今の僕にできること | あもん ザ・ワールド

あもん ザ・ワールド

君へと届け 元気玉

『今年の3月11日、あもんは何してたの?』
『今年の3月11日、何を考えていたの?』
『何かを考え、行動を起こし、何かを伝えなければいけなかったのじゃないのかな?』


はい。正直に申します
今年の3月11日は普通に、ごく普通に日常を過ごしていました
朝起きて、パンを食べ、昼まで働き、弁当を食べたら仮眠
昼からは少し頑張り、ちょっと残業をして帰宅
疲れた体をお風呂に浸けて焼酎お湯割り3杯で心地よくなり、就寝
そんな日常を過ごしておりました

あの時、真実を何も知らない第3者であるあもんが
偉そうに『風化はダメだ!』と伝えていたのに
見事に風化してしまっている自分がいたのだと
多くの尊い命を失ってしまった後に気づくという、、
なさけなさ、、、

日本に起こる大惨事を報道で知り
あの時の大惨事を思い出してしまった
思い出すことではいけなかったのに
思い出すほど忘れてはいけなかったのに

今の僕にできること
それは詩を届けることしかできない



『とどけ元気玉』

元気のない あなたよ
目を閉じ 空を仰げ 両手を掲げ 深呼吸
そして 想えよ
いま 思い浮かべたひとを

元気いっぱいの 君よ
頂に立ち 遥かを望み 両足で踏ん張り 大きく息を吸え
そして 叫べ
いま 思い浮かべたひとへ

君からあなたへ
とどく 元気玉


あなたと君は
出会ったことのない
おそらく出会うことのない
ひと と ひと
だけど 想いが
熱くて 清いからこそ
とどく 元気玉

顔が見えなくてもいい
声が聞こえなくてもいい
いとおしみ 尊び 敬う ことが
ひと から ひと へ
とどく 元気玉

誰だって 落ち込むんだ
誰だって 励ますことができるんだ

僕からもとどけるよ
僕の元気玉










『こっち向いて こっちおいで』

降水確率80%以上の日には
部屋の片隅で一人で居ては ダメだ
泣きたい時は 泣けばいい
ただ 僕の胸で泣け
こっち向いて こっちおいで

世間のベクトルに漂流してしまったら
必死に犬掻きをする必要は 無い
流される時は 流されればいい
ただ 僕の胸に帰ってこい
こっち向いて こっちおいで

日本現代社会戦争に巻き込まれたら
責任という鎧で戦う必要は 無い
脱ぎたい時は 脱げばいい
そして 僕の胸で眠れ
こっち向いて こっちおいで

寂しさ鈍行列車に乗ってしまったら
終着駅まで行っては ダメだ
戻りたい処に 戻ればいい
そして 僕の胸で叫べ
こっち向いて こっちおいで





『あーした元気になぁれ』

明日の天気を気にするよりも
明日の元気を気にしてみよう

明日が雨だと予想されても
元気があれば明日は明るい

あーした元気にしておくれ
あーした元気になぁれ

曇り空が突然襲ってきても
空を晴渡すのは君の元気だ

あーした元気にしておくれ
あーした元気になぁれ

突然の別れは夕立の様だが
夕陽を彩るのは君の元気だ

あーした元気にしておくれ
あーした元気になぁれ

明日の元気を気にしてみたら
みんなの元気を願って歌おう

みーんな元気にしておくれ
みーんな元気になぁれ







『それはきっと地球が怒っているんだ!』
『自然破壊を繰り返す人間に地球が怒っているんだよ!』
『自然破壊なんて今すぐ、全てなくせ!』


と思っていた、浅はかな20代のあもんがいた

この時は共存という言葉の意味を知らなかったのだ
地球とは人間の足元にある球であって
決して人間の上にある存在ではない
人間はその球の上でクルクルと足踏みしているだけだ

その足踏みこそが人生の楽しみなのでは?
と、あもんはつくづく思う


人生の楽しみを教えてくれて、尚且つ人間の人生を守ってくれているのは
神ではなく、あもんの足元にある地球である

地球とは元来、優しい存在である
人間が生きるための恵みを、どんなに酷いことをされようとも
出来る限りの力で与え続けてくれている
ならば、今回の大惨事にはどんな地球のメッセージがあるのだろう?
それは今のあもんには分からないが
地球の教えがあるからこそ、人類は途絶えていないのだ
とだけは言える

