”幸せとつながる食卓”@自分、家族、人々

今、僕は料理にはバターを使いません(お菓子には使っています)
もちろん、高級フレンチだからです。町の食堂なら違ったかもしれ
ません。でも、自分が誇りにしている料理の分野が、自分の体には
合わないことは本当にショックでした。

仕事でも山のように消えていくバターにずっと疑問を抱いていまし
た。
8ポンド切っても、12ポンド切っても、あっという間に消えてい
く・・・、
現場をみたらびっくりしますよ。

美味しいです、バター。僕も味は大好き。
でも、そこまで使う必要あるの?と。

僕の愛する高級フレンチのスタンダードな世界は、あまりにも体へ
の負担が高いと思っています。
その象徴的なバターを、あえて使わないとどうなるか?を試してい
るのです。

現代フランス料理をはじめ、高級料理は美味しすぎて、すべてがt
oo muchだと思っています。
量も、カロリーも、味付けも。

それよりも素材の味をハーモニーのように積み重ねたいのです。
バターを使わないのはその象徴です。

僕は動物性を断つ気はないですが、減らすことはして、どこまでプ
ロとして幅広い人を楽しませることができるか実験しているような
ものです。
変なシェフなんです。

あと、僕は基本、家族、友人など知っている人のために腕を振るい
たいのです。
だから僕の料理を食べた人が、翌日体調が悪くなることには、僕に
とっては罪ににた意識があります。

だから外食産業に身を置きながら、でもすこしでも負担を減らし、
満足度を減らさない道を探しています。

シェフというよりは主婦(シュフ)。母のような立ち位置でありた
いと思っております。



使わないのは、体への負担を考えてです。

僕は5年前、フランスに食べ歩きにいって、星付きレストランを4
日間続けたらダウンしました(^^;。
それは、それは、ショックでした。

親に反対されても愛して続けていた高級フランス料理を、本場で食
べたら・・・。
「郷に入らば、郷にしたがえ」の僕が、初めて海外で現地食を食べ
らなくなってしまったのです。

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