Pure English
昨日は、タイトルどおりでした(´_`。) 結婚の決まった友人Mちゃんからウェディングパーティの相談を受けたのをきっかけに、このところずっとウェディングドレスの話を書いていて、そこここで自身の結婚式の話を書くと、忘れていたことを一杯思い出します。当たり前なんだけれど・・・。
私のオランダでの結婚は10数年続き、離婚しました。原因は今になるとよくわかりません。
ある朝いつものようにキッチン・テーブルでコーヒーを飲んでいると、彼が二つの白い封筒を手にして傍に立ちました。封筒は彼の弁護士から私宛のもので、たった今二人の家に郵便で配達されたばかり。書類は離婚申請でした。おだやかなある朝、こんな風に私の離婚は始まったのです。ことが信じられなかったり、憎みあったり。
最近になって、私の弁護士から「ショックを受けないで下さい。」という緊張感の高まる前置きのあとに告げられたのは、「〇年前、〇〇氏は、法廷で成立した離婚書類を、市役所に期間内に提出するのを放棄していた。まだ、あなたは彼と結婚しているということになる。」という事でした。
私たちが正式な離婚成立後に数回法廷を続けた理由は、多くの離婚したカップル同様財産処理などが理由です。法廷以外で会うことや電話することなど勿論ありません。二人とも、もう全く別の人生を始めているのです。どちらもお互いの弁護士と居て陣地を固めていました。私は彼の弁護士が差し出した握手を避けるほど頑な態度で通しました。
最後の法廷で、数年ぶりに法廷ロビーに私の姿を見つけた彼は、嬉しく懐かしそうな表情をしました。初めてデートをした時のように、照れを隠す顔で、私が良く知っている顔でした。躊躇しながらも、何度も何度も私を見たように思います。私は彼の視線を避け、弁護士にすがるような気持で何とか毅然と立っていました。
この時、彼が離婚を放棄していたことは知りませんでした。最近私の弁護士が調べるまで、わたくし自身も、彼の弁護士も、誰も知らなかったのです。
こんなこと、ブログに書いてどうするの・・とも思うのだけれど、昨夜は結婚式やその前後、そして色んなことを次々に思い出し、気がついたら、顔が痛くなるまで泣いてしまいました。泣いて顔が痛くなって、それ以上泣けなくなる経験など無かったのでびっくり・・・・。
友人が、私に言った事があります。「思い出さなければ、忘れる事もできない。」
昨夜、結婚指輪を取り出すと、白絹にでも綺麗に包んで仕舞ってあげなくてはと思いました。長い間、所在なく、適当にジュエリー箱の隅に置いたままでした。あの日のウェディング・ドレスと同じくらい、綺麗に包んであげて、彼と私と猫達だけのフェアリーテールとして、どこかに埋葬してあげたいと思うのです・・・。
結婚も離婚も、ひとつの恋愛だった。
そう感じる、今日の私です。