こんな日に残業とかありえないんですけどー！

仕事中に色々練ろうと思ったのに（その時点で見通しが甘すぎる）

何もできず今に至る・・急げー！！！

とはいえなんとか駆け込みセーフ！！！・・・うん、多分セーフ。

いっつもいっつもドッタバタ。

直前まで読み終わってなくてさすがに今回こそアブナイかも、

と思ったがなんとか間に合った！

さすあも～（さすがあもちゃん）

このヒヤヒヤのスリルがたまんないのよね～・・んなわけない。

毎回なんでこんなことしてるのかと自分で自分がわからなくなる今日この頃。

でもでも聞いて聞いて。朗報～。

とりあえず受賞作1作は決まってるのʕ•ᴥ•ʔ

今回も自信あり！

前回、前々回から続くホームランで乗りに乗ってるあもちゃん、調子に乗ってます。

祝☆三試合連続ホームラン！（前祝い）

ただね～

1作受賞かＷ受賞か決めかねている。

ま、どちらにせよ1作ʕ•ᴥ•ʔは受賞するのは確実だからホームラン確定なんだけど。

でもどうせならバチコーンと当てて満塁ホームランにしたいじゃん？

そんなまだまだ迷う私の様子はとりあえず横に置いときまして、

とっとと決断して結果発表とまいります。・・は～気が重い笑

では改めまして・・・

１７日は第１７０回直木賞の発表日である。

全国に数人いるとかいないとかいう（どっちだ）コアなあもるファン、ならびに直木賞という単語に釣られてウッカリこの記事を開いちゃったその他大勢のあもるファンの皆様、大変お待たせしました。

あもちゃんへの万歳三唱（※マスク着用は個人の判断でお願いします）のお時間が刻一刻と迫って参りました。

胴上げの準備もよろしいですかな？

ピアノで鍛え上げた筋骨隆々のあもちゃんを落とさないよう、しっかり筋トレ＆ストレッチしながらこれまでのあもる一人直木賞（第１７０回）選考会の悪あがきの様子を復習しておいてください。

これまでのあもる一人直木賞（第１７０回）選考会の様子はこちら・・

『あもる一人直木賞（第１７０回）選考会ースタートー』光の速さで日々が過ぎていく。あまりに速い時の流れにめまいがしそう。クラァ〜。そんなこんなで呑気にクラァ〜とかしてる間に直木賞候補作が発表されました。後ろの…

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『あもる一人直木賞（第１７０回）選考会ー途中経過１ー』ふぅ・・ふぅ・・。なんとか間に合った（まだ何も記事書いてないけど）。・・って毎回言ってる私って一体なんなん！？１ヶ月もあるのに毎回毎回ギリギリって！！！とさ…

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『あもる一人直木賞（第１７０回）選考会ー途中経過２ー』急げや急げ！でももう読み終わってるから、あとは受賞作を決断して（単独受賞かW受賞か。。）、書くだけ・・そう決めて書くだけ・・・それが難しいんじゃ！ →前回ま…

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それではあもる一人直木賞選考会（第１７０回）の受賞作品の発表です！！！！！

