彼らとは同じ歳、同期なんです。もちろん、同級生であったことはありませんので、同級生ではありません。
桑田君が早稲田大学に来ていれば、少しは顔を観る機会はあったはずなんですけどね。あっ、大学は・・・・・なんか思ったほど張り合いのある大学ではなかったので2年次にやめてしまいました。それはさておき、

私が中学2年になる際、中学校が分裂して半数ぐらいかな、新しくできた中学校へ移っていきました。その新しくできた中学校へ移った知人が薬物で亡くなっております。私はサッカー部に所属し、その新設校へ試合をしに行った時に彼は屋上からなにやら叫んでおりました。彼もサッカー部だったんですよ。何十年もたった今でもよく覚えています。確か、在学中になくなったと・・・・・。

時は移り、大学を中退後、少しふらふらしていたときにちょっとだけ、そういう世界をのぞき見たことがあります。その時にかかわり合った中の一人、薬におぼれていた人がいました。まぁ、年齢だけが出世コースではないにしても、後輩にどんどん頭を越され、もともと弱かったんでしょうが、そういうストレスもあったんでしょう、薬におぼれていきました。その後のその人の動向は一切知りませんが、私が知っている時でもあまりほめられたものではありませんでした。

清原君が刺青を入れたと聞いたとき、そういう世界に足を踏み入れたんだなと思っていました。その覚悟があって入れたんだと思っていました。今、日本では刺青云々というのはもう古いといわれますが、日本の表の文化ではありません。

顧みれば、中国では漢の時代、日本人は顔に入れ墨を施していて、当時のあちらの資料によると「野蛮人」だといわれております。
中国では「黥布」という人が有名ですが、彼は刑罰のために刺青を入れらておりますね。そういう歴史からなのか、日本でも刺青は罪人に施してきました。渡世人が入れ墨を彫ってきたのは、日陰で生きていく覚悟があったからです。決して見せびらかすものではありません。ですから、どんなに海外から刺青の人が来ようと、私の大好きなニュージーランドのマオリ族は入れ墨が文化だろうと言われても、日本では違います。そういう歴史的背景があります。

だから、清原君が入れ墨を入れたと聞いたときに私はそういう覚悟があるのだろうと思ったのです。

その彼が今度は薬で逮捕されました。非常に残念です。

なぜ彼が薬をやるに至ったかということに興味はありません。彼のような人間の周りには魑魅魍魎が湧いて出るのは必定。かつて黒い霧という事件が野球界にありましたが、そういう環境が野球界にはあります。そう言えば最近にもありましたね。

桑田君もずいぶんひどいことを若い時分にしてきましたよね。カネ絡みの問題で。何もなかったように涼しい顔をして、桑田君が善人面をしているの見ると非常に腹が立ちますが、それは横に置いといて。

問題なのは、彼がどんな形であれ日常の生活に戻った時に、またそういう誘惑があるということです。自分が薬をやりたいという欲求と、彼に薬を買わせたい者どもと、そういう誘惑に彼は勝たねばなりません。

入手ルートがどうとか、そんなことにも興味はありません。そのルートを例え断ったとしてもどうせ魑魅魍魎は沸いてきます。

刺青を是とする彼の考え方ではそういう誘惑を断ち切るのは難しいでしょう。かつて、江夏豊という伝説の投手も薬で捕まっておりますが、そういう問題が忘れたころに世間をにぎわせています。

中畑清さんが「野球バカを作ってはいけない」と、おっしゃっておりました。これはどの世界にも言えることです。身の程以上の給料をもらっているサッカー界などにも他人事ではないでしょう。

もちろん、清原君がどうなろうと桑田君がどうなろうとどうでもいいといえばどうでもいいのですが、高校時代の彼らは妬ましいほど
輝いていました。彼らが野球界にきちんとした足跡を残せるのか、そういう期待を持っている先輩たちが大勢います。私は二人とも好きではありませんが、野球選手としても彼らは時代を作るほどの選手であったことは間違いありません。そういう選手が消えていくのを見るのも、あまり好きではないのです。

私はラグビーに出会って人生を見直せましたが、彼らには野球があります。誰にも負けない技術と経験を持っています、頂点を見て、さらにどん底を経験した者にしか言えないこともあるでしょう。経験値はでかいほどいい。

立ち直って帰ってくるところを、みたいものです。