秋の夜空といえば、以前はよく東京と北信濃の間を車で往復する時にあえて高速道路を使わずに一般道で移動して(それも幹線国道ではなく草津温泉経由や菅平経由で往復していた)夜中に標高の高いところで見上げる星空を見上げるのが好きだった。
とくに好きだったのは渋峠(群馬•長野県境の国道292号線にある峠)の「日本の国道最高地点」から見上げる文字通り宝石を散りばめたような夜空が好きだった。
基本的に自然の美しさが好きで、怜悧的な都会の人工的な夜景は綺麗だとは思っても美しいと感じたことはなかった。
例えば車で夜のレインボーブリッジを視界の高い大型トラックを運転して有明方向から都心の浜崎橋ジャンクションへ向かってくると東京タワーや高層ビル群の照明は息を飲むほどに煌びやかではあるけれど自然の美しさの魅力とは程遠いものだと思っていた。
今月の初旬に東京駅の東北•上越•北陸新幹線のホームから眺めた東京駅丸の内口側の夜空はそんな私の固定概念を覆すような美しさを感じた。それがなぜなのかは私自身わからない。