はいっっ！ドラムロール、スタ～ト！！！！

ドロドロドロドロドロ～～～～～～

ジャ・・うーん・・・・うーん・・・

ヒェ〜＞＜

よし、決めた。

はいっっ！ドラムロール、スタ～ト！！！！

ドロドロドロドロドロ～～～～～～

ジャン！！！

▽河﨑秋子『ともぐい』（新潮社）ʕ•ᴥ•ʔ

です！！！

河﨑さん、おめでとうございまーーーす！！！

いやーメデタイ！メデタイメデタイ！

前回候補作（『絞め殺しの樹』）もそりゃ～すごくてさ。恐ろしい人間の描写の生々しさに身もだえしちゃいました。

そして今作。

大自然に生きる人間、町に生きる人間、そして森に生きる獣。

その姿の生々しさに引き続き身もだえしちゃいました。そして臭そうｗ

いや～すごかった。

私が期待したとおりの・・・いや、期待以上の作品を描いてくださいました！

そしてそしてタイトルだけで選ぶ直木賞とのW受賞、本当にめでたい。

リアル友＆ブログ友のsaryaさんもおめでとー！

さすが「熊文学」と称されただけのことはあるʕ•ᴥ•ʔクマー

熊文学の受賞は読み始めて数頁で決まった。

期待に胸を膨らませて読み始めたが、全くその期待を裏切ることはなかった。

そして最後まで裏切られることはなかった。

一度もその決意が揺らぐことはなかったね。

この作品の受賞は99％間違いないのであります。

が～。

嶋津輝さんの『襷がけの二人』がまっこと捨てがたい。

できることなら河﨑さんと嶋津さんのお二人のＷ受賞にしたい。

しかしＷ受賞にするなら本物の選考会ではおそらく嶋津さんではなく、加藤シゲアキ『なれのはて』に受賞させる気がする。

ちょっと先の出版界のためにさ。←ちょっと奥歯に物が挟まって～

それに耐えうる作品ではあるとは思うような気もしないでもないけど。←回りくどくどくど

てなわけで毎度恒例、本物の選考会の様子について想像してみる。

（´-`）.｡oO　モアモア〜ン

まずは

▽村木嵐『まいまいつぶろ』（幻冬舎）

が落ちるでありましょう。

とはいえ今回の6候補作、いずれ劣らぬ傑作ぞろいで

「まずは落ちるでありましょう」

といっても仕方なく落とさざるをえない、というものでできれば落としたくない。

と選考委員らも言うと思う。

実に惜しい。候補のタイミングが悪かった。別の回ならもう少し上位であったはず。

この作家さんこそ、次に期待！の言葉がよく似合う。

そのあとはマキメちゃんが議題にあがるでしょうね。残念ながら。

今回の作品はいつもほど「直木賞向きじゃない」作品ではなかったが、そもそも万城目さんってもうベテランなんよ。大先生なんよ。

改めて感じたね。

あの書きぶりといい、余裕といい、原稿用紙を無駄にたくさん広々と使って（褒め言葉です）

オサレで小粋でちょっと切なくてわりとくだらない話をあんな風に書けるなんて、大御所にしかできない。

私みたいな小心者、空白をぎゅうぎゅうに埋めたいじゃん。

沈黙の時間が怖くてしゃべり倒したいじゃん。

そんなことせずに堂々と腕組みしてどっかり座るサマはもう水戸のご老公（水戸黄門）。

私は好きだったよ、あの作品。

ただこの必死の肉厚の候補作品群の中に、飄々とした手練れの作家が書いたふわり軽い作品が1つヒラ〜。

うーん、この異色感よ笑！

選考委員らの間でも、違う時間軸で話し合われそう。

候補作としてではなく単純に作品の読書会みたいな感じで・・

もう今さら直木賞なんてよくない・・？

どうせなら「とっぴんぱらり」で受賞させればよかったんじゃないかなあ。欠点も多いけどすごく魅力的だったと思う。漬物石レベルに重たいし。←重量も文句なし。

とっぴんぱらりの風太郎上下巻セット

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万城目さんとは違う世界だが似たような理由（直木賞向きじゃない）で

