/METALLICA\の3作目のスタジオ・アルバム「Master Of Puppets」が、世に発表されて31年。
先日、“Deluxe Edition”と銘打つボックスセットのパッケージが、待ち望み続けたファンの手元に届いたばかりですが、※本来は、30thアニヴァーサリーのタイミングに当たる昨年中の発売予定が、1年遅れでようやくここに着地。
アルバムの最新リマスター、未発表ライヴやデモ・テイク等、CD × 10枚、アナログLP ×3枚の他にも、DVDやカセット・テープ、ブックレットに至るまで、当時にまつわる諸々の記録が網羅されています。
彼等の作品の中でも、最も思い入れの深い1枚が、ここまでズッシリと重さを増して、両腕に抱えるような規模になるなんて、思いもよりませんでした。
いえ、初めてこの作品に触れた時に、これから先も時代を超えて、自分の人生に伴奏して行くような、エポックを画する傑作の直感は受けていましたが、自分に限らず、「Master Of Puppets」に魅せられ、思いを膨らませ、熱意を燃やし続けたファンの支持が、バンドを背中から後押しし、ボックスの形に結実したように思えます。自ずと数多の感慨が伝わりますよね。
1986年、アルバム発表当時、まだ/METALLICA\のメンバーも二十代前半。自分たちの音楽を実現するという野心や感受性を見逃さず、直向きに生きる等身大の青春を生きていました。
いつの時代に在っても、年頃の若者たちが抱え、持て余し、感傷を余儀なくされる青春のロンリネス。
若さのエナジーに満ちあふれ、それを謳歌出来る輝きを放ち、自分の秘めたる力や可能性を垣間見、夢見るからこそ、影や孤独感への意識も強くなるのでしょう。
アルバム冒頭のパッセージ、やるせなく爪弾かれるアコースティック・ギターの調べに、往年の西部劇(フロンティア・ロマン)への楽想が重なります。
地平線にまで広がる荒涼とした大地を目前に、怯みながらも挑まずにはいられない心境が、勇気の武者震いを呼び覚まし、1曲目の「Battery」の開放的な幕開けによって、アグレッシヴに突き進む決断の火蓋が切られます。
一方で、時に真摯にメロディを見据えながら、複雑な展開に整合性の意味を与える配慮にも、ただの青春の暴走として散り過ぐことのない、クレバーなセンスも感じます。
きっと、眩しさにも暗さにも目を背けず、美しさや醜さ、生きること死ぬことにも、素直な疑問を向けた人たちだけが、青春の果てしない可能性を知り、それを形にして行くことが出来るのでしょう。
迫真のリアリズム...「Master Of Puppets」の軌跡が語り継がれる理由は、その物語(コンセプト)に、青春の信憑性が宿っているからです。
バンドとファンのシンパシーが共鳴し、一体となって伴奏するスコアの力は、未来の時代に向けても、有効で在り続けます。
※
「Master Of Puppets」アルバム・リリース(1986年3月3日)に伴う、1年間に及ぶプロモーション・ツアー(“Damage Inc Tour ”:1986年3月27日~1987年2月13日)は、各地で盛況を博しましたが、そのヨーロッパ方面におけるロード・サーキットの最中に、バンド一行を乗せたツアーバスの事故により、ベーシストのクリフ・バートンを喪い(1962年2月10日~1986年9月27日)、一時の幕が下ります。
バンドは存亡の危機に立たされますが、マネージメントの判断で、すぐさま後任者としてジェイソン・ニューステッドを加入させ、同年11月の日本公演をシーン復帰の舞台とします。
クリフの三十回忌に伴い、彼の面影を偲ぶ形で、昨年の夏に「Back to the Front:A Fully Authorized Visual History of the Master of Puppets Album and Tour」という、ドキュメンタリー写真集が発刊されました。
そういった意味で、1年後にリリースされたこのボックス・セットも、何よりもメモリアル的な要素の強い内容になりますが、30年という月日の流れに、クリフの夭逝による悲しみや喪失感にも、ここで区切りがついたような気持ちを掴めたファンの方も、少なくないのではないでしょうか。
着地はしても、彼への思い入れや、プレイに見出だせる敬意、生きざまから受けるインスピレーションは、変わらず飛翔し続けて行きます。
♪「Battery」
http://youtu.be/md3B3I7Nmvw
♪「Master Of Puppets」
http://youtu.be/xnKhsTXoKCI
♪「Welcome Home/Sanitarium」
http://youtu.be/V6Dfo4zDduI
♪「Orion」
