イチジクは城陽市の特産品の一つで、生産農家は約120軒、年間生産量は400 トンにもなります。
城陽市のイチジク栽培そのものは、70年ほどの歴史がありますが、現在のように大規模な栽培が
行われるようになったのは、国の農業構造改善事業による米の減反政策が始まった昭和46年頃からです。
転作作物として採用されたイチジクは、肥沃な土質や豊富な水などの条件が栽培に適しているのか
甘さも香りもバツグンで、完熟したものにはとろけるような味わいがあります。
さて、一口にイチジクといっても種類は日本で栽培されているものだけで約10種類ほどありますが、
城陽市で栽培されているものは、ドーフィンと呼ばれる品種が主流です。
6月に入ると葉腋に緑色の花嚢が一個ずつ付き、中には小さな花が多数入っています。
この花は雌花で、受粉しなくても熟すると夏果となりますが、秋果は人工的に他の品種の花粉を受粉させる
必要があります。しかし、一般的には雄花を付けないこの品種は夏果のみを収穫しています。
ここで収穫された夏果にも種はありますが、未受粉のため発芽はしません。
自然樹形の場合、樹高は3m以上にも伸びるので、手入れが容易で収穫量も多い樹形に剪定されています。
それが、この「一文字仕立て」と呼ばれるものです。
最初に分岐した枝を水平に誘引しておくと、芽が均等にふくイチジクの性質を利用したもので、そこから、垂直に
分岐した枝を人間の背丈ほどに揃えておくと、脚立などを使わず、楽に歩きながら摘果できるという方法です。