▽宮内悠介『ラウリ・クースクを探して』（朝日新聞出版）

がここで落ちてしまうのかな。くぅ〜悲しい・・

私は宮内さんの作品が好きだったよ。

派手な技巧的な作品ではないが、一見素直なシンプルでありつつ地味に色々と仕掛けのある今回の作品、好きだった。

好印象を持ってくれる選考委員はいるものの、全体的にあまり選考委員の評価を得られないまま、落ちるかもなあ。

つくづく選考のもどかしさを感じる。

本物の選考委員も大変だ・・

そして決選投票に入るとしたらここ（残った３作）からかもなあ。

▽加藤シゲアキ『なれのはて』（講談社）
▽河﨑秋子『ともぐい』（新潮社）
▽嶋津輝『襷がけの二人』（文藝春秋）

おそらく河﨑さんの受賞は最初の時点で決定していると思われる。

もう河﨑さんについては一同大絶賛よ。

鹿の解体の描写がすごかった、とか。

赤毛熊ʕʘ‿ʘʔとの戦闘描写がすごかった、とか。

ワンワンオ〜の描写が丁寧だった、とか。

臭そうとか笑

そこからW受賞させるのか、河﨑さん単独か、W受賞なら加藤シゲアキでいいか、について延々話し合われると思う。

（W受賞ならおそらく河﨑さんと加藤シゲアキになる）

そして延々話し合って結論が出ないまま、それなら頭ひとつ出ている河﨑さんでよくね？

という結論に行き着く！はず！！

というかそうであってくれーーーーー！！！

私の満塁ホームランを阻止しないでくれー！

選考委員であった北方のオジキがまだ在任し、伊集院氏が存命であれば迷うことなく私も

シゲアキと河﨑さんのＷ受賞

と宣言したと思う（満塁ホームラン狙い）。あいつら以前からすげ〜推してたからさあ。←口が悪い。

ただ、今の選考委員の顔ぶれを見回した際、

シゲアキを河﨑さんとのＷ受賞として強く推す選考委員って誰がいるかなあ

と考えたとき、ちょっと思いつかなかった。

今回は選考委員の思惑が全く読めなくて、選考会の様子も妄想しづらかった。

・・・ってまるで毎回選考委員の思惑が読めているかのような書きぶりよ。

というわけで

以下、私の順位の発表を行っていく。※（）内は出版社。

最終的な順位はこちら・・・

１位　河﨑秋子『ともぐい』（新潮社）

２位　嶋津輝『襷がけの二人』（文藝春秋）　※多分本物の選考会では３位

３位　加藤シゲアキ『なれのはて』（講談社）　※多分本物の選考会では２位

４位　宮内悠介『ラウリ・クースクを探して』（朝日新聞出版）

５位　万城目学『八月の御所グラウンド』（文藝春秋）

６位　村木嵐『まいまいつぶろ』（幻冬舎）

最後に読んだ以下の2作品（河﨑秋子『ともぐい』・万城目学『八月の御所グラウンド』）以外の作品についての感想等は、上記の途中経過記事でご確認ください。

※以下、全体的に作品の内容に詳しく触れています！！！ネタバレ注意！！

◇◆

河﨑秋子『ともぐい』（新潮社）

ともぐい

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河﨑さん、おめでとうございまーーーす！！！

見事、あもる一人直木賞受賞であります！

いやーメデタイ！

前回候補作『絞め殺しの樹』もすごかったが、今回の『ともぐい』はそれを軽く上回るすごさ。

こんな荒々しい作品が書ける人がまだ日本にいたんだなあ。

と嬉しい思いである。

どう生きるのか。

どう死ぬのか。

それをこんなにも荒々しく、神々しく書くなんて！

「熊文学」とあるから森に生きる男の狩りの話かなあ、と思っていたが、もちろんそれが中心の話ではあるのだがそれだけならシートン動物記でも読んでいればいいわけで。

山奥で鹿や熊などの獣を狩り、それを街に降りて売りに行く。

森での生活だけでなく、街に降りることで人間とのややこしいやり取りも発生する。

獣は話さないし余計な感情もない代わりに、意図は手に取るようにわかる。

一方の人間はあれこれ考える。そしてそれぞれ思惑があるが、それを表に出さない。

森で生きる主人公（熊爪）には人間の考えることがはっきり伝わらない。

優しい言葉をかけても、その優しさの意味もわからない。

ただ敵意だけは感じる。

ここら辺のもどかしさとか、居心地の悪さの表現が実に河﨑さんらしくていい。

でも前回候補作のような、ドロッドロの人間の闇や悪意渦巻くヘビーな描写、とまではいかず、かなりライトに仕上げられていた。だから苦しすぎて先が読めない！とはならず良かった。

そこらへんも前回候補作で学んだんでしょうね。やりすぎはイクナイ！って笑

冒頭の鹿を狩るシーンが素晴らしくて。

狩った後の鹿の内臓からむあ〜っと湯気がたちのぼり、その湯気がこちらにまで伝わってくるような生々しくも神々しい表現であった。

すごく丁寧に書いてあるのに、グロテスクではない。

生き物を食べるということはこういうことなのだと感じつつも、説教臭くない。

あくまでも狩りの描写、そしてそれを売り物として捌く表現。

その手際があまりに素晴らしくて、さすが元羊飼い。。って羊飼いって獣を解体するの？

鹿の皮を剥ぐ表現など、ものすごいんですけど。

逆さに吊るして皮が首のとこでマフラーみたいにダルダル〜ってまとまっている描写とか、

兎の内臓を手を汚さず取り出す方法（振り切って出す！）とか、すごく細かい。

風呂に入る習慣がないから（当たり前だけど）、とにかく主人公の体が臭そう！！！

街に降りてきても、見た目もすごいが臭いもすごいからすんごい嫌がられるの。そらそうだ。

穴持たず熊や赤毛熊との格闘シーンは見ものである。

食い入るように読んだ。

シートン動物記ファンとしては

穴持たず熊との決戦がこの作品のメインね！

と勝手にワクワクして読み進めたら、かなり序盤で決着がついて、あれれ〜？と思っていたら、ここからの展開が大変良かった。

この作品を「森で暮らす主人公（熊爪）の物語」で終わらせない展開。

ただただ獣のように森で生きてきた人間が、どう生きるのか、その生き方について選択を迫られる、というある意味人間らしいややこしいことを考えなくてはいけない展開に自然な形で持ってくる。

