月下の艶 | 犬飼寺日記

月下の艶


犬飼寺日記

夜9時。


境内に強い香りが漂いました。


月下美人です。



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けっこう大きいんですよ。


顔ひとつくらいはあるでしょうか。




夜中に咲いて、朝にはもうしぼんでしまいます。


花言葉は「はかない美、儚い恋、繊細、快楽、艶やかな美人」。



子どものころから、母や姉弟で

「この花を芸能人に例えるとだれだろうか」

という話をしたりしていました。


母や姉は「黒木瞳」だの「夏目雅子」だの言っていましたが

私にはどうもそんな清純なイメージは抱けませんでした。




このサボテン系の妖艶さが似合うのは


「若い頃の美輪明宏しかいない!」 と。



でも最近はこの花のかわいらしさも何となくわかるようになりました。

クジャクサボテン系って大概「ケバい」けど

それもまたよし。



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この2,3日で15個は咲くでしょうか?


この株、昼まで咲いて奈良新聞に載ったこともあるんですよ、実は。



案外育成もかんたんなので株分けも出来ますよ~!


夜中で中々見る事ができませんが、早朝ならまだ咲いてるかも?


早起きしてみますか?





話は変わって。


出版業界で騒ぎになっている書籍の電子化を利用して

自分の作品を無料公開した漫画家がいます。

ドラマ化もされた『ブラックジャックによろしく』で有名な佐藤秀峰氏。


漫画は作家一人で作り、メディアに乗っけるわけではないから

このやり方は利己的なことかもしれませんが

そんなことはおいといて、


ずっと読まなきゃ、とは思っていたのでこれを機に第一部読了。


わたしは医療業界の人間ではないですが

祈祷寺という性格上、亡くなった方よりも

今、その現実と相対している人と接する事のほうが多いのです。


精神の病、癌の告知を悩む家族と闘病をされる本人。

水児供養においても、母親自身の意志と

生まれてくる子の「生きたい」「生まれたい」という

自己決定権の問題の間で悩まされている。

自分が行った<生命の選別>は正しかったのか、と。


それについて、わたしには、わたしなりにしか

言葉をかけることができない。



でも、畑違いの坊さんだとしても、


「そんなのわかんないよ」

「しょーがないじゃん、そうなったもんは」


って投げやりになっちゃったら、そりゃ倫理の破綻だ。


主人公は青いし、上司は紋切り型だしで

「おいおい;」といいたくなる部分もあるけど

それはストーリーの為。


わたしはこのマンガ、好きです。


http://mangaonweb.com/creatorOCCategoryDetail.do?action=stand&no=2&cn=1