
リードを見ると、嬉しくてクルクル回って
はい、どうぞ、って背中向けてた
綺麗な巻き毛とおヒゲを、少しママちゃんにちょうだいね
明日、個人立ち会い葬の予約が取れるかわからないから、保冷剤を当てておきます
人と同じように、お骨を拾うところまでやりたい
14歳の娘だから
冷たくなっても毛並みと重みと匂いはそのまま
抱っこしてクンクンしてます
寝るのがもったいない、一緒に過ごす最後の夜
いつもの光景の物陰から、てちてちてち、と足音させて出てきそうで
トイレに行くとき
キッチンに立ったとき
洗面所にいるとき
お姫がいつも出てくる角
ソファーに座ったら膝に乗ってくる重み
もう足音も聞こえないし
お座りして待っててくれる姿もない
それでもそばにいてくれてるんだよね?
見えないだけだよね?
でもママちゃんはお姫を見たいし、あったかくて柔らかいコロコロしたお姫をもう一度抱きしめたいよ
いてくれるだけでよかった
その存在だけで癒された
身を削がれたように心が痛い
いっぱい泣こう
それが14年ぶんの愛だ