ケガさえしなければ。

命を落とすようなケガであれば選択肢はないのに（死あるのみ）、

これから森で狩りをして生きるには難しいケガ（腰骨骨折）さえしなければ。

ただそのケガをすることで、人間との触れ合いも経験することになる。

医者や門前の小僧さんや丁稚さん・・

決して温かい触れ合いというわけではなかったが（森で生まれて森で育った熊爪は人間と関わり方がわからない。でも人間に育てられていたから言葉は話せる）、そういう別の視点からの描写も差し込まれる変化球も自然で良かった。

描写力は元々素晴らしかったし、前候補作もセンスは光っていたが（それゆえあもる一人直木賞受賞！）、その前候補作より格段に構造技術が上がっている。

森で生きる熊爪も選択を迫られていたが、街に生きる人間も時代の急激な変化に伴い選択を常に迫られる状態であった。

世の中は日露戦争へと突入する頃で、どう生きるか、どう商売するか、時代を常に読まないと生きていけない。

森と街で生きる別々の人間の交差、そして時代の交差、ついでにカッコイイわんわん（イヌ〜）が複雑に組まれていて、それでいて難しい話として読ませないその技術に感服〜。

ちなみに情景描写や動物の動きの描写は相変わらず素晴らしい。

雪をかけていく鹿やウサギ、木々の間を飛んでいく鳥たちの姿が生き生きと描かれ、四季の移り変わりもそれはもう言うことなし。

１分１秒の動きをものすごく細かく描いているのに、いくら読んでもダレない。

ここで忘れちゃならないわんわんお〜。

熊爪に付き従う犬がすごくカッコいい。きっと狼みたいにキリっとしてるんだろうなあ。

街の犬みたいに甘えん坊で弱虫じゃなくて、クマにも果敢に挑む。

でも人間に撫でられたらちょっと嬉しい。

そんな犬の仕草や行動の描写がすごくいいの。

くぅ〜犬好きにはたまりませんな。

そして赤毛熊、襲来！！

の際のわんわんの活躍ぶりと言ったら素晴らしいことこの上ない。

熊爪の足を甘噛みして起こす、とか、細かい。表現がいちいち細かい。

キョー！わんわんカッコいいー！

赤毛熊の反撃に、ぎゃー！！！って心の中で叫んじゃった。わんわーーーん！！

・・先ほどからわんわん言ってますけど、だって名前ないんだもん。

名前といえば主人公の名前もいい。熊爪。

森で生まれて育った感がすごく出ている。

名前はただの記号であることがわかる。でもちゃんとした記号。

きっと主人公の風貌は「熊爪」なんだなあ。と文字で読者に伝える。よく考えられている。

そしてラストシーンがすごく印象的。

犬に愛情があったわけでもなかったのに（ただ狩りのために必要）、熊爪が最後にしたことはわんわんを自由にすることだった。

行け！

・・・泣くあもちゃん・・わーん。

そのわんわんの姿は気高く愛らしい。

そしてそのわんわんが・・・

まさかわんわんで終わるとはなあ。素晴らしいラストであったよ。

生命のリレー、魂の繋がりを見るようであった。

ラスト、地面から一気に草花が芽吹くような爽やかさと豪快さと凄まじさが感じられ、

あ〜とうとうこの物語が終わるんだ

という壮大なラストシーンであった。

こんなにちゃんと物語を結ぶラストシーンって、ここ最近見たことない気がする。

全く捻っていなくて、真正面ど真ん中で終わる。

3球ストレート勝負！

これぞ王道という感じのラストでこの読後の爽快感を私は忘れない。

◇◆

万城目学『八月の御所グラウンド』（文藝春秋）

八月の御所グラウンド (文春e-book)

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短編集・・というほどでもないが、京都の若者のスポーツのお話が２作品。

