これくらい外が寒くなると、そろそろ冬の到来だな。。。と思う。
去年は例年にない寒さの中、外のプールで練習してきたし、クラブがあまりの寒さに練習を中止しても、Team Amphibianは練習を行った。ソロの練習。一人でプールをめいいっぱい使える大切な日だった。ここで、あっちに行ってここで戻ってと何度も何度もナポロと練習した。

最初の大会のプールをオリンピアンのセミナーがあった時に使ったことがあるので、そのプールをイメージしてどこでどのジャッジの前でとちゃんと計算し、外が氷点下になっても必ず週に2回はプールで練習した。それが実った去シーズンの結果だったのだ。

なので、今日の寒さくらいは比ではないようだ。ナポロいわく、今日の寒さを乗り越えられないようなら、冬は越せないと思うよ!とのこと。

今日は、ヘッドコーチが講習を受けにどこか別のところへ行ってしまったので、アシスタントコーチと例のおばあちゃんコーチが3人でAチームとそれ以下の子達の練習を見ていた。寒さからか?金曜だからか?ヘッドがこないからか?それともその全てからか?なんとAG12歳以下のグループで参加したのはナポロを含めて4人。もう一人はトップのプライドの高い一人、そして後二人は補欠の二人であった。

何なんだ。

これで、本当に全国を目指しているチームなのか???

ナポロは大好きなお兄ちゃんの結婚式に参加するのを諦めようとしてまでチーム入りしようとそして、全国に行こうと頑張っているのに、意気消沈ではないか。。。
この補欠が二人とも来ていたのは、ぜひともアシスタントコーチはヘッドに教えて欲しい。ポイントアップなのだ。

でも、本当に寒かった。

プールのライフガードの人たちが、待っているお母さんたちのために小型ヒーターと風除けのカーテンみたいなのをつけてくれた。
今日は風邪を引いて学校を休んでいたナポロ妹もどうしてもどうしてもどうしても練習を見に行きたいというので、連れて行ったのに、この寒さだ。
本当は、その場所は練習が見にくい場所なので行きたくなかったのだが、寒さには勝てず、ナポロ妹のためにもそこに移動した。

そこにはいつも話をしない別のお母さんたちグループ(AチームではないAGではない子のお母さんたち)がいるのだが、そこに一人知っている(以前一緒にシンクロをやっていた子の)お母さんがいるのでしばらく世間話をしていた。

ここのグループのお母さん連中はあまり子供たちの名前を知らないようだ。特徴をつかむのは早いがあまり名前を覚えるのは早くない新米の私でさえ覚えているのに、え、その子誰?見たいなもう何年もこのクラブにいるお母さんたちとは思えないような感じであった。
が、みんなナポロのことは知っていた。名前が珍しいからか、小さいからか、それとも他の意味でか知らないが、とにかくみんな知っていた。

ナポロは学校や巷で使う名前(要するにニックネーム)とシンクロで使う名前は違う。名前が長いので、また結構変わった名前なので、表彰台に上がったりすることが多くなった去シーズンからは全て本名で連盟に登録しているため、よく大会とかでキャーとかワーとか応援しながら、ナポロの名前を呼んだりチームメートはやってるが、表彰されるときは全く違う名前だし、リザルトもそうやって本名で載る。これも知らない人は全く知らないのだ。


今日はフライの名手であるアシスタントコーチCがリーダーシップをとって練習を進めていたため、やたらバタフライを泳がされていた。Aチームはウェイト付だ。ナポロは何百回言っても両足を揃えない為、またお尻を上げないし、ドルフィンキックが死ぬほど下手糞なので、ウェイトつきのバタフライは目も当てられない。私は選手を始めた頃、フライを得意としていたので、たぶん今でもナポロには負けないと思うが、本当にどうにかならないかと思う。

このクラブに移籍した頃、あまりにも下手くそなのでプールにつれてって個人特訓をやった。フィンをつけて、何度も何度もドルフィンキックの練習をした。そのうち感覚を覚えて、私と同じような感覚で泳げるようになったのに、またいつもの目も当てられないようなフライを最近は、やっている。

今日はそのお母さんたちとぺちゃくちゃ他愛もない話をしていたため、殆ど練習は見れなかった。と言っても、いつもはプールの横からコーチと同じ角度で見ているので、バレエレッグが90度を超えていたりとか、スラストがオーバーアーチになっていたりするのはよく分かるが、今日は前から見ていたので、全く持って角度は分からなかった。

どうして、ああいうジュニアの大きな選手とか、アシスタントの若いコーチ達はゲームが好きなのだろう。ゲーマー世代なのか?またまた先週に続いて誰が一番かゲームみたいなことをやっていたようだ。

