こどもには、スイカ好きであってほしい

これは、まだ見ぬ我が子への希望ではない

日本のこどもたちには、スイカ好きであってほしい

こればっかりは、個人の好みなので押し付けることはできないが

スイカにはしゃぎ、
嬉しそうにかぶりつくこどもの姿が好きだ


我が家ではスイカは買うものではない

夏になると大量に送り込まれ、
近所に配り歩き、
食べても食べてもなくならない

それが我が家におけるスイカという存在である

この大量のスイカは、
愛知県豊田市というところで
祖父が趣味で作っている

祖父は農家ではないが、
割と本気で野菜や果物を育てている

特に本気で作っているものの一つが、
このスイカである

本気で育てるといって、
タネ蒔いて水やるだけでしょ?

と私は思っていたが、
昨年からスイカに対する見方が大きく変わっている

恥ずかしながら、祖父のスイカを食べ始めて30年経つまで、
スイカとはナチュラルに育つものだとナメていた

昨年、祖母が入院した関係で、
祖父の育てる作物はかなり減った

スイカだけはなんとしても育てる

という祖父の意地なのか、末妹のがめつさなのかわからないが

このスイカの交配を、昨年は末妹が行った

交配⁉
タネを蒔くだけだとばかり思っていた

交配と聞くだけで、なんだかものすごく専門的に聞こえる

末妹によると、この交配が超難しいらしく、
結果昨年の出来はいつものそれとは落ちていた

この交配の件だけでも、
いかに祖父が本気でスイカを美味しくしようと努力してきたかがわかった

全ては、

孫が喜ぶ顔が見たい

ただそれだけのために、
30年、いやそれ以上、一生懸命作ってきてくれたのである

祖父も86歳という高齢
炎天下での農作業は心配である

私は是非末妹に祖父の後を継いでほしいと思っているが
なかなかうんと言わない

だが、軽トラも麦わら帽も様になる末妹なら、
いずれ祖父のような立派なスイカを育てることができる、
と私は信じている

実家から離れて暮らすようになり、
滅多にスイカを食べない生活になってしまったが、

私にとってのスイカは祖父の愛情であり
つまり
スイカには作った人の愛情がたくさん詰まっている、
と思っている

だから、嬉しそうにスイカを頬張るこどもを微笑ましいと思うのだろう

世間一般の家庭で、スイカがどれだけ需要があるのかはわからないが

スイカをぶら下げ歩く買い物客を
見たことがない

スイカが特別な果物として扱われているならいいが、

重い、でかい、
などの理由で敬遠されているなら、
スイカ好きのこどもは減ってしまうかもしれない

せっかくじぃちゃんが作ったスイカ、食べに帰らなあかんやろ!
と、スイカのために豊田に帰省していた末妹が
スイカを持って帰ってきてくれた
photo:01



我が家には小玉スイカだが
寮の友人と食べるためにでかいやつも持って帰ってきたらしい

新幹線で…

恐るべし末妹のスイカへの執着

さて
割ってみたら、
photo:02


黄色でした

赤いやつのが、甘いだよ~(三河弁)

と祖父は言っていたが

甘い、うまい、
と頬張る夫は

スイカ好きの少年が(身体だけ)成長した姿なのかもしれない