最初の駅伝の話「十二月の都大路上下ル」はちょっとしたおつまみで、メインは本作品タイトルと同じ「八月の御所グラウンド」。

なので「八月の御所グラウンド」についてのみ語りたいが、きっと直木賞候補選考係に万城目ファンがいるんでしょうねえ。

何度も言うが、万城目さんって直木賞向きじゃないんよ。

その中でもまだ直木賞に向いている方の作品を候補に挙げてきたな、とは思うも、他の候補作を見てごらんなさい。ものすごい異質感よ笑

万城目さんって変な作品書く人、というイメージがあると思うが（え？ない？私はある笑）、変な作品を書くだけじゃなくて、やっぱり上手いの。

その技術に「やっぱさすがだなあ」・・とちょっと感心した。

あの書きぶりといい、余裕といい、さすが。

わりとくだらない話（笑）を、原稿用紙を惜しみなく使ってオサレで小粋でちょっと切なくてあんな風に書けるなんて、大御所ならでは。

クラブのママさんのチュー（オジさんの言うところのキッスよ）が優勝商品の野球大会とか、馬鹿馬鹿しすぎるでしょ！

大学の卒業論文の単位をエサに大学教授から無理矢理野球大会に参加させられる、とか馬鹿馬鹿しすぎるでしょ！

そこにホストクラブで働くホストの助っ人とか、元カノとの別れ話とか、鹿の内蔵取り出したりしている熊文学の後に読んだもんでそのあまりのギャップに思わず苦笑い。

だがその馬鹿馬鹿しさが少しずつ暗転・・ちょっと切ない話に変わる。

（ここが万城目さんの上手いとこ。さすがだなあ・・と。）

まさかそんな展開になるとは思ってもおらず、戦争により海に散った沢村栄治に想いを馳せた。

↓「沢村賞」由来の沢村栄治。この小説でも言ってたけどこんな顔だったのね〜。名前は知ってるけど顔までは知らんかった。

｢悲劇の投手､沢村栄治｣の哀しすぎる真実1934（昭和9）年11月20日、静岡草薙球場（静岡県静岡市）において、日米野球第9戦が行われていました。先発のマウンドに上がったのは沢村栄治。第4戦でホームラン3本を含む10失点と炎上し、「スクールボーイ」と半…

toyokeizai.net

今回の候補作６つのうち、半分の３作品が第二次世界大戦を扱う作品でしたなあ。

まさかその１つがこの馬鹿馬鹿しい作品と思われた万城目さんの作品だったとは。

「生きたかっただろうな」

の言葉が胸に刺さる。

野球、やろうぜ！

やりたくてももうできない彼らを思うと、ちょっと胸がちくっとする。

ただ基本的に馬鹿馬鹿しい作品ではある。

野球の素人ばかりが集まって、ただただ野球をやる話。

これ、野球を知らない人が読んでわかるんですかね。。と思いながら読みましたが。

野球のシーンが結構多い。

作品内では野球のルールすら知らない留学生も参加させられているのだが、ルールを知らないが故にアウトを取られるシーンなど、私はルールを知っているからそのアウトの理由やアウトを取られた情景が容易に思い浮かぶのだが、果たして野球を知らない人にこれが伝わるか？

野球を知らなくても楽しめる！・・・とはちょっと言いづらい気もする。

まあ野球を知っている私は楽しめました。

◇◆

そんなこんなで選考会が始まる前は、は〜ヤダヤダ・・・とため息まじりの選考会であったが、終わってみれば全て読み応えのある傑作ばかり。

私が敬遠していたあの人だってものすごく奮闘していて、本当にご本人が書いたの？とまだ疑っているほど。

そして何より今回受賞した熊文学は是非とも皆さんには読んでもらいたいなあ。どこを読んでも傑作！！欠けている部分が見当たらないʕʘ‿ʘʔ

あとあと何気に嶋津さんの作品、あもちゃん激推しよ〜。

この記事を読んでくれた全国に数人いるとかいないとかいうコアなあもるファンの皆様、そしてファンでもなんでもないけどたまたま通りかかって最後まで記事を読んでくれた奇特な方々、どうか受賞作、そしてそれ以外の作品も読んでほしい。

素晴らしい読書体験ができると思う。

ジャンルが偏らず上手に散っていて、また三者三様ならぬ六者六様の個性的な作品が揃った。

さあ、明日になれば結果が判明するが、今回もあんまりドキドキしないなあ〜。

だって、河﨑さんの熊ʕʘ‿ʘʔの受賞はキマリだもの！！

あとはW受賞になるか、河﨑さん単独になるか、だけ。

いずれにせよホームランは決まっているので、ささ、祝勝会の準備準備、と〜。

あもる一人直木賞（第１７０回）選考会ー結果発表・総括ー