今の僕にできること
それは詩を届けることしかできない



『オレンジ色の空』

雨上がりの夕方
オレンジ色の空を見た

ずっとひとりで戦って
諦めと憂鬱に襲われた

雨上がりの夕方
オレンジ色の空を見た

あの時の情熱が醒めて
手を抜き堕落していた

雨上がりの夕方
オレンジ色の空を見た

現実の壁を登るために
当たり前の事を捨てた


雨上がりの夕方
オレンジ色の空を見た

真面目にすれば損だと
ずる賢さを学び育てた

雨上がりの夕方
オレンジ色の空を見た

自分の人生に精一杯で
君の幸せを忘れていた

雨上がりの夕方
オレンジ色の空を見た

不純な僕の前には
オレンジ色の空が現れる


オレンジ色の空は
不純な僕を優しく染める

不純な僕の前には
オレンジ色の空が現れる

不細工な顔は緩み
尖がった口角が上がった

不純な僕の前には
オレンジ色の空が現れる

僕は何故か誰かに
ありがとうとほほ笑んだ

不純な僕の前には
オレンジ色の空が現れる


元気が幸せだなと
知った事で元気になった

不純な僕の前には
オレンジ色の空が現れる

人は誰しも平等に
オレンジ色で元気になる

不純な僕の前には
オレンジ色の空が現れる








『太陽を朝ごはんに』

太陽を朝ごはんにできた日は
何か良い事が起きそうな気分

しばらくは満腹でいられると
靴紐を結ぶ指にも気合が入る

一歩が昨日より半歩も大きい
この足跡が消えなければいい

町が昨日より朗らかに微笑み
綺麗な雑草を見つけて得した

昨日あったこんちくしょうが
太陽の朝ごはんで消えていた

この町に来て良かったのだよ
こんな自分で良かったのだよ

角を曲がったら挨拶をしよう
お気に入りの子がいる予感だ


夕日が沈む頃にお腹が減った
夕日を晩ごはんにできるかな




『四季をいただきましょう』

さくらがピンクに 照れはじめ
ヨーイ ドンと クラウチング
つくしをバトンに クラス対抗
ポカポカ陽気が 賞品だ
卯月をいただきます

大地に萌え出ず 初芝で
ゴロンと寝転び 青空あおぐ
手のひら広げて 雲つかみ
ちぎってガブっと 食べちゃおう
皐月をいただきます

今日もどうして 泣いている
梅雨は毎日 恋愛相談室
愛を求める 蛍の光で
明日を誓う ふたりにキャンドル
水無月をいただきます


太陽元気で セミの合唱
海のDJ 波の音リズム
汗をかいたら 水を飲む
裸になろうぜ 自分探し
文月をいただきます

田舎の木陰で そよ風風鈴
スイカの早食い カキ氷頭痛
暑さに挑むな 納涼祭り
うちわをあおいで 微笑むなでし娘
葉月をいただきます

ヒグラシ聞いたら おうちへ帰ろう
夏の思い出 ダビング保存
肌が焦がれて 恋にも焦がれ
ひとみを閉じて 妄想恋愛
長月をいただきます





満月見つめて にらめっこ
うさぎの餅つき 鑑賞観照
秋の夜長に お団子よっつめ
脇腹二の腕 不完全燃焼
神無月をいただきます

見惚れる色彩 自然画伯
お山に着せたよ 十二単
もみじの色気は 艶やかルージュ
赤黄信号 人よ止まれ
霜月をいただきます

木枯らし吹いたら 落ち葉集め
澄んだ空気に たき火のにおい
白ずむ吐息で 会話する
結んだお手手が 暖かい
師走をいただきます

北風ヒューヒュー 冬将軍
水面の氷 恐くて固まり
霜枯れ樹木よ 今年もがんばれ
どんどの炎で しばらく応戦
睦月をいただきます

ぼた雪丸めて あのひと作る
雪原ダイブで ぼくを作る
冷たい雪を 想いが溶かす
純白世界で 心もリセット
如月をいただきます

そろそろ目覚めよ 小鳥の目覚まし
雪解け水で 洗顔ひきしめ
突っ張りほおを 笑顔で緩めよ
新しいにおいで 毎日ドキドキ
弥生をいただきます

四季よ
ごちそうさま







悲しみから生まれる助け合いの精神
悲しみがないと感情が沸かないのかと
人間の弱さは災害の時に顕となる
人間の強さも災害の後に顕となる

顕わになった人間がすべきことは
今できることを無理せず全うすること
無理をするのは国力に任せればいい

失われた尊き命に直面したとき
誰もが無力になるのは当たり前だ
しかし、一度無力になったその後には
我々人間は生きなければいけない


生きることが人間の業だと
命のバトンを渡された時から教えられているはず
生きたいけど生きられなかった方々が
命消えても生きていくためには
バトンを渡された者が生き続けなければならないのだ

苦しくなったらバトンを渡し
あとは穏やかに生を楽しめばいい
日々の小さな喜びに大きく感謝し
ひとつでも周りの笑顔を増やすように
まずは自分が元気に
そして自分の元気を表現して
自分にとっての幸せを心から味わって
暮らせればいい

今の僕にできること
それは詩を届けることしかできない




『はんぶんこ』

この美味しいパンを君に半分あげよう
君の残したごはんを僕に半分与えておくれ

君が泣いていたら僕が半分慰めてあげよう
君の愛おしい笑顔を僕に半分与えておくれ

君が一歩つまずいたら僕のおんぶで半分歩こう
君の尊い幸せを僕に半分与えておくれ

君と僕とで はんぶんこ
哀しみ いつも はんぶんこ

愛と平和は はんぶんこ
幸せ いつも はんぶんこ






『一期一笑』

出逢ってすぐ別れる僕たちだけど
僕たちの一期一会は奇跡的な瞬間

出逢った瞬間に笑顔があったなら
僕たちの未来は明るいと信じてる

疑うことで他人を冷凍生物と感じ
出逢う度にリセットしてきた僕が

君の小さな一期一笑に釣られた時
穏やかに自然と君を見つめられた

そこに理由や解説は必要ではない
単純でありのままの幸せがあった

君と素ッピンな笑顔を見せ合って
一期一笑に頬を寄せ合う幸せの時

僕は君にありがとうとお辞儀して
笑顔で明日へ向かって歩き始めた

君の笑顔はもう見られないだろう
だけど一期一笑は僕たちの宝物だ

どうせ出逢ってすぐ別れるのなら
一期一笑で別れれば幸せになれる







『エール』

哀しい時には 泣いてもいいが
僕のエールに 耳かたむけて

七つの海の向こうから
僕が元気を贈るから

僕の元気は いかがでしょう
あなたもどうぞ おいしいよ

僕の元気は 飛んでいく
あなたのもとへ いますぐに

君へと届け 元気玉
僕はいつでも あなたへ贈る

元気があれば 元気を贈り
元気なければ 元気を貰う

みんなで謡え 応援歌
地球に響く エール交換









今の僕にできること
それはこれからも
詩を届けることしかできない