③リラックス

「え?それだけ??」とお思いになる方もいるでしょう。しかし、これこそが出来そうで出来ない。。。「力を抜いて~」といえば言うほど緊張してしまう経験ありませんか?

なぜリラックスが必要かといえば、それは勿論、一生懸命レッスンに通って訓練したテクニックを、分娩の場でも効果的に行うため。どんなに頭ではテクニックの有用さを理解していても、分娩の場でパニックに陥ってしまったとしたら、取り乱して大騒ぎした上に、安定剤などを打たれてしまっては、身体の感覚どころではありませんね。もうふにゃふにゃです。

マタニティヨーガの呼吸法&リラックス法は、気持ちを落ち着かせてリラックスした中でも精神集中する方法を教えてくれます。呼吸と動作をあわせてゆっくりと動くアーサナを通して、また、アーサナとは別に行う「カパラバーティの呼吸」や「月と太陽の呼吸」が、パニックに陥ることから防いでくれるでしょう。

最後に、マタニティヨーガを定期的に行うことで期待できる、と私が今までの指導経験から感じる事は下記の通りです:
  -身体感覚を養う、きづく、自分の身体をコントロールできるようになる
  -特に、下半身(股関節)の柔軟性を高める
  -いきむタイミングがわかる、結果無駄なエネルギーを消費せずにすむ
  -会陰部切開をしないですむことが多い
  -出産の自信=育児への自信を得られる
  -肩こり・腰痛・足のむくみなどの症状が改善される
  -産後の不快症状(尿漏れや脱子宮など)の改善に役立つ
この他に、自宅から少し離れた場所に出かけ、他の妊婦さんやインストラクターとの会話によって妊娠中の不安を軽減させたり、少しでも身体を動かす事で身体的な拘束に対するイライラ感・不満感などを取り除くことも期待できると思います。
②お産に必要な身体感覚を養う
①で述べた娩出感を伴った出産をするために必要な事は何か?こう聞かれたら、「自分の身体に対する繊細な感覚を養う事」とお答えします。妊娠前期から分娩まで、自分の中で生じる肉体的な変化や精神的な変化、それに伴う感覚の変化を感じ取れるようになる事が、もっとも必要な事なのです。

お産に必要な3つの感覚として、1)横隔膜、2)骨盤傾斜、3)骨盤底または会陰部があります。マタニティヨーガでは、これら3つの感覚を意識する訓練をアーサナの中に取り入れています。日常生活の中で、余り意識した事のない身体のパーツですが、特別難しい訓練ではありません。殆ど1回目のレッスンで、どなたもコツを得ておられるようです。

マタニティヨーガをオススメする理由③へ 右矢印
成瀬コミュニティセンターでマタニティヨガを教え始めてから今秋で2年が経ちました。その間、人数に増減はあるものの、常にお問合せを頂いて、マタニティヨーガへのニーズが非常に高い事を実感しています。水泳やジムですと、水着になることへの抵抗感・煩わしさ、ジムの入会を拒否される(または妊娠中は控える旨要請される)らしく、身一つで出来るヨーガに比べるとハードルが高い、と思われる方が多いようです。

マタニティヨーガが、ではなぜここまで人気になったのか?というと、それはハードルの低さ・始めやすさのみならず、その効果が、多くの妊婦さんに実際に受け入れられているからだと思います。よい体験をした妊婦さんが、言葉伝えで、コミュニティや病院で、マタニティヨーガがどれだけ役に立ったと感じたかを自然と話されているのでしょうね。

ここでは、少し理論的なお話になりますが、マタニティヨーガがどのようにして妊娠・出産のお役に立つようになっているかをご説明しましょう。

①娩出感のある出産
娩出感とは「経膣分娩の際に大事が膣から会陰を通過する様子を、母体である女性が五感を通して感じること」です。娩出感を伴った出産を経験した女性は、出産について次のようにコメントしています:
  -分娩中、自己コントロールが出来たと感じられた
  -胎児との一体感があった
  -自分の力で産んだ、という実感を強く感じた
  -新生児への親近感が強い
  -胎児の産まれてくる力・生命力を感じた
出産を他人任せにせず、自分の力で乗り切ったという自信があるからこそのコメントですね。分娩終了時に得られる達成感や安堵感は、他のどのような経験でも味わうことのできないものでしょうし、なにより、この経験から得られた自信は、その後の育児に対する自信へと直結するので、育児放棄や虐待などといった悲しいケースも起こらなくなります。

マタニティヨーガをオススメする理由② へ続く右矢印
マタニティヨガは、安全そして何より充実したお産を目指して特別に考案された妊婦さんのためのヨガです。通常、妊娠集数15~6週を超えた、異常経過のない妊婦さんを対象にしています(下記ご参照ください)。

原則として、ゆっくり滑らかに、呼吸と身体の動きを合わせるように行います。「緊張」と「弛緩」を意識したアーサナを繰りかえして心を集中させていきます。座位、仰臥位(仰向けに寝た状態)のポーズが多いですが、立位のポーズもあります。いずれのポーズも激しいものではありませんが、注意しておきたい点も幾つかあります:
  
  -お腹が張っている(5分程度の張りは、少し休めば収まります。35週以降になってからは、張りが長く続く場合、ヨーガを注視する必要があります)
  -妊娠高血圧症候群(軽度であれば、注意深く行えばOK。重度の方はヨーガは控える事をお勧めします。)
  -出血しやすい
  -その他産科異常
その他一般的な知識として、締め付けのない服装で行う、食後2時間以上経ってから行う、換気のきいた、静かな&落ち着ける場所で行う、党が挙げられます。

*但し妊娠中は様々なことが起こりますので、上記以外でも、異常と思われることがあったり、不快感や理由のない不安感を感じる場合は都度かかりつけの産科医に相談の上、ヨーガを行うかどうかを判断しましょう。マタニティヨーガの最大の目的は、より満足度の高いお産をする事ですから、そのためにも、身体からの警告サインをしっかりと聞き、それに応えられる柔軟なマインドを養っていきましょう。


また、なぜマタニティヨーガをオススメするかについて、別途コメントを記載してありますのでテーマ「マタニティヨーガ」内のポスティングをご覧下さい。


陰ヨガには3つの特徴があります。その3つとは、①立位のアーサナ(ポーズ)がない、②身体の筋肉を緩めた状態で行う、そして③アーサナを保つ時間が長く、大体3~5分位同じポーズを保持する事です。

ゆったりとしたペースで行うので、自然と呼吸が深まり、身体的感覚が研ぎ澄まされていくのが感じられます。いつもは気がつかないような、呼吸による些細な身体の動きや呼吸の質などが徐々に鮮明になっていく過程はとても気持ちのよいものです。足のむくみがすっきり取れたり、瞑想に集注して精神的にすっきりしたり、ととても活用しやすいスタイルのヨガです。

欧米人の指導者ではポール・グリレイやサラ・パワーズが有名です。アジアではYoga Generationsさんが誘致を一番最初に開始したビクター・チャンが、陰ヨガの普及に努めています。私はビクターとシンガポールやマレーシアで一緒にヨガをしていた事もあって、初めての陰ヨガの指導者養成コースは、彼から受けました。彼が創設したYoga in AsiaというオーガニゼーションのURLをリンクしてありますので、英語の分かる方はそちらも見てみてください。