http://youtu.be/c8qrwON1-zE




先日、“Deluxe Edition”と銘打つボックスセットのパッケージが、待ち望み続けたファンの手元に届いたばかりですが、※本来は、30thアニヴァーサリーのタイミングに当たる昨年中の発売予定が、1年遅れでようやくここに着地。
アルバムの最新リマスター、未発表ライヴやデモ・テイク等、CD × 10枚、アナログLP ×3枚の他にも、DVDやカセット・テープ、ブックレットに至るまで、当時にまつわる諸々の記録が網羅されています。
彼等の作品の中でも、最も思い入れの深い1枚が、ここまでズッシリと重さを増して、両腕に抱えるような規模になるなんて、思いもよりませんでした。
いえ、初めてこの作品に触れた時に、これから先も時代を超えて、自分の人生に伴奏して行くような、エポックを画する傑作の直感は受けていましたが、自分に限らず、「Master Of Puppets」に魅せられ、思いを膨らませ、熱意を燃やし続けたファンの支持が、バンドを背中から後押しし、ボックスの形に結実したように思えます。自ずと数多の感慨が伝わりますよね。
1986年、アルバム発表当時、まだ/METALLICA\のメンバーも二十代前半。自分たちの音楽を実現するという野心や感受性を見逃さず、直向きに生きる等身大の青春を生きていました。
いつの時代に在っても、年頃の若者たちが抱え、持て余し、感傷を余儀なくされる青春のロンリネス。
若さのエナジーに満ちあふれ、それを謳歌出来る輝きを放ち、自分の秘めたる力や可能性を垣間見、夢見るからこそ、影や孤独感への意識も強くなるのでしょう。
アルバム冒頭のパッセージ、やるせなく爪弾かれるアコースティック・ギターの調べに、往年の西部劇(フロンティア・ロマン)への楽想が重なります。
地平線にまで広がる荒涼とした大地を目前に、怯みながらも挑まずにはいられない心境が、勇気の武者震いを呼び覚まし、1曲目の「Battery」の開放的な幕開けによって、アグレッシヴに突き進む決断の火蓋が切られます。
一方で、時に真摯にメロディを見据えながら、複雑な展開に整合性の意味を与える配慮にも、ただの青春の暴走として散り過ぐことのない、クレバーなセンスも感じます。
きっと、眩しさにも暗さにも目を背けず、美しさや醜さ、生きること死ぬことにも、素直な疑問を向けた人たちだけが、青春の果てしない可能性を知り、それを形にして行くことが出来るのでしょう。
迫真のリアリズム...「Master Of Puppets」の軌跡が語り継がれる理由は、その物語(コンセプト)に、青春の信憑性が宿っているからです。
バンドとファンのシンパシーが共鳴し、一体となって伴奏するスコアの力は、未来の時代に向けても、有効で在り続けます。
※
「Master Of Puppets」アルバム・リリース(1986年3月3日)に伴う、1年間に及ぶプロモーション・ツアー(“Damage Inc Tour ”:1986年3月27日~1987年2月13日)は、各地で盛況を博しましたが、そのヨーロッパ方面におけるロード・サーキットの最中に、バンド一行を乗せたツアーバスの事故により、ベーシストのクリフ・バートンを喪い(1962年2月10日~1986年9月27日)、一時の幕が下ります。
バンドは存亡の危機に立たされますが、マネージメントの判断で、すぐさま後任者としてジェイソン・ニューステッドを加入させ、同年11月の日本公演をシーン復帰の舞台とします。
クリフの三十回忌に伴い、彼の面影を偲ぶ形で、昨年の夏に「Back to the Front:A Fully Authorized Visual History of the Master of Puppets Album and Tour」という、ドキュメンタリー写真集が発刊されました。
そういった意味で、1年後にリリースされたこのボックス・セットも、何よりもメモリアル的な要素の強い内容になりますが、30年という月日の流れに、クリフの夭逝による悲しみや喪失感にも、ここで区切りがついたような気持ちを掴めたファンの方も、少なくないのではないでしょうか。
着地はしても、彼への思い入れや、プレイに見出だせる敬意、生きざまから受けるインスピレーションは、変わらず飛翔し続けて行きます。
♪「Battery」
http://youtu.be/md3B3I7Nmvw
♪「Master Of Puppets」
http://youtu.be/xnKhsTXoKCI
♪「Welcome Home/Sanitarium」
http://youtu.be/V6Dfo4zDduI
♪「Orion」
http://youtu.be/c8qrwON1-zE



