C/2020 F3 NEOWISE 2020/07/29
22:21(UT) 3S exposure x 399 frames
LX-200 10" F6.3 FL1600mm EOS 6D ISO 3200
processed on REGISTAX 6
中央集光の明るさに周辺の淡い構造が埋もれないように短時間露光、ただし短時間露光で荒れる画像を多数のショットのスタックでカバーするという撮影技法で撮ったものにWAVELT処理したものです。
他のSNSで紹介したところ彗星の自転軸が公転方向を向いているという仮定をとると、撮影時点でその進行方向にあった地球からは彗星の自転軸方向から眺める事になる。 結果、彗星からの物質放出が彗星の自転のために螺旋状の構造を形成し、それが撮影されたという解釈を得ています。
放出されている物質が渦巻き状に宇宙空間にまき散らされる様子を捉えたショットです。
勾玉状の画像等も他の方によって撮影されていますがここまで渦を巻いているのは珍しいショットです。
なお背景の流線はダーク減算処理ができなかったために残ったダークノイズです。
彗星を貫く青い線などがそうです。
彗星の運動に合わせてスタックしているために線となっています。
ノイズの線と斜めに交差しているのは恒星です。
核近傍の写真は数は少ないですがいくつか撮影されています。
http://www.damianpeach.com/deepsky/c2020_f3_2020_07_17dpisnuc.jpg
・・・など。
目下のところ圧巻は
これは大西洋のカナリア島の口径1mのThe 1.0-m Jacobus Kapteyn Telescope (JKT)望遠鏡で撮影されたものです。
彗星に特異な構造が無いと仮定した画像を撮影された実画像から減算する事で構造を差分として抽出する画像処理でこの渦構造を写真のような明白なイメージに生成しています。
空の質、望遠鏡の性能、画像処理のアルゴリズムがプロならではなので私の画像は比肩できませんが、逆にこれに相当する画像がアマチュアのレベルで画像として捉えられたのはちょっと得意です。
2021/06/06追記:SILILで同じ処理をやってみました。プロセスを説明しています。