限りなく実像に迫った写真のような絵を目の前にして、観者(見物人)は先ずその精緻な技巧に感嘆することでしょう。
しかしそういう類いの絵は、決して難易度の高い技巧を必要としません。
目にした対象のそのままの姿形を丸写しすればいいのですから、AIならばものの数秒で全体像を単調に解析して描き上げてしまいます。
デッサンを心得た人が、風景(人物)画を描く際に、狙いをつけたターゲットに向けて、片腕の指先に握った絵筆を垂直に立てて、利き目を凝らしながら思案している姿に見覚えがあると思います。
それは、カンバスの四角い枠組み(アウトライン)を、視野(脳内)の中でターゲットに重ねながら、握った絵筆を方眼線や座標軸(基準)に見立て、ターゲットとの遠近感(パース)や、適切な構図(比率)を見定めているのです。
カンバスの枠組みだけで捉えてしまうと、情報量が多いためターゲットの把握に手こずりますが、その枠内に交差する方眼のひとコマで分解してみると、容易に眼力の精度は上がります。
試しに、写真の模写を想定して、その写真を1センチ間隔の方眼線で区切りを付けます。
そして、1センチ方眼のひとコマを見つめると、単純(僅か)な情報量で成り立っている様子が解ります。
空白だったり埋まっていたり、それらひとコマ単位の小さなドットの集合体が、写真の全体像を形作ってしいる成分だと割り切れば、後は一つ一つを確実に埋めてやっつけて行くだけです。
こういう短絡的な方法論で割り切れば、遠近法もヘチマも無用なので、素人にも手っ取り早く写真の正確な模写が出来るようになるでしょう。
※空間認識能力を備えたAIも登場していますが、人間のそれと決定的に違うのは、空間や物に対しての意味付け(感情移入)が出来ない以上、クリエイティヴィティや技巧の有無などは問題外の話です。
^※
AIが、2次元の画像から3次元の物の形を高精度で認識する(空間認識)技術は既に開発されています。
※ディープラーニングで多数の画像をAIに学習(インプット)させると、平面の画像にプリントされた物の形(立体)が推測可能になります。
現段階では、実物との一致率が6割程度ですが、それでも高水準の精度です。
^※
【深層学習】:ディープラーニング
Wikipedia▼
http://goo.gl/U6trnA
♪「"G. Puccini / O mio babbino caro"」:Anna Yur’yevna Netrebko
http://youtu.be/g0Kcg7WEJME

^*動画、及び添付のドローイングは、本文の内容に関わり合うような意味はありません。