最近カウンセリングで最も多く聞かれる要望は「できるだけ大きく、でも目立たないように」です。

カフェで「ホットのアイスアメリカーノ」を頼むような、矛盾した注文に聞こえますが、不可能な注文ではありません。

ただし、繊細な技術が必要です。

日差しの入るテーブルに、湯気の立つホットコーヒーとアイスコーヒーが並んでいます。

豊胸のトレンドは、服のように毎年変わる流行ではなく、

患者さんが重視する基準が少しずつ移り変わっていく過程です。

2027年を前にした基準を、3つにまとめました。


1. ボリュームは確保しつつ、上胸部はなめらかに

少し前までは「カップサイズをできるだけ上げてほしい」という要望が多くありました。

そのため、突出度の高いハイプロファイルやフルタイプのインプラントで、

ふっくらとしたボリュームを作るケースが多くありました。

2種類の豊胸インプラントの側面図。左がしずく型、右がラウンド型です。

今は違います。過剰なサイズや、前方だけが張り出したような形は好まれなくなっています。

代わりに、モデレートプラスやデミタイプのように突出度が適度なインプラントがよく使われています。

ボリュームを確保しながら、上胸部から下りてくる傾斜面がなめらかにつながるためです。

自分の体型や胸郭に合わせ、もともと自分の体だったかのように見えるデザインが大きな流れです。


2. 組織温存 — 方向性は正しいものの、誰にでも同じとは限りません

患者さんは術後の見た目を目にしますが、結果を左右するのは手術室の中の過程です。

最近は、組織へのダメージを減らす方向に関心が集まっています。

以前は、インプラントを入れるスペースを作るために筋肉に多くの処置を加えていたのに対し、

現在は、筋肉をできる限り温存します。可能であれば、筋肉の下ではなく筋膜下の空間を利用し、

剥離の範囲を最小限にとどめます。組織を温存すれば術後の痛みや回復の面で有利になり、

時間が経過した際に触感がやわらかくなる可能性が高いためです。

Seoul Breast Meeting 2026の演台で発表する講演者。

ただし、ひとつ注意が必要です。

こうした手術法がすべての方に同じように当てはまるわけではありません。

欧米人は組織が比較的やわらかいため、少ない剥離でもスペースが確保できるケースが多くあります。

韓国人は組織が強靭で緻密な場合が多くあります。

この場合、最小侵襲にだけこだわると、希望する形が出なかったり、

十分なスペースが確保できないケースも出てきます。

組織温存という方向性は正しいと言えます。

しかし、自分の筋膜の厚さや筋肉の状態を見て、方法を決める必要があります。

組織温存手術の範囲と条件については、次回の記事で改めて取り上げます。


3. 他人に見せるための胸から、自分の日常に合う胸へ

以前の目的が「目立ってもいいから大きく」だったとすれば、最近の質問は少し性質が違います。

「運動するときに不便ではないでしょうか」、

「ぴったりした服を着ると、胸だけが目立って見えないでしょうか」

日常生活での快適さを最優先に考える方が増えています。

やわらかな日差しの中、湖畔の並木道を歩く女性。

そのため、デザインも変わってきています。過剰な補正の中でも、

服を着ていない状態でもラインが自然であることが求められ、

薄手の服を着ても不自然に見えないことが大切です。

術後のケアも「お薬を飲んでください」で終わるものではありません。

日中にどのブラジャーが快適か、

運動時にどうすれば形を保てるかまで案内することも、ケアの一環です。

「見せるためより、日常で心地よく。自然な着こなしとラクな動き」というコピーとストレッチする女性。

[手術前に確認すべきこと]

インプラントのプロファイル(突出度)を、自分の胸郭や上胸部の傾斜に合わせて説明してくれるか

組織温存手術を勧める際に、自分の筋膜や筋肉の状態を確認したうえで条件を説明してくれるか

術後のブラジャー着用や運動再開についての案内が具体的か

胸の施術を専門とする形成外科専門医であれば、流行している術式の名称よりも、その手術が自分の組織に合う条件を先に説明すべきです。

よくある質問

最近の豊胸で最も重要な基準は何ですか?

自分の体型や胸郭に合わせ、もともとの自分の体のように見える自然なデザインが大きな流れです。過度なサイズや前方だけが張り出した形よりも、上胸部の傾斜がなめらかにつながる方向性が好まれています。

組織温存タイプの豊胸は、誰にでも同じですか?

いいえ、すべての方に同じように当てはまるわけではありません。韓国人は組織が強靭で緻密なケースが多いため、最小侵襲にこだわると希望する形や十分なスペースが得られない場合があります。そのため、筋膜の厚さや筋肉の状態を見て方法を決める必要があります。

組織温存型の豊胸とは何ですか?

筋肉をできる限り温存し、組織へのダメージを減らす方向性の手術です。可能な場合は筋肉の下ではなく筋膜下の空間を利用し、剥離の範囲を抑えます。術後の痛みや回復の面で有利で、時間が経つと触感がやわらかくなる可能性が高いとされています。

豊胸の前に何を確認すべきですか?

インプラントの突出度を自分の胸郭や上胸部の傾斜に合わせて説明してくれるか、組織温存手術の場合に筋膜や筋肉の状態に応じた条件を伝えてくれるかを確認するとよいでしょう。手術名よりも、自分の組織に合った条件を先に説明してくれるかも見ておきたいポイントです。

豊胸後の運動やブラジャーはどのように管理すればよいですか?

術後のケアには、日中に快適なブラジャーを選ぶことや、運動時に形を保つ方法まで含まれるとされています。具体的なブラジャーの種類や運動再開の時期はこの記事には載っていないため、医療スタッフに直接確認することをおすすめします。


本記事の原文は公式ブログに掲載されています。