、あってしかるべきや思う。というわけで、本社の○○さんは、小さな隙も含め素敵な方やねんな、という話を終わります。

 

男子の組織作り

 

学年末テストが近いからか、渋めで美味いコーヒーを出す喫茶店にまで、男子高生のグループがやってきた。昭和っぽいちいさめテーブルをくっつけて、8人席にしようとするじぃちゃん店主から、失礼じゃなく横取り自分達でくっつけ、8個グラスがのったトレイもセルフで運んでいた。

 

失礼じゃなくて大袈裟でもなく、優しくできるってええねと、気分よくお会計をしていると、「あー、リアルに焼肉食いてぇびっくりマーク」と、突貫8人席から聞こえた。思わず振り返り、様子を窺うと、チーム全員が激しく同意していた。

 

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リアルに焼肉が食いたいそうだ。せやけど、リアルやない焼肉てあるんはてなマーク外国人観光客に一時大人気だった食玩とか?あれは確かに食われへん。ババァだからって、いいたいことはわかる。「ほんまに」「凄く」「めっちゃ」焼肉を食べたい、ということなのだろう。若き世代は様々な言い回しを考案し、同世代に(時に世の全世代に)定着させゆく。パワフル世代である。

 

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ま、それはそれやけれど、なぜ男子高生のグループというのは人数が多いのだろう。女子だと、大抵2~4人程な気ぃする。8人で登下校したり、遊びに行くやなんて多すぎんはてなマーク

 

ところが、男子中高生のグループを薄く観察してみると、5人以上ゾロゾロと連れだっている組が多い。もっと大所帯組も珍しくもない。

 

意志の統一とか大丈夫なのだろうか。ほんまに8人全員が互いに仲良しだと認識しているのだろうか。だとか疑問に思っていたのだが、男子校畑のサラブレットな若社員にレクチャーを受けた。

 

馬さんいわく、そんな大所帯グループには必ず1人、主導権を持つカリスマが存在するらしい。

 

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たとえば、カリスマが「今日はマックが食いたいな」と言ってはじめて、その日の放課後に取るべき彼等の方向性が決まるそうなのである。

 

チームメイトは、「マックを食う」ということに全員一致で賛同し、ほなどこのマックにするかを検討する。「学校の最寄り店舗がええのでは」と案を出す者、「もっと郊外の店舗の方が落ち着くかも」と対案を出す者、「マックばっかだから、たこ焼きがいい」と根底から覆す者、「どーどー」と仲裁する者、「ペイペイの残高足りてるか?」と予算面を気に掛ける者、などなどと阿吽の呼吸でチーム内の役割分担が完成されているらしい。

 

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つまり、カリスマの傘下に集い、それぞれの役割を自認し実践するシステムになっている。会社やないか。男子はそんな若い頃から、いわば自然に組織を形成し、組織の中で自分の所在を見出そうとする傾向にあるんかな。

 

性別で人を分けるのは好きやないけれど、女性とは感覚が違うところがあるんだなと思わされた。女性はどちらかいうと、横並びの調和を重視するように思う。誰かが一人突出することを、そんなええとはしない。せやから、せいぜい4人程までの群れが、下駄みたいに小回りが利き、意志の調整もはかりやすい、いうことになる、たぶん。だとかいう、女子校育ちの偏見と世代差があるかもしれない話を終わります。

 

宇多田先生の好きな曲

 

 

インターナショナルスクールから、アメリカの大学へ進学し、日本よりもずっと長く外国で暮らしているというのに、なんて哲学的で美しい日本語を綴るのだと度肝を抜かされた日から、年下だろうとなんだろうと、宇多田先生とよんでいる。

 

6年間の「人間活動」という休養期間を終え、世に放ったアルバム「Fantôme」。この中には「花束を君に」という曲だけでなく、明らかに最愛の母との別れが影響を与えているねんなと思う曲がある。

 

多少無理をしてでも、最後は笑顔で送りたいねん、というような「花束を君に」。余命宣告を受け、ゆっくりとその時のために、互いに覚悟を決めていく別れとは異なり、突然その時が来て失ったような彼女が葬儀の直後に、ここまで心に整理をつけるなんて汗人間離れし過ぎていて、どうしようもない喪失感沼の底でもがくような「真夏の通り雨」の方が人間ぽい。辛くなるけれど。

 

「道」は、アルバムの1曲目で、力強くて生きていく覚悟に溢れていて好き。辛い経験に引き戻されそうになっても、それと前後するように授かった新しい命と共に、未来を向こうというような強さを感じる。

 

人生の岐路に立つ標識は在りゃせぬ

 

「物事には事実と解釈があるだけ」とは、よくいうけれど、誰かの死は単なる事実で、それをどう捉え生きていくかは、遺された者次第。この曲を作られたときは既に先生は、「母の死に泣き暮らし、たらればと後悔ばかりで立ち止まったままって、こんなの嫌だな。」と思っていたのかもしれない。生まれてきたばかりの子の日々が、涙色ばかりに彩られては悲しいから。新生児というのは、過去がほぼなくて、ただ未来しかない。失いかけていた「未来にワクワクする気持ち」が、帰ってきて嬉しい。

 

私の心の中にあなたがいる

いついかなるときも

一人で歩まねばならぬ道でも

あなたの声が聞こえる

 

「あー、こんなとき母ならどうするんだろ」「なんというのかな」と、何度も思うんだろうな。私も時々姑、祖父母を思うことがある。何かをきっかけに、思い出すことがつらい事ではなくなってくる。ずっと思い続けることが「忘れない」やないと思う。「いる」ということは、目に見えているかどうかとは、そんな関係ないねんなと思うようにもなった。自分の中に見える景色中に、それぞれの気配(Fantôme)を感じる。亡くなった大切な誰かが、星みたいにいついかなる時だって守ってくれていたら、この曲のように爽やかに歩いていけそうな気持ちになれていい。

 

寒暖差アレルギーで、また鼻の元栓がアホになっている。庭のマーガレットとラナンキュラスは玄関に入れてこよう。自分勝手なブログに最後までお付き合いいただきありがとうございましたクローバー