「ナポロ」

「ナポロ」

見たいな声が聞こえていたので、あ~、またやっているのだなと思ったのだが、お母さんたちと話をしているのでよく結果は見ていなかった。

練習が終わってから、ナポロの話。


例のプライドの高い、(←彼女にもそろそろ名前をつけるべきだ。例の小説のプライドの高いいじめっ子の名前をとってロザリンとしよう。)ロザリンはどうしてあんなに自己中なの。。。。と文句を言っていた。


帰りは約束したように中華料理のお店に寄った。子供たちには中華を一ヶ月に一回ご馳走してあげることにしている。
私はその店の鶏肉がすきなのだ。

そこで、ナポロはいかにロザリンが負けず嫌いで一番にならなくては気のすまない性格かを話し出した。


やはり、例のゲームでは文句なしに、(過去二回のゲームもナポロが勝っている)ナポロが勝ったようだ。最初はバラクーダ、これは先日の日記にも書いたがこれは今の勢いのあるナポロに高さで勝てる人は12歳以下ではいないだろう。その後クレーン、これは最後まで二人が残って、コーチ二人とも、甲乙つけがたいと言ったのだが、周りにいる敗者たちが、「ナポロの方がよかった」「ナポロ」と推したので、結局ナポロが勝った。

そこで、この6年生のロザリンは、自分が中心でなければ世界は回らないので、二度も負けてしまった今、スポットライトはあたらない。彼女の得意としているウォークオーバーで行ってもたぶん柔軟性のあるナポロといい勝負だろう。ナポロはフィギュアを得意としているのだ。

さすが、6年生。そして、プライドが高いことだけのことはある。頭も回転もいいのだろう。

「リベンジ、リベンジ、今度はハイブリッドをやろう」と言い出したそうだ。

思わず笑ってしまった。

ロザリンは、ナポロの弱点を見抜いていたのだ。正確な技術で勝負してくるナポロに対して、こういうゲームで勝てるとしたら、ハイブリッドのような連続技しかないのだ。ナポロはカウントでも何でも覚えるのが遅い。特に、即席ハイブリッドのようなものはまず、15分かかっても16カウントどころか8カウントも無理だろう。

それに代えて、彼女は1回言われれば、殆どのルーティンは覚えられる頭の回転だ。

そんなことアシスタントコーチは知らない。

ヘッドコーチがAチームを中心に教えているし、私もヘッドコーチにはそのことは言ったので、よく知っている。最近は、ナポロに何度も「ナポロ、今のカウントわかった?」「ナポロ、今の説明の意味、分かった?」「ナポロ、今何するのか分かるよね?」としつこく聞いているのを見かける。


アシスタントコーチは、この地域では有名なシンクロスイマーだ。彼女に憧れている人は多い。ナポロだって去年まではその一人であった。どういうわけか、別のチームの頃から彼女は小さいナポロを知っていてよく声を大会などではかけてくれていたのでナポロは本当に喜んでいたりした。

そのアシスタントの作った即席ハイブリッドは複雑で、やはり、ロザリンにはすぐに覚えられても、ナポロにはぜんぜん覚えられないようなものだった。

ビギナーの頃、右足と言われても、水中で逆さまになったらどっちの足か分からなくなって、コーチに右足を抓りなさい!とか言われていたものだ。今でも左足ヘリコプターと言われても、別の足を差し出したりしている。ナポロらしい間違え方だ。


ロザリンが勝った。


当たり前のことだ。


で、そんなのずるい。。。。と中華を食べながらずっと言っていた。


私は、そんなに勝ちたい人には勝たせてあげればいい。でも、あなたの弱点を見抜かれちゃったね。と言っておいた。


絶対一番にならなきゃだめな人っている。私も小さい頃どちらかと言うとそのロザリンみたいで結構尖った性格であった。プライドも高かった。


ナポロに聞いた。

あなたのゴールは、ロザリンなの??ううん

あなたのゴールはこのチームなの??ううん

世の中には、あなたと同じくらいの年齢でもっともっと上手な子がいっぱいいるのだよ。それは留学してたくさんの上手な選手を見て分かったことなのじゃないの??そう

だったら、そんなゲームごときで、むきになるのはやめなさい。


もっと、確実な技術で勝負できるフィギュアがジャッジの前でも同じく出来るように練習を積みなさいと。


そんなナポロに中華料理の後にフォーチュンクッキーが出てきた。

何とかいてあったのだろう??聞くのを忘れた。


去年はまさに予感的中なようなことが書いてあった。


そんなナポロは練習後疲れてすっかり隣で寝息を立てて寝ている。
明日はお父さんと図書館でパワーポイントの発表の前のリサーチだそうだ。
やはり特別クラスはそんな高度なことまで中学年からやるのだ。小学生でパワーポイントか??
時代は変わったものだ。

ナポロ妹がバレエの振り替え練習のため、ナポロは最近一緒に時間を過ごしてないお父さんと一緒にいることを選んだ。
日曜は待ちに待った年に一回の大きなイベントの日だ。